
「夏休み中、子どもが家でゲームばかり…」「せっかくの長期休暇を有意義に過ごしてほしいのに…」と悩む保護者の方は少なくないでしょう。長い夏休みは、小学生にとって成長ができる大切な時期です。
ゲーム以外の選択肢を増やし、さまざまな体験を通して心も体も成長できる時間にしましょう。この記事を参考に、親子で充実した夏休みを過ごしてくださいね。
文/ハイドジア
小学生が楽しめる!夏休みのおすすめ過ごし方9選

小学生の夏休みは、楽しみながら成長できる特別な時間です。読書やスポーツ、自然体験、創作活動、体験学習など、子どもの興味に合わせたさまざまな過ごし方をしていきましょう。
ここからは、夏休みおすすめの過ごし方9選をご紹介します。自主性や社会性も育まれる充実した夏休みにしていきましょう。
1.読書で知識を深める
「本は苦手…」という子どもでも、好きなテーマの一冊に出会えば夢中になることがあります。夏休みは時間に余裕があるからこそ、読書にじっくり向き合えるチャンスです。
先ずは、興味のあるテーマを探すためにも、親子で図書館や書店に足を運びましょう。そして日頃から子どもが関心の高い事柄や気になる内容のコーナーに行き、本選びから始めるとよいでしょう。「タイトルを見てピンときた」「表紙のイラストが気になった」など、なにか本との出会いがあると思います。
毎年夏休みに出される課題図書や推薦図書も、それぞれの学年にあった魅力的な内容のものですので、その中から選ぶのもおすすめです。
大切なことは、本を与えっ放しにするのではなく、読み終えたら、「おもしろかった?」「どこが印象に残っている?」と聞いてみたり、「パパも読みたくなった」などと言ったりして、ママパパが、子どもの読書に関心を示すことです。
感想を共有することで、子どもの語彙力や集中力も更に育まれ、知識も深まるでしょう。
2.スポーツで健康を維持する
家で過ごす時間が増える夏休み。運動不足が心配なら、スポーツ習慣の取り入れがおすすめです。水泳やサイクリング、家族でできるバドミントンなど、暑さに配慮しながら体を動かす機会をつくりましょう。じゅうぶんな水分補給を心がけ、熱中症対策をしっかり行い、健康と体力、協調性も育める夏にしたいですね。
3.自然に触れ、五感を磨く
夏休みは、子どもが自然と触れ合うよい機会でもあります。遠出をしなくても、公園での虫取りや川辺での水遊び、星空観察など、身近な場所で自然を楽しむことができます。
川の水の流れる音、夏の夜空の星座、花の香り、土を触る感触など、日頃のゲームやスマホを離れ、五感を磨くこともぜひ体験しておきたいですね。
セミやカブトムシの観察、川の石拾いや水の生き物との出会いは、子どもの感性や探究心を育てるきっかけになるでしょう。また、家族で山登りや自然観察を楽しめば、親子の絆も深まるはずです。
4.お菓子作りで創造力を高める
夏休みに「何か新しいことに挑戦したい」と思っている小学生には、お菓子作りはいかがでしょうか。クッキーや寒天デザートなど、簡単なレシピでも計量や手順の確認を通して、自然と論理的思考力や集中力が養われます。
出来上がりを想像し、ワクワクしながらお菓子を作る過程では、アイデアや工夫を凝らし、創造力も高まるでしょう。
また、作ったお菓子を家族で味わえば、自然と会話が弾み、笑顔が広がります。さらに、お菓子作りは自由研究の題材としても生かせるでしょう。
ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
【まだ間に合う! 自由研究にもなる! 親子食育クッキング】「料理×科学」でおいしいサイエンススイーツレシピ
子どもがお菓子を作った後は、「おいしかったわ、ありがとう」「上手に作れたね」のひと言も忘れず伝えましょう。それによって、子どもは達成感や充実感を持ち、更にポジティブな成長につながるでしょう。
5.地域ボランティアで社会貢献を体験する
地域ボランティアは、小学生が社会性や思いやりを育てる貴重な体験ができる活動です。地域の清掃活動や夏祭りの手伝い、高齢者施設との交流、図書館でのサポートなど、子どもでも参加できる活動が多くあります。
自治体の広報や学校の掲示板をチェックして、親子で参加を検討してみましょう。人の役に立つ喜びを実感することで、自信や責任感も育ちます。
また社会貢献活動をすることで、社会の一員であるという意識の芽生えや、地域や社会が抱えるさまざまな課題に目を向けるきっかけにもなるでしょう。
6.博物館で学びを深める
夏休みの自由研究に悩んでいるなら、科学館や博物館の活用がおすすめです。実物に触れたり、実験を体験できる展示は、自由研究のヒントが満載。科学・歴史・自然など分野も幅広く、科学館の他に美術館や文学館、歴史博物館、海洋博物館、記念博物館など多様な博物館があり、子どもの興味に合った題材を見つけやすいのも魅力です。
特別展示やワークショップを行っている施設も多く、資料収集にも役立ちます。見学後は、メモや写真をもとに内容を整理し、まとめれば自由研究にもなりますよ。
7.家族旅行で思い出作りをする
夏休みの家族旅行は、小学生にとって楽しみなイベントのひとつです。普段できない体験を通して視野が広がり、家族の絆も深まります。
旅行の計画は、子どもといっしょに立ててみましょう。
「どこに行きたい?」と聞くことで、子どもは自分の意見が大切にされていると感じます。行き先は、テーマパークや自然の中、歴史ある街などがおすすめ。旅先でスマホばかりになるのが心配なときは、旅のしおりを作ったり、写真を撮るミッションを決めておくよいでしょう。家族で過ごす時間そのものが、かけがえのない思い出になるでしょう。
8.サマーキャンプで新しい友だちを作る
サマーキャンプは、夏休みに行われる体験型、宿泊型のプログラムです。自然の中で友だちと過ごしながら、自立心や協調性を育む良い機会になります。全国で開催されるキャンプには、自然体験、スポーツ、英語学習など多彩なプログラムがあり、子どもの興味に合わせて選べます。
初めてでもスタッフのサポートがあるので安心です。同年代の仲間といっしょに、さまざまなアクティビティを通じて、考える力、工夫する力、適応力、協調性などが養われるでしょう。人気のキャンプは早めに満員になるため、春頃からの情報収集・申し込みがおすすめです。
9.イベントやワークショップに参加
夏休みは、子ども向けのイベントやワークショップが全国各地で開催される季節です。科学実験や工作、プログラミングなど、多彩な体験が地域の文化施設、図書館や公民館で手軽に楽しめます。日頃は触れない道具や材料を使用したり、一人ではできないことを指導者や講師のもと、安心安全で体験できることは、有意義な時間となり、興味の幅も広がるでしょう。
親子で参加できる講座も増えており、いっしょに学ぶことで絆も深まります。伝統工芸や農業体験は、自由研究にもおすすめです。
夏休みに注意したい生活習慣のポイント

