残暑が厳しい毎日が続いていますね。気温が高い日に子どもが喜ぶ遊びといえば、水遊び。けれどビニールプールがなかったり、雨が降ったりするとプールでは遊べないこともあります。
そんなときにオススメしたいのが、お家のお風呂場を使った水遊びです。
今回は、お風呂場で水遊びをする際の注意点やお遊びグッズ、事故対策についてご紹介します。
文/マムズラボ
お風呂場での水遊びが子どもにオススメの理由4つ
お風呂場での水遊びは、子どもにとってもママパパにとってもうれしい点がいっぱい。ここでは、4つのメリットについてお伝えします。
1.出かけなくてもOK
プールなどの施設へ連れて行くときは、事前予約の要不要や入場料を調べたり、移動手段を検討するだけでも時間がかかります。水着や遊び道具のほか、日焼け止めや着替えなど、持ち物の準備にも手間がかかりがちです。子どもが小さい場合は、おむつを着用して利用できるかの確認が必要です。
自宅のお風呂なら、事前準備や外出をしなくても、水遊びをすることができるのがうれしいですね。
2.準備や片付けが簡単
お風呂場を使うため、準備や片付けの手間が少ないこともメリットのひとつです。浴槽に水を溜めるだけなので、思い立ったらすぐに水遊びができます。もちろん後片付けの手間も少なく、そのまま体を洗ってお風呂を済ませることもできますね。
場所の確保のほか、準備や後片付けにも手間がかかりがちな家庭用プールと比べると、お手軽なところがうれしいですね。
3.天候を気にしなくていい
気温や雨などに左右されず、いつでも好きなときに水遊びができる点もうれしいポイントです。家の中のお風呂なら、熱中症警戒アラートが発表されやすい真夏以外の、残暑や秋の気温が高い日などでも気軽に水遊びをすることができます。もちろん、日焼けの心配もありません。
お出かけが難しく、子どもが退屈しがちな悪天候の日のお家遊びにもオススメです。
4.人の目が気にならない
自宅の庭やベランダに家庭用プールを置いて遊ぶのも楽しいものですが、人の目が気になることがあります。とくに通りに面した庭や、駐車場スペースを使って水遊びをする場合は、防ぎきれないこともあるでしょう。
お家のお風呂場であれば、人の目を気にせずに遊ぶことができます。ただし、大きな声などを出して騒ぎ過ぎないように、近隣のかたへの配慮を忘れずに。
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【事故対策】お風呂で水遊びをする際の注意点
お風呂場で水遊びをするときには、注意すべき点もあります。遊び方を間違えると、万が一の事故に発展することもあるため、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。子どもが水遊びをするときには、必ず、ママやパパが付き添うようにしてくださいね。
1.子どもから目を離さない
日本小児科学会が調査した「未就学児の家庭内入浴時の溺水トラブルに関するアンケート調査結果」によると、溺水トラブルの96%が自宅浴槽で起こっています。
同調査では「子どもが溺れかけたとき、悲鳴や助けを求めるような声を出していましたか?」という質問に対して、86.5%の人が「出していなかったと思う」と回答しています。子どもがおぼれるときは、声も音も立てず、静かに沈んでいくことが多いといわれています。水深が浅くてもおぼれることがあるので、ほんの一瞬でも子どもから目を離さないように注意しましょう(※1)。
2.お風呂場は滑りやすいので転倒に気を付ける
お風呂場や浴槽内は滑りやすく、気を付けていても転倒する危険性があります。子どもが転んでけがをするケースもあるため、お湯に浸かっているとき以外でも、行動には十分目を光らせておいてくださいね(※2)。
椅子の上や浴槽のふたの上に乗りたがることもあるかもしれませんが、転んでけがをする可能性があることを、子どもが危険性を理解できるように伝えるとよいですね。
3.浮き輪を使うときは注意が必要
両足を入れるパンツタイプの浮き輪の場合、子どもが浮き輪を着用して浮かんでいるときにバランスを崩し転倒すると、おぼれる可能性があります。水中に顔をつけた状態から自力で起き上がることが難しいため、大変危険です(※3)。
また、首に巻き付けたりかけたりするタイプの浮き輪も、首の位置がずれたときに首が穴から抜けて水中にずり落ちたり、気管が圧迫されたりする可能性があり注意が必要です。また、浮き輪が外れておぼれる事故も過去に発生しているので、気をつけましょう(※4)(※5)。
