【新NISAの活用あり?なし?】習い事・塾・受験・学費…いくらあっても足りない教育費、どうためるのが正解⁉[ファイナンシャルプランナー監修]

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【新NISAの活用あり?なし?】習い事・塾・受験・学費…いくらあっても足りない教育費、どうためるのが正解⁉[ファイナンシャルプランナー監修]

子どもの将来を考えたとき、必ず必要になってくるのが教育費。習い事をはじめ、塾、受験料、入学金そして学費など大学卒業までを想定すると、長い期間にわたってかなりの金額が必要です。日々の生活を送りながら、長期的にどのように教育費を確保していけばよいのでしょうか。

また、2024年1月からスタートした投資信託の制度「新NISA」について、今とても話題になっていますが、教育費をためるにあたって実際のところ活用はできるものなのでしょうか。

ここでは、子育て世代の資金面について詳しいファイナンシャルプランナーの高津恵美先生に、昨今の教育事情を踏まえながら、教育費をどのように準備していけばよいかを伺いました。

取材・文/こそだてまっぷ編集部

目次

子ども1人にかかる教育費ってどれくらい?

ここでお話しする“教育費”とは[現在小学生の子ども1人が今後、中学・高校・大学すべて私立に進学した場合に想定される教育費の平均値※1としましょう。

実際に中学・高校・大学まで私立に通った場合、一般的に合計約1000万~1500万円(平均値だと1300万円前後)かかるといわれています。これは授業料だけでなく、通学に関わる費用、塾代、受験にまつわる諸費用、入学金などすべてを含みます。ちなみに、すべて公立の場合は、800万円前後※2。公立と私立の違いだけで金額に大きく差がありますが、さらに専攻する学部などによって金額は変わります。

どれくらいの教育費を用意する必要があるかについては、お子さんが実際に目指す進学先や方向性によって変わるので、より具体的にお知りになりたい場合は下記のようなシミュレーションツールを使用することもおすすめです。将来的にかかる教育費について、より詳しく想定できれば、資金計画を立てやすくなるでしょう。

シミュレーションサイトはこちら

※1:文系・理系等の一般的な進学先の場合。医学、音楽、芸術等を専攻する進学先は除く
※1・2:日本政策金融公庫、シミュレーションサイトを参考に試算

教育資金、どうためる?

まず、計画を立てるポイントとして「これだけ用意すれば大丈夫!」と思えるぐらいの最大の額を想定すること。たとえば、中学受験をするかどうか迷っている場合は、私立中学に進学した場合で試算します。そこに向かって、今からどのように貯めるかを考えてみましょう。ここで、一般的な教育資金の蓄え方をお伝えします。

①学資保険
これは最も多くの方に選ばれている、とてもポピュラーな方法です。なぜ選ばれるか? というと、契約者(世帯主)の方に万一のことがあったとき、かけている途中でも将来的に満額保証されるからです。途中解約しない限り、掛け金は全額手元に戻るので「安心」という面で人気が非常に高くなっています。
最近の学資保険の利率は平均107%前後。(例:合計100万円を掛けた場合、契約満了時に約107万円になっているということ)そのまま銀行口座に貯金しておくだけよりは、利率が良いので、すでに入られている方も多いのではないでしょうか。ただし、学資保険は少なくとも10年以上のつみたてが必要なので、お子さんがある程度大きくなっている方には向きません。

②銀行の預貯金】
銀行の普通預金や定期預金の口座に預けておくこと。教育費だけでなく家計全般の蓄えとして「毎月〇万円」などと貯金していらっしゃる場合を含みます。引き出しやすいこともあり、最終的に子どもの教育費として捻出する場合も多く考えられるでしょう。

③投資信託】
投資信託とは、投資したい人から集めたお金をまとめて運用の専門家が株式や債券などに投資・運用し、その成果によって利益や損益を分配する商品のことです。近年は政府によって「NISA」制度が導入され、以前と比べると始める方が増えています。2024年より「新NISA」制度がスタートし、より注目を浴びている金融商品といえますが、学資保険や預貯金と比べると元本割れのリスクを伴います。その点をしっかり理解することが必要といえるでしょう。

このように、教育費を蓄える・捻出する方法はいろいろあります。

≪注目の記事≫【小3から始まる「外国語活動」】学校の英語学習、どんなことを学ぶの? 家庭で取り組んでおくと良いこととは[専門家監修]

話題の「新NISA」について教えて!