夏休みは自由な時間が増える一方で、生活習慣が乱れやすい時期でもあります。規則正しい生活リズムやスマホ、ゲームの使い方に注意しながら、健康的でメリハリのある毎日を送ることが大切です。
ここからは、小学生が夏を元気に過ごすための生活習慣のポイントを紹介します。
規則正しい生活リズムを保つ
夏休みは学校の時間に縛られない分、生活リズムが乱れてしまいます。毎朝決まった時間に起き、しっかり朝ごはんを食べるだけでも、体の調子が整い、1日を元気にスタートできることを再認識しましょう。
夜ふかしが続くと体調を崩しやすくなるため、決めた就寝時間を守りたいところですが、夏休みならではのざまざまなイベントがあったりと、遅くなることもあると思います。
「早く寝なさい」「規則正しい生活を送りなさい」と親が言うだけでなく、食事の時間をある程度決めて準備する、子どもの就寝時間になると家の中も一旦はおやすみモードに切り替え照明を少し暗くするなど、子どもの規則正しい生活をサポートしてあげたいものです。
生活の記録をつけたり、カレンダーに1日の予定を書き込むのもおすすめです。夏の間に整えた習慣は、新学期のスタートにもスムーズにつながります。
インターネットやゲームの時間管理をする
ゲーム時間は、親子の交流や学びの機会にもなります。協力プレイや対戦型のゲームをいっしょに楽しめば、自然と会話が生まれ、子どもの興味や考えも見えてきます。
英語設定で遊んだり、戦略を考えたりすることで思考力や語彙力の向上も期待できます。ただし、やり過ぎには注意が必要です。時間やルールをしっかり決め、メリハリを持って楽しむことが大切です。ゲームを通じて、遊びながら学べる環境を親子で作っていきましょう。
遊びと学びのバランスを取る
夏休みは、遊びと学びのバランスを保つことが大切です。その場合、全く分けて考えるのではなく、自由研究にキャンプでの体験をする、料理をしながら分量や手順を学ぶなど、遊びと学びをセットにすることもおすすめです。
子どもが「楽しい」と感じる中に学びがあれば、吸収力もぐんと高まるでしょう。大切なのは、子どもの「楽しい」「おもしろい」と感じる事柄を学びに結び付けていくということ。子どもの興味を生かしてサポートすることで、夏休みが実りある時間になります。
夏休みを有効に活用して充実させよう

夏休みは、遊びだけでなく、学びの時間もバランスよく取り入れることが大切です。課題だけでなく、1学期の復習や、苦手な単元を再度見直すこともしましょう。午前は学習、午後は外遊びや趣味など、時間に区切りをつけると無理なく過ごせます。
自由研究をキャンプと組み合わせたり、料理を通じて算数を学んだりと、学びにつながる遊びも効果的です。計画表で宿題を少しずつ進める工夫も忘れずに。ママパパは完璧を求めすぎず、子どもの自主性を尊重しながら、子どもをサポートしていきましょう。
この記事の監修・執筆者

小学校教諭・幼稚園教諭・保育士の資格を取得。幼児教室を地元で展開。幼稚園、
小学校に勤務。小児病棟への慰問や、子どもの悩み相談など多方面から多くの親や
子どもに関わる。現在は、執筆、講演、メデイア取材、教育機関研修などを中心に
活動。テレビ、ラジオにも出演するほか、執筆記事は、Yahoo!ニュースやlineニュ
ースにも取り上げられ、深い共感を得ている。著書『比べない子育て』(1万年堂
出版)は翻訳され海外でも出版。他『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育
て方』(KADOKAWA出版)がある。
All About子育てガイド
https://allabout.co.jp/gm/gp/1662/
家庭教育協会「子育ち親育ち」
https://kosodate-ai.com/
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