【子育てしやすい街ランキング全国1位は?】住まい選びのポイントをチェック

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住む場所を決めるとき、間取りや交通の便も大事ですが、子育て中の家族にとって重要なのは子育てのしやすさ。そこで、どんな街が子育てしやすいのか、どんな子育て支援をしている自治体があるのかご紹介します。

文/マムズラボ

目次

子育てしやすい自治体はここ!子育て支援制度が住みよい街評価に影響

東洋経済『都市データバング』編集部は全国にある市と特別区(東京23区)のうち千代田、中央区、港区を除外した812市区を対象に、「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の4つの視点から、20のデータを用いて「住みよさランキング2022」として発表しました。(※1)

引用元:東洋経済オンライン『最新!「住みよさランキング2022」全国トップ50』
引用元:東洋経済オンライン『最新!「住みよさランキング2022」全国トップ50』

総合ランクでは、第1位武蔵野市(東京都)、第2位福井市(福井県)、第3位野々市市(石川県)となりました。

この「住みよさランキング2022」の調査データの指標を元にし、「子育てするならどこがいいか」という視点で「住みよさランキング2022」【子育て編】が作成されました。(※2)このランキングでは、「子育て世帯の人々が多く集まっているか」「子どもの医療費助成が充実しているか」といった子育てで特に重要視されるカテゴリーの偏差値を2倍としています。

合計ポイントの高い順に作成したランキング結果は次の通りです。

引用元:東洋経済オンライン『初公開!「住みよさランキング2022」【子育て編】 | 住みよさランキング 』

「住みよさランキング2022」【子育て編】で第3位の倉吉市(鳥取県)、第7位の白山市(石川県)は、「住みよさランキング2022」【総合編】で「住みよい街」としてもベスト10入りしている自治体です。

また、「住みよさランキング2022」【子育て編】で第1位の合志市は「住みよさランキング2022【総合編】」ランキング第21位、以下同じく第2位のかほく市は第27位、第5位の人吉市は第17位、第6位の印西市は第23位、第8位の郡上市は第44位、第9位の小浜市は第31位と、総合ランキングでも満足度が比較的高いといえます。

こうして比較してみると、「住みよい街」として評価される街は、「子育て」をキーワードにしても上位に入ることが多いとわかります。
しかし、「住みよい街」1位の武蔵野市は「住みよさランキング2022」【子育て編】では220位、7位の文京区も141位の結果になり、関東圏において「住みよさランキング2022」【子育て編】の100位以内に入っているのは千葉県の印西市のみです。

「住みよさランキング2022」【子育て編】で順位の低い武蔵野市、文京区と、順位の高い印西市の違いは、『安全度』のカテゴリーのポイントの違いで、武蔵野市は731位、文京区は498位に対し、印西市は37位となっています。

「住みよさランキング2022」【子育て編】の『安全度』は、「人口当たり刑法犯認知件数」と「人口当たり交通事故件数」の点から子どもの安全が確保されているかを算出しています。
首都圏内は利便性に優れた便利な街が多いですが、安全面に関しては不安が多く、子育て世代からの評価が下がってしまうようです。

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子育てしやすい街はどんな街?

「子育てしやすい街」とはどんな街なのでしょうか。
周辺の環境や施設・設備面、制度や自治体サービスのそれぞれから考えてみましょう。

周辺の環境や施設・設備から見る子育てしやすい街

待機児童が少ない

職場に復帰したくても復帰できない環境では、安心して出産や育児ができません。保育園やこども園がたくさん整備され、待機児童が少ない自治体は、子育て世代には魅力的です。

公園や児童館が近くにある

公園や児童館では、子ども同士だけでなく、保護者同士のコミュニケーションも広がります。公園が近くにあれば、散歩をしたり、子どもを遊ばせたりするのに大変便利です。
また児童館は雨の日の遊び場として活用できますし、子育てサークルやイベントなどに参加できることもあります。そこで子育ての悩みを相談したり、楽しいおしゃべりができたりなど、素敵な出会いが生まれる可能性もあります。

子育て世帯が多い

子育て世帯が多いエリアは、交通面、安全面からも、地域全体で子どもを守る雰囲気が生まれます。保護者同士もお互い助け合って子育てしていこうという意識が高まり、家族ぐるみの付き合いができるようになったり、子ども同士を遊ばせ合ったりしやすくなります。
また地域に子育て世代が多ければ、スーパーやドラッグストア、衣料品店などで赤ちゃん用品や子どもにまつわる商品の取り扱いが多くなるため、買い物環境にも恵まれることになります。

ショッピングモールが近くにある

食料品から日用品、服飾雑貨とありとあらゆるものが1箇所で購入できるショッピングモールは、子連れで買い物するのにとても便利。子連れで食事がしやすいフードコートを併設していることも多く、子育て世帯にはありがたい施設ですね。また子どもが遊べるスペースを設けているなど、子連れでも楽しめる工夫がされています。

歩道の幅が広く、ベビーカーが押しやすい

散歩や買い物など、赤ちゃんを連れての移動はベビーカーが中心。ベビーカーを押しやすく、バリアフリーが整備されているエリアであれば、お出かけも快適です。
筆者の最寄り駅もかつてバリアフリー化されておらず、ホームまで階段を使って行き来するのにベビーカーを抱えて昇り降りしなければならず、とても大変でした。二人目ができたときは抱っこ紐とベビーカーでの移動だったので、電車に乗るのには一苦労でした。
道が広く移動にストレスのない整備がされた道路環境は、子育て世代にはポイントになります。

