【子どもの運動神経を鍛えられる「コーディネーショントレーニング」とは?】期待できる効果や遊びをご紹介

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【子どもの運動神経を鍛えられる「コーディネーショントレーニング」とは?】期待できる効果や遊びをご紹介

昨今、子育てにコーディネーショントレーニングを取り入れる保護者がふえているようです。あまり聞きなれないことばですが、実は子どもの運動神経を鍛える効果があると、今注目されているトレーニングなのです。

そこで本記事では、コーディネーショントレーニングについて説明したうえで、得られる効果や日常生活への取り入れ方などもあわせてご紹介します。

文/マムズラボ

目次

コーディネーショントレーニングとは?

コーディネーショントレーニングとは?

コーディネーショントレーニングは、体の運動能力や動作の調整能力を向上させるためのトレーニングです。ここでは、コーディネーショントレーニングによって期待できる効果や、その効果を高める方法などをご紹介します。

体のコントロールがしやすい状態をめざすトレーニング

たとえば、右手では「グー・チョキ・パー」の順に、左手では「パー・グー・チョキ」の順に、両手で同時に出していくとしましょう。大人だとできるかたもいると思いますが、脳からの命令を体に伝達する機能があまり発達していない子どもにとっては、難しい動作といえます。

そこで、コーディネーショントレーニングを取り入れると、上記のような異なる動きを同時にできるなど、体のコントロールがしやすくなる状態をめざせます。
 

コーディネーション能力は幼児期に伸びやすい

コーディネーショントレーニングによって得られる、自分の体を思いのままに動かす能力を、コーディネーション能力といいます。この能力を伸ばしやすい年齢には個人差がありますが、主に幼児期がコーディネーション能力の発達において重要な時期と考えられます。

「スキャモンの発育曲線」によると、子どもの神経系の発達は、5歳くらいで成人の80%、12歳にはほぼ100%まで達するようです。このことから、一般的には遅くとも5~12歳に至るまでが、コーディネーション能力の伸びやすい年齢といえるでしょう。

コーディネーショントレーニングで養われる能力一覧

コーディネーショントレーニングによって養われる能力としては、主に以下の6つがあげられます。

・定位能力:位置や方向を正確に把握する能力
・バランス能力:体の安定性を維持する能力
・識別能力:ボールやラケットなど、自分の体以外の道具を識別し扱う能力
・反応能力:外部の刺激に適切に反応する能力
・連結能力:異なる要素の関係性を理解し、統合する能力
・変換能力:情報の変化に適応する、あるいは1つの情報をほかの形に転換させられる能力

このことから、コーディネーショントレーニングでは体を動かす能力だけでなく、脳の機能も鍛えられるといえます。

オススメの記事:【遊びながら子どもの運動能力を伸ばす!】おうちでできるかんたん体操とは?

コーディネーショントレーニングで得られる具体的な効果とは?

コーディネーショントレーニングで得られる具体的な効果とは?

コーディネーショントレーニングで養われる能力がわかったところで、それらの能力によってどのような効果が得られるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

新しい技術が早く身につくようになる

五感で得られる刺激に反応する反応能力や、変化に適応する変換能力が鍛えられることで、新しい動きや技術を習得するまでの時間が早くなります。

複雑な動作でも思うように体を動かせるようになる

ボールやラケットなど、道具を思いどおりに扱える識別能力が向上すると、道具を使いながらほかの動作にも取り組めるようになります。たとえば、テニスラケットの扱いがうまくなれば、走りながらボールを打ち返したり、打ち返す軌道を自分でコントロールしたりするなど、複雑な調整が可能になるでしょう。

ケガをしにくくなる

モノや他者との位置関係を把握できる定位能力が向上することで、友だちやモノとぶつかったり、モノを投げたりジャンプしたりする際の距離感を見誤ることがへり、ケガの抑制につながります。

遊びながら行えるコーディネーショントレーニング3例

遊びながら行えるコーディネーショントレーニング3例

トレーニングというと、厳しい指導が必要かのように感じますが、実は日常生活の中にかんたんに取り入れられるトレーニング方法があります。ここでは、保護者と遊びながら行えるコーディネーショントレーニングをご紹介します。

けんけんぱ

けんけんぱは、子どもが大好きな体を動かす遊びの1つです。リズムを感じ取り、それにあわせて体をコントロールする反応能力と、複数の動作を順序よく結びつける連結能力を鍛えられます。保護者といっしょに楽しく遊びながら、コーディネーショントレーニングを行いましょう。

お手玉

コーディネーション能力は、体全体を使う運動以外でも鍛えられます。たとえばお手玉は、定位能力によって自分の手の動きを正確に把握・操作し、識別能力によってお手玉の動きを的確に察知し、さらには連結能力によって一連の動作をスムーズにつなげる必要があります。

このように、一見あまり体を使っていないように思える遊びでも、コーディネーション能力を養えるのです。

自転車

ある程度自分の体を扱えるようになってきた幼児にとって、自転車はコーディネーション能力を鍛える最良の手段の1つでしょう。ペダルを踏む反応能力、車体を立ててバランスを保つバランス能力、そして速度や方向を変えるための変換能力をまとめて養えます。 

コーディネーショントレーニングで子どもの運動神経を鍛えよう

コーディネーショントレーニングで子どもの運動神経を鍛えよう

コーディネーショントレーニングは、特別な指導を受けずとも、保護者といっしょに楽しく遊びながら行えます。日常の中にコーディネーショントレーニングを取り入れることで、子どもはバランス感覚や反応速度などの運動能力を高めるとともに、自信や楽しさを感じることができるでしょう。

保護者といっしょに楽しく遊びながら、日常にコーディネーショントレーニングを取り入れて、子どもの成長をサポートしてあげてみてくださいね。

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