【新米の季節到来!】お米のヒミツを知って、新米をおいしく食べよう

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【新米の季節到来!】お米のヒミツを知って、新米をおいしく食べよう

秋になると、新米が出回ります。店頭に「新米入荷しました」といったのぼりやポップが見られることもありますね。

新米とはどのようなものなのでしょうか。普段食べているお米について、親子で話し合ってみませんか。毎日の食事が、もっと楽しくなるかもしれません。

文/こそだてまっぷ編集部

目次

家庭で食べるお米ができるまで

実りの秋を象徴する稲穂

黄金色の田んぼでこうべを垂れる稲穂。日本の実りの秋を象徴する光景です。とはいえ、最近は身近に田んぼがなく、稲穂を見る機会のない人も多いかもしれませんね。

私たち日本人の主食として欠かせないお米が、どのようにつくられるか、おさらいしておきましょう。

お米ができるまで

お米は、イネという植物からとれる実の「もみ」を加工したものです。イネは一部の地域を除き、1年に1回花を咲かせ、実をつけます。

米づくりは、春に種もみをまくことから始まり、田おこし・代かき、田植えと進み、肥料や農薬をまいたり、水の管理をしたりと、丹精こめて行われます。秋になると、実ったイネを刈り取ります。これが稲刈りです。

1年の半分以上をかけてようやく実りの時期を迎えます。

稲刈りの様子。現在は、ほとんどコンバインが使われる
稲刈りの様子。現在は、ほとんどコンバインが使われる

収穫から食卓まで

イネを刈り取ってからお米として食べられるようになるまでには、まだいくつかの工程があります。

まず、稲穂からもみをこき取る「脱穀」と、わらくずなどを除く「選別」をしなければなりません。昔はこれらの作業は人が手作業でしていたので大変でしたが、現在はコンバインを使って刈り取りと同時にできるようになりました。

収穫したばかりのもみは水分を多く含んでいるため、そのまま保管するとカビが生えたり傷んだりします。そこで、乾燥機にかけてもみの水分を減らします。

乾燥が終わると機械でもみ殻を除く「もみすり」をして「玄米」にします。その状態で倉庫に保管し、出荷する際に精米工場で精米します。精米とは、玄米から「ぬか」を除いて「白米(精米)」にすることです。このときに、小石やごみなども除かれます。

これらの工程を経て、ようやく私たちが普段食べるお米の姿になるのです。

もみ
もみ
玄米
玄米
白米(精米)
白米(精米)

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新米って何?

“年内に包装された米”が新米

お米はふつう1年に1回、秋に収穫されます。

食品表示法の規定に基づく食品表示基準で、新米と表示できるのは「秋に収穫して年末までに包装されたり容器に入れられたりした精米や玄米」と決まっています。

お米の収穫時期には地域差がありますが、9~10月が多いので、このころから出回る新米は、とれたての新鮮なお米といえるでしょう。

新米はおいしい?

よく「新米はおいしい」といわれますが、本当でしょうか。

お米は比較的長期間保存できるので、普段はあまり気にしませんが、野菜などと同じ生鮮食品です。精米したあとのお米は、空気に触れると酸化が進み味が悪くなります。また、次第に水分が少なくなり、ぱさぱさした食感になります。

これに比べて新米は、新鮮で水分量が比較的多いのでおいしいのです。
また新鮮なので、つや、風味、ねばり、香りがよいこともおいしさの理由です。

新米を炊くときは少なめの水がいい?

「新米は水分が多いので、少なめの水で炊くとよい」と聞いたことがあるかもしれません。

確かに、イネを天日で乾燥させていたころはそうだったかもしれませんが、現在は乾燥の技術が進み、最も適切な水分量にされているので、新米も通常どおりの水の量で炊くとよいでしょう。少なめの水で炊くと、硬めに炊きあがってしまいかねません。

お米のおいしさのヒミツを探る

毎日食べても飽きないお米

日本で米づくりが始まったのは約2500年前といわれています。それ以来、お米は日本の食を支える最も重要な食品であり続けてきたといえるでしょう。

食の西洋化が進み、パン食なども多くなった昨今でも、お米の重要性は変わりません。
その理由として、お米の収穫量の多さや保存性が高いことなどと並んで、毎日食べても飽きないおいしさも挙げられます。なぜお米はおいしいのでしょうか。

デンプンが変化

お米は、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミンB1、ミネラル(カルシウム、リン、鉄分)など、豊富な栄養素を含んでいます。

中でも多いのは、体を動かすエネルギーのもとになる炭水化物です。炭水化物にはいくつかの種類がありますが、お米に含まれる炭水化物はデンプンです。

デンプンには、水や熱を加えると軟らかくなり、ほのかな甘みや香りが生まれる性質があります。生米のデンプンは硬くて水にとけにくく、食べても消化されにくい「βデンプン」です。しかし、水と熱を加えると、「βデンプン」から「αデンプン」に変わり、水にとけやすく、消化されやすくなり、適度な粘り気も出ます。

お米を炊くことで、「βデンプン」が「αデンプン」になるため、おいしく食べられるのです。

おいしいご飯を炊く3つのポイント

ご飯をおいしく炊くには、3つのポイントがあります。

1つめは、お米を選ぶときに、自分に合ったものを選ぶこと。
お米には、さまざまな品種や銘柄があり、硬さや粘り気、粒の大きさなどがちがいます。さまざまな種類の中から、用途や好みに合ったものを選びましょう。

2つめは、正しく保存すること。
精米された白米は、空気に触れると酸化が進み、水分も減ってしまいます。ふた付きの入れ物やペットボトルなどに入れ、日の当たらないところか冷蔵庫に保存しましょう。冷蔵庫に保存する場合は、湿気を防ぎ、ほかの食品のにおいが移らないよう、必ず密閉容器に入れましょう。

3つめは、お米を上手に炊くこと
お米をといだあと、炊く前に水につけて吸水させるとおいしく炊けます。

デンプンとデンプンの間に水が入りこみ、熱を加えたときに、お米がゆっくりふくらみ、むらなく軟らかくなるのでふっくら炊けるのです。吸水の目安は、夏は30分、春と秋は45分、冬は1時間です。

炊く前の吸水がおいしく炊くコツ
炊く前の吸水がおいしく炊くコツ

毎日食べるお米にもいろいろなヒミツがありますね。親子で話し合って、自然の恵みに目を向けてみるのもよいかもしれません。

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