「子どもが野菜を食べてくれない!」と悩んでいる保護者の方も多いはず。苦味がある野菜は子どもに嫌われがちですが、成長に欠かすことができない栄養がたくさん含まれているので、しっかり食べてほしいですよね。そこで今回は、野菜が苦手なお子さんでも食べやすい「隠れ野菜レシピ」の作り方を、離乳食アドバイザーで、著書『うたまるごはんのかんたんフリージング離乳食・幼児食』が大好評のうたまるごはんさんに教えてもらいました。
監修/うたまるごはん ライター/上野真依
味覚が発達してくる幼児期は、好き嫌いや食べムラなどが出てくることがあります。赤ちゃんのころ食べられたものが食べられなくなることもありますが、味覚が発達してきた証拠なので過度に心配する必要はありません。とはいえ、食べられないものが多いと、栄養バランスの偏りが気になりますよね。そこでぜひ試してほしいのが、今回ご紹介する「隠れ野菜レシピ」です。しっかり炒めて野菜の苦味を抑え、小さく切ることで目立たないようにしているので、野菜が苦手なお子さんでもパクパク食べてくれるかもしれません。大人もおいしく食べられるアレンジもご紹介しているので、家族みんなで栄養バランスの整った献立を楽しんでください。
野菜たっぷりハンバーグ
実は、我が家の娘も食べムラの真っ最中! 保育園の給食では野菜を食べるけれど、家ではなかなか食べてくれません。しかし、そんな娘でもパクパク食べてくれるのが、今回ご紹介する野菜たっぷりハンバーグ。見た目も味も普通のハンバーグと変わらないので、野菜が入っていると気づかずたくさん食べてくれますよ。野菜はしっかりと炒めることで、苦味が抑えられ、甘味が増して食べやすくなります。今回は大人用も作り、家族で食べられるようにしました。子ども用だけなら今回の食材で10個分ほど作ることができるので、冷凍保存しておくと便利です。
材料(大人用2個+子ども用5個)
合いびき肉 320g
玉ねぎ 1/2個(100g)
にんじん 1/2本(60g)
ピーマン 1個(20g)
しいたけ 1個(20g)
A 卵 1個
Aパン粉 大さじ3
A牛乳 大さじ4
Aコンソメ・塩 各小さじ1/2
Aトマトケチャップ 小さじ2
ごま油 適量
オリーブオイル 適量
スライスチーズ 適宜
作り方1
適当な大きさに切った玉ねぎ、にんじん、ピーマン、しいたけをフードフロセッサーに入れ、みじん切りにする。
作り方2
フライパンにごま油を薄くひき、1を入れてしんなりとするまで炒め、粗熱を取る。
作り方3
ボウルに2とA、合いびき肉を入れ、粘り気が出るまでよくこねる。
作り方4
3を大人用(各150g)2個と子ども用(各60g)5個に分けてそれぞれ丸く成形し、中央を少しくぼませる。フライパンにオリーブオイルをひいて並べ、中火にかける。
作り方5
片面に焦げ目がついたら裏返し、ハンバーグの半分ほどの高さまで水(分量外)を入れ、弱めの中火で蒸し焼きにする。皿に盛り、お好みでトマトケチャップ(分量外)を塗り、花形にくり抜いたチーズをのせる。
◆POINT1◆
ブロッコリーやトマト、ジャイアントコーン(すべて分量外)などを添えると、彩りよく仕上がります。
◆POINT 2◆
大人が食べる場合は、デミグラスソースをかけると本格的な味わいに。フライパンに赤ワイン大さじ2、トマトケチャップ大さじ2、中濃ソース大さじ1、しょうゆ・砂糖各大さじ1を入れて混ぜ合わせ、軽くとろみがつくまで煮詰めると、手軽にデミグラスソースを作ることができます。
【1歳ごろからでも】おいしくてごはんが進む!うたまるごはんの からだにやさしい手作りふりかけ
和風キーマカレー
