子育てに迷ったときの先輩ママの助言はありがたいもの。ただ度が過ぎていたり、自分の考えと違ったりすると、ありがた迷惑になることも…。今回はそんな先輩ママとのつき合い方について、ママ友トラブルフォーラム「ママ友110番」主宰なかさとさんに伺いました。
イラスト/やまぎしみゆき
事例1)幼稚園の先輩ママの思い込みにイラッ
幼稚園が終わったあとに、園庭の遊具でうちの息子と女の子のお友だちで遊んでいました。このお友だちのママは、上の子から幼稚園に通っているため、何かと仕切ってくれる「先輩ママ」です。私が2人が遊んでいるのを見ていると、お友だちが突然「○○くん(うちの子)がぶった!」と泣き出して先輩ママのところへ。私はずっと見ていて、たたいていなかったと説明したのに信じてもらえませんでした。「ほかに誰か見ていたの?」と聞かれて、「見てないかもしれないけど…」と答えたところ、先輩ママは自分の子に「男の子って危ないんだよ。急に手が出るから」と私に聞こえるように言ってきました。やってもないし、男の子というだけでそんな言い方ないんじゃないかしら…と腹立たしくて。でも「先輩ママ」に逆らったら後が怖いし。我慢しておつき合いするしかないでしょうか。
なかさとさんのアドバイス
我慢しておつき合いする必要はありません
「上のきょうだいが同じ園の出身の子」や「上の学年のママ」が、ベテランママのように振舞っている光景を目にすることがあります(もちろん、いろいろ親切に教えてくれる素敵なママもたくさんいらっしゃいますよ)。
本来、ママに上下関係があるのはおかしいのですが、「逆らったら後が怖い」と思ってしまうくらい強烈な先輩ママが近くにいるのは、少々気が重いですね。
私は「我慢しておつき合いする必要はない」と考えています。今回のようなことを、うやむやにして今までどおりのおつき合いを続けると、今後も “このママには何を言っても大丈夫”と思われてしまう可能性があります。つき合いをやめることで、先輩ママとの関係が少しギクシャクするかもしれませんが、いいように扱われるよりはマシです。そして何より、濡れ衣を着せられたお子さまのために、できれば毅然とした態度をとっていただきたいと思います。「逆らったら怖い」と思いながら誰かとおつき合いしていくなんて、まっぴらごめんだと思いませんか?
事例2)マンションの先輩ママのアドバイスにうんざり…
自宅のマンションに、同じ幼稚園に通う子が数人います。その中で一番年上の先輩ママが、何かとアドバイスをくれるんです。「子どもの習い事は○○がいいわよ」とか「○○先生はいいけど、××先生はちょっとね…」など。彼女の主観がすべてで、そこに賛同しないと、変り者扱いされてしまう雰囲気があります。正直、距離をおきたいのですが、同じマンションだから顔を合わせないわけにいかないし…。必要ないアドバイスをされたときの上手なかわし方が知りたいです。
なかさとさんのアドバイス
ご近所だからこそ、適度な距離感をもって接しましょう
習い事などたわいもない雑談であれば右から左へ聞き流せても、噂話や悪口のようなネガティブな内容のときは、なるべくその場にはいたくないですね。
同じマンションということで顔を合わせる機会も多いと思いますが、私は日ごろから多くのママに「ご近所さんであればあるほど、距離感を大切にしてください」とお伝えしています。うまく関係が続けば楽しいママ友ライフになりますが、何かあった場合は心休まるはずの自宅近くにトラブルを抱え、苦しい思いをすることがあるからです。
今回のようなおせっかい先輩ママがいる場合は、いつも以上に距離を意識したいですね。顔を合わせたら「こんにちは!よいお天気ですね。これからスーパーに行ってきます!」と笑顔で挨拶してその場に立ち止まらない。必要ないアドバイスを話し始めても、「なるほど、そうなんですね。ところで…」とサラッと話題を変えて、早々にその場を去る。先輩ママに気をつかって “ためになります”という態度をとってしまっているのであれば、まずはその頻度を減らすことから始めてみてください。
次回は7月25日の予定。テーマは「遊ぶ約束のマナーとは?」です。
この記事の監修・執筆者
ママ友トラブルアドバイザー。自身の経験から、閉鎖的なママ友社会をうまく乗り切る方法を研究・伝授している。マンツーマンによる丁寧なフォローアップや、定期的に座談会などを行う。一児の母。
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