【旬の魚を食べよう! 親子食育クッキング】魚嫌いの子どもにもオススメ! アジを使ったかんたん料理

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青魚は子どもに食べてもらいたい食材のひとつです。
なぜなら、青魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)は、記憶や学習といった脳の機能に重要な役割をはたします。このことから、「青魚を食べると頭がよくなる」ともいわれています。
子どもにたくさん食べてほしいのですが、残念なことに魚のなかでも特に青魚が苦手な子どもが多いのです。
さらに、魚料理が苦手でレパートリーが少なくて困っている大人も少なくありません。
そこで今回は、今が旬の青魚「アジ」を使った、大人も子どももおいしく食べられるかんたんレシピをご紹介します。
まずは、アジの3枚おろしの方法からご紹介します。
子どもが魚をさばくことで、「命の大切さ」を実感できるよい機会になりますよ。

目次

小学生でもできる! アジの3枚おろし

【材料・道具】
アジ・・・1尾
新聞紙・・・3~4枚
キッチンバサミ
ピンセット
包丁・まな板

【作り方】

まずは下準備をします。まな板の上に3~4枚程度重ねた新聞紙をのせます。そこにアジをのせて尾から腹にかけてあるゼイゴ(硬いトゲのようなところ)を取ったら、包丁の先を尾から頭に向かって動かしてうろこも取ります。背びれや尾びれ、胸びれはキッチンバサミで切り取りましょう。

☆ゼイゴはとがっているので、指を切らないように注意してください。子どもは、魚を触ったり、口の中をのぞいたりしているうちに、魚に愛着がわいてきますよ。

アジを3枚におろします。胸びれの付け根のところに斜めに包丁を入れたら、ぐっと力を入れて頭を切りおとします。

内臓を手でかき出し、流水でしっかり洗ってキッチンペーパーで水気をふきとります。

☆中骨の下にある血合いもしっかり洗い流すことで、魚の臭みが取れます。頭やうろこ、内臓を取ったら、そのつど新聞紙に包んで捨てれば、まな板やシンクの汚れを防ぎ、後始末が楽ちんです。

下身(魚の右半分の身)を取ります。尾を左側に向けて、腹側から中骨にそうように包丁を入れて身を切り離します。

上身(魚の左半分の身)を取ります。上下を入れかえて背側を手前にし、再び中骨にそうように包丁を入れて身を切り離します。

☆包丁を上下に動かしながらゆっくり切り進めていきましょう。中骨に少々身が残ってしまっても大丈夫です。中骨は味噌汁に入れたら出汁が取れますよ!

残っている腹骨は、包丁をすべらせるようにしてそぎ取ります。下身と上身の両方取り除きましょう。

中骨があった中心部を指でなぞり、骨をすべてピンセットで取り除いたら、3枚おろしの完成です。

【ポイント】

魚を子どもといっしょにさばくことで、生き物の命をいただくという感謝の気持ちが生まれ、食育につながります。時間がないときはスーパーの鮮魚売り場で3枚おろしにしてもらっても、もちろんOKですよ。

 

アジの辛くないペペロンチーノ

【材料 2人分】
アジ・・・2尾(3枚おろしにする)
小ねぎ・・・適量(小口切りにする)
にんにく・・・2片(みじん切りにする)
スパゲッティ(1.6㎜)・・・200g
エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ3
しょうゆ・・・小さじ1
スパゲッティのゆで汁・・・お玉1杯分
塩・・・適量
こしょう・・・適量

【作り方】

鍋に湯を沸かし、1%の塩を加えてスパゲッティを表示時間よりも1分短く茹でたら、ザルにあげて水気を切ります。ゆで汁はお玉1杯分取り分けておきます。

麺を茹でている間にソースを仕上げていきます。アジは1㎝幅に切って塩をふります。フライパンにエキストラバージンオリーブオイル(大さじ1)と、アジを入れて中火で両面を焼いたら、器に取り出しておきます。

のフライパンを弱火にし、残りのエキストラバージンオリーブオイル(大さじ2)とにんにくを加えて香りが出るまで炒めたら、のアジの半量を入れてパスタが絡みやすいようにほぐします。

☆にんにくは焦げやすいので火加減は弱火でゆっくり香りを出していきましょう。

に茹でたスパゲッティとゆで汁を加えたら、かき混ぜながらフライパンを上下に動かしてソースを乳化させます。フライパンの鍋肌にしょうゆを流し入れて香りを出したら、軽くあえて塩こしょうで味調えます。

