【もうすぐ小学2年生】生活・精神面での変化と親の関わり方とは?

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【もうすぐ小学2年生】生活・精神面での変化と親の関わり方とは?

もうすぐやってくる2年生への進級を前に、親としてもいろいろと不安が募るもの。そこで前回は、1年生と2年生では学習面においてどんなことが変わるのか、春休み中に見直しておくべきこともあわせてご紹介しました。

今回は、生活面や精神面での変化について、引き続き、愛知県春日井市立出川小学校の水谷校長先生、並びに低学年の学年主任の先生3名にお話を伺いました。

目次

上級生のサポートがなくなり、本格的に「独り立ち」する学年

学校の準備をする女の子

何かと周囲のサポートが多かった1年生に比べて、2年生は自分で自分のことをやる機会が増えると聞きます。何か家で意識すべきことはありますか。

「1年生のときは上級生をペアでつける学校も多く、掃除の時間などの日常生活から校外学習といったイベント時まで、いろいろと面倒をみてもらえました。2年生になるとその心強いサポートがなくなり、いよいよ自分一人で何でもやらなくてはなりません。

そのため、学校生活で不安を抱える子もいるかもしれません。2年生になったからと、家庭でもいきなり手放すのではなく、最初はまだまだ一緒に確認して、少しずつ一人でできることを増やしていきましょう。なかなか一人でできないという子の場合は、家に帰ったら何をするか、順序を決めておくことをおすすめします

たとえば、帰宅したら『1.給食袋を出す、2.連絡袋からお知らせのプリントを出す、3.宿題をやる』、学習の準備では『1.明日の時間割を確認する、2.持ち物を揃える、3.鉛筆を削る』といった具合です。紙に書いて貼っておくのもいいですね。順序を決めておけば、何をしたら良いのかが親子ともに確認できますし、子どもが自分自身で見通しを持って物事を進められるようになります」(出川小学校・先生方)

親はあくまでも様子を見守りながら、一人で準備ができたら思いきり褒めることも大切ですね。

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人との関わりが見えてくるので、友達関係のトラブルも

ランドセルを背負って教室から外を眺める小学生たち

1年生の頃は自分のことだけで精一杯だったのが、少しずつ他人との関わりが見えてくるようになる2年生。相手を傷つけるようなことを言ってしまうなど、友達とのトラブルも増えてくる時期だと言います。

友達へ自分の気持ちをどう伝えるか、言い方・態度などを学ぶには、家庭でたくさん会話することが何より大切です。親やきょうだいに、自分の気持ちを言葉で伝えること。これを毎日心がけていると、自然に他人との関わり方が学べます。

もちろん、友達とぶつかって、喧嘩して、お互いに傷つけたり傷つけられたりするなかでこそ学べることもありますが、家庭内での会話やコミュニケーションこそ、友達関係を良好にする秘訣なのだと思います」(同)

さらに、「家庭内でも挨拶をすることがとても大切」とは、水谷校長先生からのアドバイス。なんでも、どれだけ1学期に挨拶を徹底していても、夏休みを経て2学期を迎えると、学校での挨拶が一気に減るのだそうです。

「家族だと、お互いの気持ちを言葉にしなくても、なんとなく相手の想いを想像することができますよね。特に親は、子どもの言わんとすることを態度や単語だけで察することができます。そのため、挨拶や会話が少なくなってしまうようです。

けれども、挨拶こそ家庭でできる集団生活の第一歩。『おはよう』『おやすみ』はもちろん、『ありがとう』『ごめんなさい』など、あえて言葉に出して伝えることを大切にしてほしいですね。その積み重ねが自分の意思を伝える練習になり、友達とのトラブル防止に繋がります」(同)

簡単なお手伝い・昨年の振り返りをすることで自己肯定感アップ!

パパのお手伝いをする男の子

そのほかに、2年生に向けて、家庭でやっておくべきことはありますか。

「お手伝いを習慣づけるといいと思います。靴をそろえる、箸を並べるといった簡単なもので構いません。そうすると、親から子どもへお礼を言う機会が増えますので、子どもは『家族の一員として認められた!』と感じることができ、自己肯定感が高まるのではないでしょうか」(同)

なるほど! 夏休みなどにお手伝いの宿題が出ますが、普段から小さなお手伝いをお願いして、保護者がそれに対し、感謝の気持ちを伝えることが大切なのですね。

それから、小1の一年間で一通りの学校行事を経験した子どもたちに対して、2年生で同じイベントを終えた際に、去年と比べて親子で成長を振り返る時間も大切なのだそうです。

「たとえば運動会であれば、『去年はこんな競技に出たよね。今年はさらに、難しいダンスにも挑戦できたね』といったように、去年と今年を比べて、その成長を子どもと一緒に味わい、褒めて、頑張りを認めることです。

順位がどうだったとか、テストであれば100点が取れたかという観点ではなく、子ども自身が『努力できた! 頑張れた!』と感じられるような振り返りや声がけができると、子どもは心が満たされ、さらにやる気を持って物事に取り組めると思いますよ」(同)

いずれの場合も、大切なのは家庭での会話ということがわかりました。先生方によると、1年生の大きな目標は、小学校生活に慣れること。それが2年生になると、班で話し合いをしたり、発表会の内容を自分たちで計画したりと、主体的に活動することが目標になってくるそうです。子どもがより充実した学校生活が送れるように、ぜひ家庭でも、たくさんの会話や挨拶をするよう意識してみてはいかがでしょうか。

(取材・執筆:水谷映美)

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