11月23日は勤労感謝の日!【仕事がテーマの絵本】/こそだてまっぷの絵本棚 

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こそだてまっぷの絵本棚。テーマは「仕事」です。
11月23日は、働く人々に感謝をする勤労感謝の日。この機会に、絵本を通していろいろなお仕事に触れてみませんか。
絵本のセレクトは、絵本講座主宰、JPIC読書アドバイザーの大久保徳久子さんです。

目次

11月号

“仕事”がテーマのオススメ絵本!

◆2~3歳向け! 『バルボンさんのおしごと』

作/とよた かずひこ 1,430円 アリス館

【あらすじ】

ワニのバルボンさんは、動物園で働いています。動物園までは、バスに乗って通いますが、同僚のカンガルーは跳びながら、シロクマは自転車、ゴリラはオートバイ、ゾウは車で出勤しています。さあ、いよいよ動物園の開園時間。動物たちは檻の中へ入ってジャンプしたり、水に飛び込んだりし始めました。そう、動物たちのお仕事は「人を楽しませること」だったのです!

 

【オススメポイント】

パッと目をひく黄色い表紙が、とても鮮やか! 色も絵も大変キュートな絵本です。動物園という子どもたちに人気の場所が舞台ですが、お話はひねりが効いていて、大人もクスリと笑えます。

「お仕事を終えた動物たち」は、最後に子どもたちを保育園に迎えに行きます。仕事と育児を両立しているのですね。子ども向けの絵本ではありますが、作者から親たちへ「がんばってるね」と、応援してもらっているような気持ちになります。

◆3~4歳向け! 『スキャリーおじさんのにぎやかなビジータウン

作/R・スキャリー 訳/おくだ つぐお 1,870円 BL出版

【あらすじ】

ビジータウンに暮らす愉快な動物たちが、いろいろな場所で働いています。図書館や郵便局、病院やスーパー、ガソリンスタンド、農場…。開いたページごとにひとつの職業を取り上げ、コマ割りで仕事の流れもバッチリわかります。でも、よ~く見ると、窓拭きのバケツの水がこぼれたり、オーブンを焦がしちゃったり…。いたるところにユーモアが散りばめられています。

 

【オススメポイント】

見ごたえある大判サイズの絵本です。このスキャリーおじさんの絵本シリーズは、どの本も、くすりと笑える絵本ばかり。ふざけすぎない、健全な明るさが「ちょうどよい」のです。そこが世界の子どもたちに長く愛されているシリーズの魅力なのでしょう。仕事のたいへんさも、裏側も楽しく描いてくれていますよ。気に入ったらぜひ、ほかのシリーズも探してみてください。

◆4~5歳向け! 『どんぐりむらの ほんやさん』

作/なかや みわ 1,320円 Gakken

【あらすじ】

どんぐりむらで大人気の本屋さんが舞台です。「すだじい」という木になるどんぐりの店長さん、「くぬぎ」のくるん、「こなら」のこなろうが働いています。店長さんが、お客さんにぴったりの本を選んだり、こなろうが、入院中の子にぴったりの本を届けてあげたりしています。くるんも、何かできることはないかと考えていたら、すてきなチャンスが巡ってきたのですが…。

 

【オススメポイント】

作者のなかやみわさんは、かわいいキャラクターを生み出す作家さんです。この絵本は、どんぐりむらの住民たちの活躍を通じて、いろいろな仕事を知ることができる人気シリーズの一冊。表紙をめくったところにある前見返しには、「おすすめの本はなんですか?」というあみだくじがあって、はじまりから遊び心がいっぱいの絵本ですよ! 読み進めるうちに、本屋さんは本を売っているだけではないことが、だんだんわかってきます。読後には、きっと本屋さんに行きたくなるはず…!

◆5~6歳向け! 『やっぱり・しごとば

作/鈴木のりたけ 1,870円 ブロンズ新社

【あらすじ】

「しごとば」シリーズ6冊目の本書に登場するのは、厩務員(きゅうむいん/馬の世話をする人)、プロサッカー選手、吹きガラス職人、料理研究家、探検家、プログラマー、オーケストラ団員、恐竜学者、医師。なかなか見ることはできない仕事の現場が、詳細な絵で描かれています。たとえば、厩務員さんのページでは、棚の上に「飼料会社の名刺」「しっぽのつや出しスプレー」「体温計」「馬の保湿軟膏」まで載っています。

 

【オススメポイント】

「仕事の裏側図鑑」と名づけたくなるほどの圧倒的な情報量。仕事の現場を徹底的に取材して描き込んでいるからこその魅力です。単に珍しい仕事を紹介しているだけではなく、この絵本全体から、それぞれの職業の方の仕事に対する「熱意」「やりがい」「誠意」までもが、にじみ出ています。読み進めるうちに、思わずその仕事を応援したくなってくることでしょう。読後は、日常生活で出会う職業について「どんな仕事場だろうね」と親子で想像して楽しめそうです。好きなページから読んでみてください。

興味のあるお仕事はありましたか?
次回(11月26日更新)は、「芸術」をテーマにした絵本を紹介します。お楽しみに!

この記事の監修・執筆者

絵本講座主宰・JPIC読書アドバイザー 大久保徳久子

出版社勤務など30年以上絵本の編集に携わる。現在は、「絵本の可能性を広げる」をモットーにオリジナルの絵本講座を開催。全国の赤ちゃん~小学生の保護者、保育士、図書館司書など、これまで1,500人以上に絵本の魅力と可能性を伝えている。
https://lit.link/ookubotokuko

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