【不安と期待であふれる3月にオススメ】こそだてまっぷの絵本棚

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【不安と期待であふれる3月にオススメ】こそだてまっぷの絵本棚

新しいスタートの時期。子どもたちは、不安とドキドキ・ワクワクが入り混じっていることでしょう。そんな子どもたちの気持ちを代弁してくれるような絵本を紹介します。
絵本のセレクトをしてくださったのは、絵本専門士でNPO法人「絵本で子育て」センター認定絵本講師、現役の保育士でもある、遠藤裕美先生です。

目次

3月号

不安と期待のシーズンにオススメの一冊

2~3歳向け!『ようちえんいやや』

作・絵/フラン作・絵/長谷川義史 1,430円 童心社

【あらすじ】
たけしくんが泣いています。
「ようちえん いくの いややー」
まなちゃんも、つばさくんも、ののほちゃんもみんな泣いています。
園長先生に挨拶するのが嫌だったり、いすのマークがへびさんだから嫌だったり、みんなそれぞれに理由があるのですが…。
心の根っこにある思いはみんな同じ。
新しい場所に飛び込む子どもだけでなく、おうちのかたにも寄り添ってくれる一冊です。

【オススメポイント】
あと少しで4月。どこの幼稚園、保育園でも、表紙の男の子のように力いっぱい泣いている姿が見られる季節です。
タイトルも「ようちえんいやや」と、ちょっと衝撃的なもの。
4月に読んでいる絵本ですが、在園児は「えーっ!?(そんなこと言っちゃうの!?)」、新入児の子は「えっ!?(自分と同じ!)」、といった反応をします。
子どもたちがおうちで登園を渋って泣いているのですが、その理由は本当にいろいろ!
でも…。
「おかあちゃんと いちにち いっしょに いたいだけなんやー」
心の根っこにある思いはみんないっしょですよね! うんうんと頷いている子もいましたよ。その思いは、園に慣れて楽しんでいる在園児さんも、不安でいっぱいの新入児さんも変わらない気持ちだと思います。
最後のページでは、遊ぶ子どもたちの姿が印象的。
最初は泣いている子どもたちも、新しい環境で少しずつ好きなことや好きな人ができて、幼稚園や保育園って楽しいかも、そう思えるときはくるはず!
「大丈夫だよ!」と、おうちのかたのことも応援している一冊だと思います。


◆3~4歳向け!『おおきくなるっていうことは

文/中川ひろたか 絵/村上康成  1,430円 童心社

【あらすじ】
おおきくなるっていうことは…
「ようふくが ちいさくなるってこと」
「みずに かおを ながく つけられるってこと」
子どもたちが身近に感じるエピソードがたくさん描かれています。
最後の園長先生からのことばもグッときますよ。

【オススメポイント】
子どもたちと読んでいると、本当にたくさんの声が飛びだす絵本です。
「おおきくなるっていうことは ようふくが ちいさくなるってこと」
「ぼくの洋服、小さくなった‼」
絵本の中のエピソードに自分を重ねて、子どもたちのうれしい気持ちがたくさん伝わってきます。
先を急がずに、ぜひお子さんとのやり取りを楽しみながら読んでみてくださいね♪
そして最後にかけられた園長先生からのことばは、子どもたち自身がしっかりと受け止めているようでした!
4月を迎えて、また一つ大きくなった子どもたちへ…、おめでとうの気持ちを込めて読んでいる絵本です。


◆4~5歳向け!『しょうがっこうがだいすき

作/うい 絵/えがしらみちこ 1,540円 Gakken

【あらすじ】
しょうがくせいに なったら、やると いいこと。」
小学2年生のういさんから、これから入学するみんなへ向けてのアドバイスがいっぱい紹介されています。
やさしく語りかけるように書かれたことばと、学校生活がイメージできるような温かな絵が、入学を控えた子どもたちの不安に寄り添ってくれると思います。

【オススメポイント】
この絵本の作家さんは、小学2年生のういさん。
小学校が大好きになるために、小学生になるまでにやっておいたほうがいいこと、小学校になったらやるといいこと…。ういさんが実際に感じたことが絵本になっています。
「もじが よめると たのしいよ。」
「しょうがっこうには たくさんの はりがみが あって、とても ワクワクする。」
文字を読む練習をしてみようかなと思えるようなお話が、子ども目線で書かれていますよ!
ほかにも、「ひとの はなしを きけるように なろう。」というメッセージでは、お話を聞いていないと、どんなふうに困ってしまうのかがやさしく伝えられています。
えがしらみちこさんの温かな絵も、入学を前に緊張や不安がある子どもたちの気持ちをそっと和らげてくれると思います。


◆大人向け!『おむかえ

作・絵/ひがし ちから 1,430円 佼成出版社

【あらすじ】
保育園に入ったばかりの、こたろうくんは、お母さんとバイバイすると泣きだしてしまいます。
先生がやさしく声をかけても、泣き止みません。
「だって、おかあさんが だいすきなんです。
おかあさんじゃなきゃ だめなんです。」
不安がいっぱいの中でも、がんばれるのはやっぱりお母さんの存在があってこそ。
新しい環境でがんばっている親子を応援してくれる絵本です!

【オススメポイント】
新年度。初めておうちのかたと離れて過ごす子どもたちは、不安がいっぱいです。
みんな、お母さんが大好きで、お母さんじゃなきゃだめなんです。
この絵本に出てくる先生のように、現場では、子どもたちが不安な気持ち・おうちのほうが大好きという気持ちをしっかり受け止めて見守っていきたいと思っています。
ブロックがこたろうくんのところへぶつかって、少し笑っている場面。
あるある! とほのぼのしてしまいました。この絵本のように、泣いているだけに見えるかもしれませんが、子どもたちは、泣いている間にもいろいろなものを見たり聞いたりしています!
先生も、子どもたちはどんな遊びが好きなのかなぁ~と考えて関わっています。
子どもたちのペースで少しずつ慣れていくと思います! そんなときにも、力になるのはおうちのかたの存在です。
「こたろうくんは えらいねえ! すごいねえ!」
絵本のように、笑顔でぎゅーっと抱きしめてくれるおうちのかたの存在は何よりのパワーなのではないでしょうか☆
子どもと同じように不安でいっぱいのおうちかたへオススメの一冊です。

次回、4月の「こそだてまっぷ 絵本棚」の絵本セレクトは、絵本専門士で絵本セラピスト®の鳥山由紀先生です。

この記事の監修・執筆者

絵本専門士・保育士  遠藤裕美

絵本専門士7期生。NPO法人「絵本で子育て」センター認定絵本講師。現役保育士として、絵本を取り入れた保育を実践している。地域の読み聞かせボランティアの経験も多数。保育雑誌や書籍にて、絵本のセレクトや、執筆も行っている。監修書に『年齢別! 子育てママ&パパの頼れる絵本193』(ユーキャン)。

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