4.体を冷やさない程度に切り上げる
楽しくて水遊びに夢中になり長い時間水に浸かっていると、体が冷える可能性があります。0~1歳くらいなら10~15分前後、2~3歳なら30分を目安に、4歳以上の場合も1時間程度で切り上げるように声かけをしましょう。
暑い季節は、水遊びのあとに冷房をきかせた部屋に行くとさらに体が冷えるので、水遊び後はあたたかいお湯でシャワーを浴びることも忘れないようにしてくださいね。
5.水温に気を付ける
赤ちゃんや小さな子どもは、ぬるま湯くらいの水温なら体を冷やす心配がないので安心して入ることができます。遊ぶ前に、必ず温度を確認しておきましょう。
子どもが喜ぶ! パパッと準備できるお風呂の水遊びグッズ3選
お風呂場での水遊びのときには、身近にあるものを使って遊び道具を用意してみませんか? 100円ショップなどで手に入れられるアイテムでも楽しめますので、ぜひ参考にしてください。
1.ひんやり涼しい! いろんなかたちの氷
いろいろな入れ物で作った氷で遊ぶアイデアです。プラスチック製のコップやあき容器のほか、ジップ付きの食品保存袋などに水を入れ、あらかじめ冷凍庫で凍らせておきます。水が凍ったら、洗面器に溜めたお湯の中に入れたり、浴槽にそのまま入れたりして、氷が溶けていく様子を楽しみましょう。水鉄砲を氷にあてながら溶かして遊ぶのも楽しいですよ。
凍らせる際、水といっしょにビー玉やビーズ、小さなおもちゃなどを入れると、中に入ったものが出てくるまで夢中で遊んでくれそうです。ただし、入れるものの大きさによっては子どもの誤飲に注意してくださいね。
なお、氷をたくさん使う場合は浴槽内の水温を少し上げるなど、体を冷やさないように気をつけましょう。
2.感触がやみつき! カラフル水風船
100円ショップなどで販売されている水風船も、子どもに人気のアイテムです。水風船の中に水を適量入れ、口をしばるだけで出来上がり。なかには、蛇口から水を入れやすくするアタッチメントがついているものや、1回の注水で複数の風船に水が入れられるものもあります。ひんやりと冷たいのに柔らかな触りごこちや、ぷかぷか浮かぶ様子に、子どもも楽しんでくれそうですね。
たくさん作って浴槽に浮かべれば、いつものお風呂とは違った印象になります。色のバリエーションがあるタイプや、模様やラメが入ったタイプなどもあり、水風船を選ぶところから子どもと楽しめるはずです。
3.じゃぶじゃぶ遊ぼう! ペットボトルなどのあき容器
プリン、ゼリーなどが入っていたプラスチック製のあき容器やペットボトルは、水遊びの鉄板アイテムです。容器に水を入れたり出したりするだけでも楽しめますが、あらかじめ容器に穴をあけておくと即席のシャワーになります。絵の具などを溶かした色水を使ってもおもしろいですよ。
なお、穴あけは必ず保護者が行い、けがには十分気を付けるようにしてくださいね。
準備の手間がかからないお風呂場で、水遊びを思いっきり楽しもう!
お風呂場での水遊びは、手軽で準備に手間がかからなかったり、あと片付けが楽だったりとメリットがたくさん。一方で、事故には十分気を付けなくてはいけません。ご紹介した注意点を念頭に置きつつ、親子でお家での水遊びを楽しんでくださいね。
【引用】
(※1)日本小児科学会「未就学児の家庭内入浴時の溺水トラブルに関するアンケート調査結果」
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/dekisui_chousa_houkoku.pdf
(※2)消費者庁「Vol.581 お風呂場での事故に注意!」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20220208/
(※3)公益社団法人 日本技術士会登録 子どもの安全研究グループ「浴槽用浮き輪による溺水」
https://kodomonoanzen.jp/category/performance/ukiwa/
(※4)消費者庁、独立行政法人 国民生活センター「首掛式の乳幼児用浮き輪を使用する際の注意について」
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20120727_1.pdf
(※5)まなこどもクリニック「お風呂で浮き輪の使用はやめましょう」
https://www.mana-kodomo.com/heart/m_08.html
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