子どもが小学校に入学したら、「車の交通量が多い道路を歩いて、安全に登下校できるかな……」とおうちのかたは心配になりますね。
子どもの事故防止や防犯対策のために、今から準備できることはあるのでしょうか?
現役小学校教諭の舟山由美子先生にアドバイスをいただきました。
春休みには、親子一緒に通学シミュレーションしてみよう!
入学式前の春休みに、通学路を親子でお散歩感覚で歩いてみて、危険な場所がないか“通学シミュレーション”してみてください。
このときにポイントとなるのが…
登下校するときと同じ時刻に歩く
時間帯によって車などの交通量が異なるため、平日の朝(登校時)、夕方(下校時)の両方歩いてみることをおすすめします。
特に、登校時には、地域によってはPTAのかたや、交通誘導員さんが交差点などに立ってくださっていることもあり、そうした方々にしっかりあいさつして、顔を覚えてもらう、というのも大事だと思います。
子どものペースで歩いて、自宅から学校まで何分かかるかチェック
子どものペースで歩くと、時間がかかるもの。朝、登校するときに家を何時に出ればいいのかという目安もつきます。
ただし入学後は、ランドセルやその他の荷物があり、さらに時間がかかるかもしれません。
歩行者用ゾーンから出ないように歩く
道路を歩くときは、白いライン指差して、『車が通るから危ないよ。この線の内側歩くんだよ』と交通ルールも教えましょう。
子どもの手を握って歩く
歩いている途中、子どもは興味のあるもの見つけると手をギュッと引いて、そちらに行こうとします。例えば、ひとけのない暗い場所、穴があいているところなど…。
子どもが下校時などに寄り道しそうなポイントが、一緒に歩いているうちに、握った手からわかるんです。危ないなと感じた場所があれば、『おもしろそうだけど、危ないから近づいちゃダメだよ』と子どもに伝えましょう。
ときどき『子どもが時間を過ぎても学校から帰ってきません』という連絡が新1年生の親御さんからあるのですが、だいたい、通学路チェックで子どもが気になった場所にとどまっていることが多いのです。
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防犯標語『いかのおすし』を伝える
私の勤務している小学校では、防犯のために『いかのおすし』という防犯標語を子どもたちに伝えています。
- 『いか』…行かない(知らない人についていかない)
- 『の』…乗らない(知らない人の車に乗らない)
- 『お』…大きな声を出す(怖いことがあったら、大きな声を出す)
- 『す』…すぐ逃げる(怖いことがあったら、すぐ逃げる)
- 『し』…知らせる(怖いことがあったら、すぐ親に知らせる)
子どもも楽しみながら、ポイントが覚えられると思います。
参考にしてみてくださいね。
親子一緒に通学路を歩いてみることで、お子さんだけではなく、ママパパにも『ここが危険だな』『子どもが寄り道しやすい場所だな』と発見がたくさんあるはずです。
ぜひ、入学前に通学シミュレーションをしてみてくだいね。
この記事の監修・執筆者
ふなやま ゆみこ/東京都の現役小学校教諭。
長年の小学生の指導経験に基づいた、
教育・子育てアドバイスに定評がある。
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