子ども110番って知ってる? 小学校入学前に押さえておきたい地域の安全対策

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子ども110番って知ってる? 小学校入学前に押さえておきたい地域の安全対策

小学校への入学は楽しみな一方で、新しい環境に対するさまざまな心配ごとも出てきますよね。保護者や園バスにより送迎されていた就学前とは違い、入学後は子どもだけで登下校することになるご家庭も多いでしょう。そのため、登下校中のケガや事故、子どもが犯罪に巻き込まれないか心配な方もいるかと思います。

そこで今回は、地域で子どもを守る取り組みのひとつ、「子ども110番」についてご説明します。通学路などでステッカーは見るものの、くわしい取り組みや関わり方を知らない人が多いのではないでしょうか。子どもの安全を守るためにも、入学前に子どもと子ども110番について学びましょう。

文/マムズラボ

目次

子どもを守る「子ども110番」とは?

子どもを守る「子ども110番」とは?

子ども110番は子どものための緊急避難場所を設置する事業で、日本全国で行われている取り組みです。その目的やどのような活動をしているのか知っておきましょう。

目的は地域の大人が子どもの安全を守りながら、事件や事故に巻き込まれるのを未然に防ぐこと

子ども110番への取り組みが盛んな地域は、地域の連携の強さや防犯意識の高さを社会にアピールできます。そのため、子ども110番の場所を設置することは、地域ぐるみで子どもを見守りながら、犯罪そのものの抑止につながるのです。

有志者によるボランティア活動

子ども110番は有志者によるボランティア活動です。登下校中の子どもが、不審者に声かけやつきまといをされたときに、安心して助けを求められる緊急避難先として活動しています。

つきまといなどの被害にあっている子どもがいた場合、不審者から子どもを保護し、子どもへの聞き取りなどをしたあと、必要に応じて保護者や学校へ連絡したり、110番通報したりすることが主な活動になります。

さらに、登下校時に通学路や玄関先にて、子どもたちを見守る活動を行っている方もいます。

「子ども110番」や「子ども110番の家」のステッカーを掲出している

主に子ども110番に登録されているのは、「子ども110番」や「子ども110番の家」のステッカーを掲出している一般家庭や個人商店などです。登録するには、お住まいの教育委員会や地域の小学校のPTA役員会などに届出をする必要があります。

地域によっては研修などを開催しているケースもあるため、子ども110番の活動を行いたい方は積極的に参加するとよいでしょう。法人や団体が防犯活動の一環として登録しているケースもあります。

さらに、郵便局やデリバリー業者などの車やバイクが「はしるこども110番」のステッカーをはり、登下校する子どもを見守る取り組みもあります(※1)。

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【子ども110番】子どもと確認すべきことは?

【子ども110番】子どもと確認すべきことは?

保護者が子ども110番の取り組みを把握したら子どもにも説明し、お互いに防犯意識を高めることが大切です。小学校入学前や小学校入学後の子どもだけでの行動が増え始める時期に、子どもと話し合っておきたいポイントをご紹介します。

登下校時の注意点を確認する

まずは子どもに、自分の身を守るために登下校時に注意することや、身の危険を感じたときの対応方法をしっかりと伝えましょう。

大人にとっては当たり前でも、子どもが人どおりの少ない場所や不審者の危険性を理解しているとは限りません。そのため、危険につながる可能性のある場所や不審者の特徴を事前に知らせておくことが重要です。

不審者への対応として、子どもに向けてわかりやすくまとめたことばに「いかのおすし」があります。知っている方ももう一度、子どもと確認しておきましょう。いかのおすしの内容は下記の表のとおりです(※2)。

意味伝えるべきこと
「いか」ない知らない人についていかない。「おかしやおもちゃをあげる」「ママパパの友だちだよ」と言われても、知らない人には決してついていってはいけません。
「の」らない知らない人の車にのらない。車にのってしまうと、周りに気づかれることなくかんたんに遠くへ連れ去られてしまいます。
「お」大声をあげる危険を感じたら、大声を出して助けを求めましょう。こわくて声を出せない場合は、防犯ブザーやホイッスルで周りの人に危険を知らせます。
「す」ぐに逃げる危ないと感じたら、その場からすぐに逃げましょう。人どおりの多い場所、近くにある「子ども110番」の家やお店に逃げ込むようにしてください。不審な行動をする人には、近寄らないことも大切です。
大人に「し」らせる何かあれば、すぐに保護者や先生、近くの大人に知らせましょう。安全を確保してもらい、事案を共有・拡散することで再犯防止や防犯意識の向上になります。

子ども110番に助けを求めるケースを確認する

子どもには、こわいことや不審なことがあれば、「まよわず子ども110番を頼っていい」と伝えましょう。危険を感じたら、自分の身を守る行動を最優先させることが重要です。

子ども110番の登録者は、子どもが助けを求めてきたときの対応方法をマニュアルや研修を通じて理解しています。知らない人に声をかけられた、引っ張られた、車にのるように誘われたなどの場合はもちろん、ケガをしたり事故にあったりした場合も、助けになってくれるでしょう。

子どもと通学路や近所の子ども110番の場所を確認する

通学路や近所にある子ども110番の場所を、子どもと確認しておくことも大切です。自宅と学校以外で、緊急時にどこに助けを求めたらいいのかを事前に把握しておくと、トラブルが起きても落ち着いて行動できます。

「子ども110番」の家やお店、郵便局のドライバーなどと普段からあいさつを交わし、お互いに顔を知っておくことも大きな安心感につながるでしょう。 

子ども110番の家になるには?

子ども110番の家になるには?

子ども110番の取り組みに共感し、自宅や職場などが通学路に近い場合は、自宅を子ども110番の家にすることも検討してみてはいかがでしょうか? 登録方法は地域によって異なりますが、どこに連絡すればよいのかをご紹介するので参考にしてください。

1.子ども110番の主体となる団体を確認する

子ども110番の主体となる団体は、小学校やPTA、教育委員会など地域によってさまざまです。まずは、どこに届出をすればいいのか小学校や自治体、教育委員会に問い合わせて指示をあおぎましょう。

届出先を確認する際は、Web上で「お住まいの地域名 子ども110番」で検索すると、届出先を確認することができる場合があります(大阪府在住の方であれば、「大阪 子ども110番」)。

2.団体へ登録する

設置主体によって登録方法も異なります。そのため、団体の窓口で登録方法を確認しましょう。研修への参加やステッカーの交付など、団体ごとに必要な過程を経ると「子ども110番」として活動できます。

子どもの安全を守るために「子ども110番」の役割を知ろう

子どもの安全を守るために「子ども110番」の役割を知ろう

「子どもたちに安心安全に登下校してほしい」「緊急事態に巻き込まれないでほしい」というのが地域や保護者の願いです。しかし、不審者はいつどこに現れるのか予測できません。そのため、もしものときに頼れる場所を知っておくことで、保護者や子どもも安心です。

その頼れる場所のひとつとして、子ども110番の役割や活動について子どもと話し合い、防犯意識を高めておくことが大切です。また、我が子だけではなく、地域の子どもたちの登下校も地域全体で見守っていけるといいですね。

【引用】
(※1)大阪府此花区「はしるこども110番協力企業」
https://www.city.osaka.lg.jp/konohana/page/0000526895.html
(※2)「いかのおすし」
http://www.kids-bouhan.jp/pdf/jiten/jiten_11.pdf

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