医療機関が充実している

熱やケガなど、子どもがいるとお世話になることが多い医療機関。そんなもしものときのためにも医療機関が充実しているエリアは安心ですね。
できれば休診日が異なる小児科が2軒以上あると、いざというときに助かります。また急なケガや病気に備えて、夜間休日診療や救急病院など緊急事態にも対応している大きな病院があるかどうかも大事です。

子育て支援制度から見る子育てしやすい街

子育て支援体制は自治体によって異なります。コロナ禍においても、給付金を支給したり、図書カードを配布したり、給食費を無償化したりなど、自治体ごとにさまざまな子育て支援がみられました。
子育てしやすい街に転居を考えるなら、その自治体がどんな子育て支援をしているのかを確認しておくとよいでしょう。自治体によってどのような子育て支援を行っているか、いくつか例を挙げて紹介します。

※下記で紹介しているのは、2022年9月時点の情報です。詳細は各自治体のWebサイト等でご確認ください。

出産お祝い金がある

出産ごとに出産祝い金が支給される自治体があります。(※3)

例えば、渋谷区は1人の出産につき限度額10万円が支給されます。
特に少子化が課題となっている自治体では、出産人数に伴いお祝い額も上がり、より一層手厚い支援が用意されている傾向があるようです。

自治体が家事代行や育児ヘルパーの派遣サービスを行っている

子育て中には誰かに家事や育児を頼りたい場面が多々ありますよね。身近に頼れる人がいない場合、家事代行や育児へルバーを派遣するサービスを利用できるなど、支援制度のある自治体があります。

例えば、東京都港区では産前産後家事・育児支援サービスを行っています。(※4)妊娠中や出産直後の家庭に対して、ホームヘルパーや出産前後の母子専門の支援員を派遣し、家事や育児支援を行うサービスを手ごろな価格で受けることができます。

おむつをはじめとする育児用品の割引券やクーポンを配布している

赤ちゃんが産まれると、オムツにおしり拭き、ミルク、哺乳瓶、消毒液、肌着など、出費が絶えません。そんな育児にまつわる負担が少しでも軽くなるようにと、割引券やクーポンで支援してくれる自治体もあります。

例えば、埼玉県飯能市が実施している「0歳児おむつ無償化事業」(※5)では、0歳児の保護者にクーポン券を支給し、指定の店舗で対象となる育児用品を購入する際に使用できます。

子どもの医療助成や学費補助が手厚い

子どもの医療費に対して、すべての都道府県・市区町村で助成が行われています。都道府県では「就学前まで」、市区町村では「15歳の年度末まで」の助成をしている自治体が多いですが、中には18歳まで助成制度がある自治体もあります。
一部自己負担を求めている自治体がほとんどですが、全額補助の自治体もあります。さらに所得制限を設けず医療費を助成している自治体もあれば、高額所得世帯には助成を行わない自治体もあるので、内容を確認してみましょう。
学費においても奨学金制度を設けている自治体があります。自治体によっては、小学校、中学校から利用できる奨学金もあり、経済的に困難な家庭を教育面でサポートしてくれます。

例えば、千葉県浦安市は中学3年生までの子どもが医療機関を受診した場合、保険診療の範囲内で医療費の自己負担額の全額または一部を助成する制度があります。(※6)

あなたの住みたい街は住みよい街かチェックしよう!

子育てしやすい街とはどういう街なのか、各自治体ではどんな子育て支援をしているのかなどをご紹介しましたが、理想のすべてをかなえる街はなかなかないかもしれません。

筆者が住む街は、上記の「住みよさランキング2022【子育て編】」に上位ランクインしている、いわゆる「子育て人気エリア」です。少子化とは無縁なほど子どもの数が増えたため、小学校の校区を再編したり校舎を増築したりといった動きがあります。公園には子どもたちが集まり、街は活気にあふれて、子どもにまつわるサービスやサポートも充実しています。
しかし、それだけに教育熱心な家庭も多く、小学校受験、中学校受験の加熱、学習塾などの習い事への意識の高さ、親の所得による教育格差など、昨今に取り沙汰される子育ての窮屈な部分を感じることも多々あります。

便利で子どもが多いからといって、その街を住みやすいと感じるかどうかは、その人次第です。住む街の環境によって子育てのスタイルも変わってくるので、ライフスタイルや、子どもにどんな教育をしたいか、どんな子育てをしたいか、どんなサポートがあれば自分の子育てが助かるかを考え、今から少し先の家族像を描きながら住む街を探してみてはいかがでしょうか。

<出典>
(※1)東洋経済新報社「都市データパック2022年版」最新!「住みよさランキング2022」全国トップ50
https://toyokeizai.net/articles/-/595401
(※2)初公開!「住みよさランキング2022」【子育て編】
https://toyokeizai.net/articles/-/597665
(※3)渋谷区 ハッピーマザー出産助成金 https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/teate/happy_josei.html
(※4)港区ホームページ/産前産後家事・育児支援サービス https://www.city.minato.tokyo.jp/kosodatesien/kenko/ninshin/shussan/mama-support.html
(※5)0歳児おむつ無償化事業~赤ちゃんスマイル~|飯能市-Hanno city- https://www.city.hanno.lg.jp/article/detail/1954
(※6)浦安市子ども医療費助成
https://www.city.urayasu.lg.jp/kodomo/kosodate/teate/1000779.html

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