そもそも「NISA」とは、少額からの投資を行う方のために2014年1月にスタートした少額投資非課税制度です。投資信託などの金融商品に投資をした場合、通常だと売却して得た利益や、受け取った配当に対して約20%もの税金がかかってしまいます。せっかく運用して増えたと思っても、それは満額手元には残らないのです。

そこで、注目されてきたのがNISAです。NISAは「NISA口座(一人1口座のみ)」で投資した金融商品から得られる利益が非課税になるのです。よって通常約20%かかる税金がゼロになったことで、運用利益を100%そのまま得ることができます。この制度は2014年から運用開始され、2024年1月からは「新NISA」として、さらにその制度内容が充実したことで注目が集まっています。

※金融庁ホームページより:参考文献「NISAとは?」

ただしNISA口座で投資できる上限金額は1800万円までと決まっていることや、あくまで投資信託であることをしっかり念頭に置きましょう。学資保険や預貯金ともっとも違うのは“元本が保証されない”という点。預けたお金がもしかしたら“減る”リスクがあるということです。

新NISA、教育費のためにどう活用できる?メリットとデメリットは?

新NISAでは主に①非課税投資枠が大幅に拡大、②非課税の期間が無制限、③つみたて投資と成長投資が併用できる、という部分が旧NISAとくらべると大幅に充実しています。

そこで新NISAを活用することで想定されるメリットとデメリットをご紹介します。

≪メリット≫
学資保険や銀行預貯金と比べると利率が格段に良い可能性が高い
→元本割れのリスクがあることはすでに説明しましたが、過去の実績からすると、商品によって差があるものの、年利3~5%の利益が見込める可能性が高いです。

(例)仮に元本100万円学資保険(受取率107%)に掛けた場合、満期で受け取れる金額は107万円。一方同じく元本合計100万円を新NISA活用で投資信託(年利3%)で10年運用した場合、134万円

●合計1800万円までが非課税
→教育費全体をカバーできるほどの大きな金額が非課税なので、まとまった資金として期待できます。

●少額からでも「つみたて投資」で始められる
→月5,000円でも1万円でも、月額最大10万円まで家計にあわせて始められます。また、いつでもつみたてをやめることができます。

●非課税保有期間は無制限なのでもっと長期的な運用も見据えられる
→教育費として必要なくなった場合には、その後の子どもへの資金援助(結婚や出産等)や、自分の老後にも備えられます。

≪デメリット≫
●投資した金額が“減る”リスクがある
→投資信託は元本保証なし。株式や債券、為替の変動などにより、せっかく投資したお金が減ってしまう、というリスクを理解する必要があります。より安全を求めるなら、学資保険や銀行の預貯金へ。こちらは利率は下がれどマイナスになることはありません。

●どの金融機関で始め、何に投資するか?を選ぶことが難しい。ある程度の知識は必要
→新NISAの口座は一人ひとつしかつくれないため、どの証券会社や銀行を選ぶかは重要です。一般的に窓口での手続きは手数料が高いので、対面での説明が必要という人以外は、ネットで口座開設できる金融機関のほうが手数料を抑えることができておすすめです。

また、新NISAは制度の名称で、新NISAという商品があるわけではありません。新NISAに指定された多くの種類の投資先から、自分に合った商品を選ぶ必要があります。株式に投資するのか債券に投資するのか、またはどの国のものに投資するのか、さらにそれらを組み合わせた商品もあり、それぞれリターンやリスクが異なります。そのためよく調べたうえで始める必要があります。

●短期の引き出しには向かない
→金融商品の特性上、長期間まとまったお金を運用することで利益を生みます。引き出すこと自体はいつでもできますが、少なくとも5年くらいは運用することをおすすめします。また、引き出すタイミングによっては損をすることがあるため、たとえば大学入学時の資金に充てられなければ、その後の学費に使うなどの対応ができるとよいでしょう。

ここまで教育資金について、さまざまな方法を紹介しました。ぜひ参考にしながら、それぞれの良い点、難しい点をふまえて十分に検討を重ねてください。

学資保険、預貯金、投資信託、どれも教育費を貯めるためには良い方法だといえます。ただひとつアドバイスとしては、どれかひとつの方法だけにせず、併用する“分散投資”もおすすめです。学資保険や預貯金で安心感を担保しつつ、これまでの実績から投資信託は“増えている”金融商品といえるので、挑戦してみることも手段のひとつ。ぜひ、参考にしてみてください。

この記事の監修・執筆者

ファイナンシャルプランナー 高津 恵美

ファイナンシャルプランナー歴19年。3年半前に国内生命保険会社から代理店に移籍。上は20歳から下は小1まで5人の子育てをしながら実体験に基づきクライアントに家族のように寄り添う形で日々、教育費等の問題解決にあたっている。

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