器にと仕上げ用に取っておいたの残りを盛りつけたら、小ねぎを散らして完成です。

【ポイント】

唐辛子を入れないペペロンチーノですが、焦がししょうゆの香りとガツンと効いたにんにくの味に加えて、アジの旨味が凝縮されているので、シンプルだけど何度も食べたくなるひと皿です。

辛くないので子どもから大人まで家族みんながおいしく食べられるメニューなのがうれしいですね。

ごはんが進む! 「アジの蒲焼風どんぶり」

【材料 2人分】
アジ(3枚におろしたもの)・・・1尾分
 ※小さめのアジの場合は2尾使用。
ごはん(温かいもの)・・・お茶碗2杯分
薄力粉・・・小さじ1
サラダ油・・・小さじ1
白ごま・・・小さじ1
大葉(大人用)・・・2枚(千切りにする)
刻みのり(子ども用)・・・適量
塩・・・適量

〈調味料〉
料理酒・・・大さじ1
みりん・・・大さじ1
しょうゆ・・・大さじ1
ハチミツ・・・大さじ1/2
 ※ハチミツは1歳未満の乳児には与えないでください。

【作り方】

アジは食べやすい大きさに切り、塩をふって10分ほど置き、キッチンペーパーで水気をふきとります。

薄力粉をまんべんなくふりかけたら、フライパンにサラダ油とアジを入れて中火で熱し、両面に焼き色がつくまで焼きます。

予め合わせておいた調味料を加えて全体に絡ませます。

器にごはんをよそい、をのせて白ごまをふりかけたら、大人用には大葉を、子ども用には刻みのりをトッピングして完成です。

で残ったソースはごはんにかけるとおいしいですよ。

【ポイント】

アジに甘辛いソースがしっかり絡んでいるので青魚の臭みはまったくなく、子どもも大人もごはんが進む一品です。また、お好みで大人はわさびを、子どもはマヨネーズをそえてもおいしくいただけます。

丸ごと一匹! 「アジのアクアパッツァ」

【材料 2人分】
アジ・・・1尾
※小さめのアジの場合は2尾使用。
アサリ・・・200g(砂抜きする)
ミニトマト・・・10個
黒オリーブ(種なし)・・・10個
にんにく・・・1片(皮をむいて半分に切り、包丁の腹で上から押しつぶす)
エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ3
白ワイン・・・大さじ3
水・・・150ml
バジル・・・2枚
塩・・・適量
こしょう・・・適量
バゲット・・・お好みで

【作り方】

アジはうろことゼイゴを取り除き、腹に切れ目を入れて内臓を取り除きます。流水でしっかり洗ったら、キッチンペーパーで水気をふきとります。

アジの両面に斜めに切れ目を入れたら、塩をふって約10分なじませておきます。

☆切れ目を入れることで、アジに味がしみこみやすくなり、火も通りやすくなります。

フライパンにエキストラバージンオリーブオイルとにんにくを入れて、弱火でにんにくの香りが立つまで加熱したら、アジを入れて中火で両面を焼きます。

☆にんにくが焦げそうな場合は、一旦取り出しておき、の工程で戻し入れましょう。

アサリ、ミニトマト、黒オリーブ、白ワインを加えて強火にしてアルコール分をとばしたら、水を注いで蓋をして10分、蓋をはずして5分ほど煮込みます。ときどき煮汁をすくって魚の上からかけて味をしみこませましょう。

塩こしょうで味を調えたら、器に盛りつけ、手でちぎったバジルを散らします。

【ポイント】

アジのアクアパッツァの汁には旨味だけでなく、魚から流れ出たDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの栄養素がたっぷり含まれています。バゲットに汁をしみこませて食べるとおいしいだけでなく、栄養素もまるごと摂取できますよ。どうしても魚が苦手な子どもには、汁だけでも飲ませてあげるとよいでしょう。

今が旬のアジは脂がのっていておいしいだけでなく、成長期の子どもが取りたい栄養素がたっぷり含まれています。子どもといっしょにおいしくいただけるアジ料理で、旬の魚を味わってみませんか。

この記事の監修・執筆者

食育アドバイザー 阿知和 梨香

あちわ りか/大手食品メーカーで10年間商品開発を担当し、数多くのヒット商品を発売。内閣府食品安全委員会の専門委員の経歴を持ち、現在は子ども料理教室「食育クッキング」を主宰。自治体主催のパパと子ども向け食育講座の講師や、企業で幼児食の開発アドバイザーとしても活躍している。

食育クッキングInstagram
https://www.instagram.com/shokuikucooking/

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