1歳ごろから食べられる、野菜がたっぷり入ったキーマカレー。水なしで作るので、肉や野菜の旨みや栄養がぎゅっと凝縮され、シンプルな調味料でもおいしく仕上がります。隠し味にみそを加えることで、甘味がプラスされほっこりやさしい味わいに。カレールーは子ども用の化学調味料不使用タイプがオススメです。大人も食べたい場合は、作り方3の後に取り分け、大人用のカレールウを使えば、大人も子どももおいしく食べることができますよ。
材料(子ども用約6食分)
合いびき肉 150g
玉ねぎ 1/2個
にんじん 1本
しいたけ 2個
トマト 1個
みそ 大さじ1
カレールー 40g
ごま油 適量
小ねぎ 適宜
炒りごま(白) 適宜
作り方1
玉ねぎ、にんじん、しいたけはみじん切りにする。
作り方2
鍋に薄くごま油をひいてひき肉を炒め、色が変わってきたら1を加えてしんなりとするまで炒め合わせる。
作り方3
2にざく切りにしたトマトを加えて軽く炒め、フタをして弱火で8〜10分煮込む。
作り方4
汁気が出てきたらカレールーを加えて溶かす(汁気が出ない場合は、水60㎖を加えてからカレールーを加える)。
作り方5
さらに少し煮詰め、写真のように全体がしっとりとしたらみそを加えて混ぜ合わせる。ごはん(分量外)の上にかけ、お好みで小口切りにした小ねぎとごまを散らす。
カレーピラフ
野菜はもちろん、ごはんとお肉も入っているので、炭水化物、たんぱく質、ビタミンといった栄養素が、ひと皿でバランスよく取れるカレーピラフ。味付の甘口カレーパウダーを使うことで手軽に作れ、小さなお子さんでもおいしく食べることができますよ。子どもの分を取り分けてから、通常のカレーパウダーやブラックペッパーなどを加えれば、スパイシーで本格的な味に。おにぎりにして冷凍しておくと、朝ごはんやお弁当、子どもが小腹をすかせたときのおやつなどにも大活躍してくれます。
材料(大人1食+子ども1食分)
ごはん 230g
鶏もも肉 50g
玉ねぎ 60g
にんじん 30g
にんにく ひとかけ
塩 ひとつまみ
A 鶏がらスープの素(顆粒) 小さじ1/2
A 味付カレーパウダー(甘口) 小さじ1と1/2
B 塩・ブラックペッパー・カレーパウダー 各適量
ごま油 適量
小ねぎ 適宜
作り方1
鶏肉は小さめのひと口大、玉ねぎ、にんじん、にんにくはみじん切りにする。
作り方2
フライパンにごま油を薄くひき、1と塩を入れて炒める。
作り方3
鶏肉の色が変わって野菜がしんなりとしたらごはんを加え、炒め合わせる。
作り方4
ごはんと具材が混ざったらAを加えて全体になじませ、子ども用の完成。
作り方5
子どもが食べる分は皿に取り分け、フライパンに残った大人用にBを入れ、全体になじませる。食べるときにお好みで小口切りにした小ねぎを散らす。
野菜がたっぷり取れる「隠れ野菜レシピ」はいかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したレシピは、大人でもおいしく食べられるものばかりなので、子どもが食べてくれなくても大人が食べればいいや、といった気持ちで試してみると、心に余裕を持ってお子さんに接することができるかもしれません。
「絶対に野菜を食べさせなくては!」と思い詰めると、お子さんがプレッシャーに感じて逆に食べなくなってしまったり、大人も疲れてしまったりするので、ぜひ気楽な気持ちで試してみてくださいね。
この記事の監修・執筆者
離乳食・幼児食コーディネーター、離乳食アドバイザー。2歳の女の子のママ。Instagramを中心に、子どもも大人も楽しめる離乳食・幼児食のレシピを日々発信している。『うたまるごはんのかんたんフリージング』離乳食・幼児食(Gakken)が発売中。
Instagram
https://www.instagram.com/utamaru_gohan/
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