子どもが成長したり子ども部屋をつくったりすると、いつからひとりで寝かせたらいいのだろうかと考える保護者も多いのではないでしょうか。本人がひとりで寝たいと言うまで待っていてもいいのか、そろそろひとり寝の準備をしたほうがいいのか、さまざまな疑問が出てきます。
今回の記事では、子どもがひとりで寝ることのメリットや、ひとりで寝ることができるようになるコツをご紹介します。3人の子どもを3歳ごろから子ども部屋で寝かせてきた、筆者の体験を元にしておりますので、参考にしてみてください。
文/マムズラボ
子どもはいつからひとりで寝る?
一般的に、子どもはいつごろからひとりで寝ることが多いのでしょうか。
最も多いのは小学校低学年から
子どもがひとり寝をはじめる年齢は各家庭によって差が大きいようですが、今回参考にした ARINA株式会社の調査では、小学校低学年からひとり寝をはじめる家庭が多いという結果でした(※1)。
小学校入学のタイミングでひとり部屋ができ、自分のベッドや机が用意されることも、子どもがひとり寝をしはじめるきっかけのひとつです。また、「小学生になる」という大きな変化に伴って、子どもに自立してほしいという保護者の思いもあるようです。
早い段階でひとり寝をはじめる家庭も
調査結果のなかには、「下の子が生まれたタイミング」や「生まれたときから」など、小学校低学年よりも早い段階でひとり寝をはじめている例もありました。赤ちゃんのころからひとり寝をめざす「ネントレ」ということばもあります。
割合としては少ないものの、実際に早い段階からひとり寝をしている子どももいることから、「ひとり寝ができる年齢」というものはとくに決まっていないことがわかります。
子どもがひとりで寝るメリットとは?
乳幼児期の添い寝には、子どもが安心して眠れ、情緒を育むなどのメリットがあるとされています。しかし、子どもの成長に伴い、ひとりで寝ることのメリットも多くなります。
ここでは、子どもがひとりで寝ることのメリットをご紹介します。
大人・子どもともに睡眠の質が上昇する
子どもの体が大きくなってくると、寝返りをした子どもの腕や足がのってきて起こされてしまう保護者もいるのではないでしょうか。また、保護者が、子どもを起こさないように寝返りに気をつかう場合も。ほかにも、お互いの寝言やいびき、歯ぎしりなどで目を覚ましてしまうこともあるかもしれません。
そのため、子どもがひとり用の布団を必要とする体の大きさになるころには、親子で別々に寝たほうがお互いの睡眠の質は高くなるでしょう。
子どもの自立・自信につながる
乳児期からひとり寝をさせる家庭が多い欧米では、ひとり寝によって子どもの自立心が早く育つというメリットを重視しているようです。保護者から離れて「ひとりで眠れるようになった」という事実は、子どもにとって自信につながります。
小学校低学年ごろになると、「なんでも自分でやりたい」と自立心が芽生えている子どもも多くなってきます。そのなかでもひとり寝は、比較的危険が少なく本人の達成感も大きいと言えます。
大人の自由時間がふえる
子どもがひとりで決まった時間に寝てくれるようになると、保護者は「おやすみなさい」をした時間から自分の就寝時間までは自分のペースで動けます。
疲れていたり家事が残っていたりするときの寝かしつけで、なかなか寝てくれない子どもにイライラしたことがある保護者もいるのではないでしょうか。
普段子ども優先で動いていると、自分のペースで動ける時間は貴重です。子どもがひとりで寝たあとはリラックスして過ごすことができますね。
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子どもがひとりで寝るために保護者ができること
生まれてから今までずっといっしょに寝ていると、子どもがひとりで寝るようになるにはどうしたらいいのかわからないことも多いですよね。
しかし、少しの工夫で子どもがひとりで寝てくれることもあるのです。ここでは、実際に3人の子どもたちを3歳までにひとり寝させることに成功した、筆者の工夫をご紹介します。
1. 子どもの意思を尊重する
ひとり寝の方法がわからないのは、今まで保護者といっしょに寝ていた子どもも同じです。「この日からひとりで寝てね」と一方的に決めたり突き放したりせず、「ひとりで寝てみる?」など、子どもと相談しながら進めることが大切です。
なお、ひとり寝をはじめる最初は、子ども部屋で眠りにつくまで見守ってあげましょう。
2. 子どもが安心できるよう声かけをする
ひとりで眠れたときは、「夜中ひとりで眠れていたよ」「ひとりできちんと起きられたね」などと声をかけてあげると自信もついてきます。
不安や怖さがあるなかでひとり寝を強いると、親子の信頼関係が崩れ、子どもの情緒が不安定になる可能性もあります。安心してひとり寝にチャレンジできるような声かけを心がけましょう。
3. 子どもの寝室の環境を整える
暗いなかひとりで寝ることに不安を感じる子どもも多いでしょう。その場合は、子どもにとってわくわくする寝室にしてあげることがオススメです。お気に入りのキャラクターのシーツやぬいぐるみなど、子どもが安心して眠れるものがあると心強いです。
そのほかにもお気に入りの目覚まし時計や、お気に入りの曲のアラームなどを用意すると、目覚めたときのテンションも上がります。筆者の子どもの場合は、天井に星形の蓄光シールを貼ると、暗くなっても怖くなりにくいと喜んでくれました。
真っ暗な部屋が怖い場合は、かわいい間接照明を用意したり、ドアを開けて廊下などの光を感じられるようにしたりして、「呼んだらいつでもママパパが来る」という安心感をもたせることが大切です。
4. 保護者の寂しさを子どもに見せない
ひとり寝にはメリットが多いとはいえ、ずっといっしょに寝ていた子どもがひとりで寝るのは、保護者にとって少し寂しいものです。保護者がその寂しさを口に出さなくても、なんとなく子どもに伝わってしまうこともあります。
そのため、保護者も、子どもが寝たあとの時間をしっかりと充実させて、「〇〇ちゃんがひとりで寝てくれたからこんなことができたよ」「お互いぐっすり眠れたね」など、ポジティブなことを伝えてあげましょう。
子どもがひとりで寝ることは、保護者にとっても子離れしていく大きなきっかけになりますね。
子どものペースに合わせてひとりで寝ることにチャレンジさせよう
子どもがひとりで寝ることは、親離れ・子離れの第一歩になります。子どもの自立心が育つのはもちろん、保護者にも自由時間が生まれ、スムーズに子離れしていけるようになります。
とはいえ、無理にはじめる必要はありません。子どものペースに合わせて、ひとりで寝られるように少しずつ進めてみてくださいね。
【参考・引用元】
(※1)おうち教材の森「【調査結果】子どもが一人で寝始めた年齢は?1位は『小学校低学年から』!」
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