【家庭学習サポート専門家監修】子どもと楽しく学べる“ながら宿題サポート術”

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【家庭学習サポート専門家監修】子どもと楽しく学べる“ながら宿題サポート術”

“子どもの宿題をみる”というだけで、思わず構えてしまうことはありませんか? 「忙しくて時間が取れない」と感じるのは、親が子どもの隣りに座り、一緒に問題を解くという勉強スタイルを想定するからではないでしょうか。

今回は、家庭学習サポート専門家の大沢有貴子さんに、忙しい日々の中でも子どもの宿題をみることがかなう“ながらサポート術”をうかがいました。

目次

「自分で決めたんだからやらなくちゃ!」 と思える学習計画を立てる

実は学校の宿題を終わらせることよりも、それに取り掛からせることに労力を費やすことが多いといわれる宿題。子どもが宿題に着手しないことには”ながら術”は発揮できません。まずは、学習計画を立てることから始めてみましょう!

(1) 親が子どもと同じ空間(会話が可能な距離)にいられる時間とそうでない時間(洗濯物の取り込みやお風呂掃除、買い物などに費やす時間)を書き出します。
(2) 子どもの日々予想される宿題を書き出します。
※ここでは、多くの小学校で出されている“音読”、“漢字練習”、“計算問題”の3つを例に学習計画を立てていきます。
(3)何時から学習をスタートするか、お子さんと話し合って決めます。“子どもが自分で決める”ことがとても重要です。自分で決めた約束は自然と守りたくなるもの。ぜひ決定権はお子さんに委ねましょう。
(4)スタート時間が決まったら、宿題と家事をパズルのように調整し、お子さんと話し合いながら学習計画を立てましょう。


(例1)音読は座学ではないので。洗濯物を室内に取り込んでしまえば、たたむ作業をする場所に子どもを呼んで宿題を進めることができます。夕食準備をしながらキッチン近くで音読をしてもらうことも可能です。
→短い場合は「上手だったから、もう一度聞きたいな」「もう少し気持ちをこめて読むと、もっと上手になりそう!」など前向きな声掛けで、“きちんと聞いている”ことを伝えましょう。

(例2)計算問題、漢字練習は、座学です。子どもが問題を解いている間に離れて作業を、解き終わったら近くに来てもらい口頭で解答してもらう。または、解けなかった問題のみをその場で確認し、「丸付けはあとでしておくから、間違い直しは朝(あとで)やろうね」などの声掛けをする。

お子さんが時間通りに始められない日は“見守りに徹する”覚悟を決めましょう! 取り掛かりが遅い日は親の予定が変わってしまうだけでなく、お子さんのやる気も減退していきますが、叱らないように努めることが大切です。お子さんが宿題を始めるまでイライラするかと思いますが、我が子を信じて待ってください。時間はかかっても自ら始めるようになる日は必ずきます!

【ポイント】
・子ども主導で学習計画を立てる
・親は口出しはせず声掛け程度で見守りに徹する

親が児童役で子どもが先生! 学校ごっこを楽しみながら授業を復習しよう

学習計画を立てたら、“ながら術”を実行していきましょう! “家事をしながら”の音読や計算、漢字の宿題こなし術は先ほどご紹介しましたが、ここでは“遊びながら”の宿題こなし術を紹介します。

そもそも勉強とは、インプットとアウトプットに分かれていて、授業を受ける、本や教科書から知識を得る、ということがインプット。アウトプットとは、インプットした知識を使い問題を解いていくことを示します。

学力を向上させるためには、このインプットとアウトプットの両方が必要になりますが、ここで紹介したい“ながら術”が「学校ごっこ勉強法」です。

子どもが先生役、親が児童役になり、授業を再現することで、楽しみながら復習に取り組むことができます。子どもが学校の授業でインプットしてきた知識を親に教えることでアウトプットする。これだけでインプットとアウトプットがそろうのです。 話すだけならいつでもどこでも取り組めるので、夕食の準備や洗濯物をたたみながら、お風呂に入りながらでもできます。子どもの説明があいまいな時や気になる点がある時は、子ども先生に質問をしてみましょう。子どもは、先生になったつもりで質問に答えようとするので、子どもの脳の中では授業内容の整理がさらに進みます。

ふせん取りゲームをしながらやる気と達成感をわかせよう!

お子さんが帰宅したら宿題にふせんを貼る、前日に間違えた問題にふせんを貼る、これまでに子どもが間違えた問題にふせんを貼る。この準備だけで遊びながら宿題・復習術がかないます。

正解したらふせんをはがす。ルールはこれだけです。「このふせんがなくなったらゲーム終了! ママがご飯作り終わるのとどっちが早いかな⁉」などと競争型にすると子どものやる気がわきます。絶対に子どもが勝つ量を設定しておくと子どもは達成感も得られます。

やり終えたふせんを冷蔵庫や用意したカレンダーに貼っていくようにするなど、可視化することで子どもは自分がどれだけ頑張れたのかを実感でき、自己肯定感も高まります。

習い事やスポーツの練習をするときにも、このやり方は生かせます。

ちょっとした声掛けやきっかけで子どものやる気はいつでもわくものです。ふせんの形状や色、設定が少し変わるだけでも楽しんで宿題や勉強に取り組んでくれることでしょう。

忙しい毎日の中、親はつい効率を考えてしまうものですが、少しの工夫と手間で、親子で楽しみながら宿題、家庭学習をこなすことがかないます。 この記事を読んだ保護者のかたが、“子どもが宿題(勉強)をやらなくてイライラする”ことが少しでも減りますように。

この記事の監修・執筆者

家庭学習サポート専門家 大沢 有貴子

家庭学習サポート専門家として活躍する二児のママ。自身の子育て経験とこれまでの活動をもとにママの不安に寄り添えるアドバイスを発信。親の手間やお金の負担を最小限に、家庭学習をサポートする方法を紹介している。

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