【新学期の不安はなぜ?】小学生の子どもの不安を解消するためにできること

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【新学期の不安はなぜ?】小学生の子どもの不安を解消するためにできること

新しい環境への適応が求められる新学期。さまざまな不安を感じ、足が重くなる小学生は少なくありません。では、子どもが感じる不安にはどのようなものがあるのでしょうか?

本記事では、小学生が新学期を不安に思う理由と、その不安を軽減するために保護者ができる具体的な支援について解説していきます。

文/マムズラボ

目次

新学期を不安に感じる子どもの特徴

新学期を不安に感じる子どもの特徴

子どもが新学期に不安を感じるのは悪いことではありません。けれど、あまりにも不安が大き過ぎる場合は気がかりですよね。では、どのような子どもが不安に陥りやすいのでしょうか。

未知のことに不安や恐怖を感じやすい

新しい体験が苦手で、まだ起こっていないことやよく知らない場所に不安を感じてしまいやすい子どもは、これからはじまる新学期に対しても不安を感じやすくなっています。

新学期にどのようなことがあるのか、想像できないことに対して不安を抱いてしまう場合と、逆に、さまざまなことを想像し過ぎて不安が増大してしまう場合があります。

感覚過敏

視覚、聴覚、嗅覚などの感覚がとても敏感な、いわゆる感覚過敏のある子どもは、小さな環境変化にも敏感に反応して不安になりやすいという傾向があります。

新しい教室の光、クラスメイトが立てる音、給食室やトイレなどからのにおいなど、さまざまな刺激が大きなストレスになってしまうだけでなく、新学期を迎えるにあたってそれらが変化することにも過敏に反応してしまうのです。

とくに、本人が感覚過敏を自覚している場合、「まぶしかったらどうしよう」「うるさかったらどうしよう……」などと不安感はさらに強くなってしまいます。

オススメの記事:【友達できた?先生はどう?はNG】新学期の不安を取り除くために親ができること

子どもは新学期に対してどのような不安を抱くの?

子どもは新学期に対してどのような不安を抱くの?

では、子どもは新学期にどのようなことに対して不安を抱くのでしょうか。

だれと同じクラスになるのか

生活時間の多くを学校で過ごす子どもにとって、だれが同じクラスになるのかは大きな問題です。そのため、クラス替えのある新学期には「仲良しのお友だちと別のクラスになってしまったらイヤだな」「苦手なお友だちと同じクラスになりたくないな」という不安を抱えてしまうのです。

個人的な人間関係だけでなく、クラス全体の雰囲気が変わることへの不安もあるでしょう。

担任の先生はだれになるのか

新学期にはクラスだけでなく、担任も変わることが多くあります。新しい先生との関係が1年間の学校生活を大きく左右するため、どのような先生が担任になるのか気になる子どもは多いです。「苦手な先生だったらどうしよう」「怖い先生だったらイヤだな」と考えて不安を感じてしまうこともあります。

また、先生が変わることにはあまり抵抗がなくても、宿題の提出方法や授業の進め方などのルールが変わることに対して不安になってしまうこともあります。

新しい環境に自分はなじめるのか

入学や進級と同時に、新しい環境での毎日がはじまります。新年度から新しい環境で「小学生」「◯年生」という新しい立場になることに対して、「自分にできるかな」と不安を感じることもあるでしょう。

さらに、感覚過敏の子どもにとっては、毎日長時間を過ごす教室の場所が変わることで、環境(音、光、においなど)が不快でないか、なじめるかという不安もあります。

勉強についていけるのか

新学期にあたって、「勉強が難し過ぎたら困る」「授業についていけなかったらどうしよう」といった学習に関する不安を抱く子どももいます。

学年が進むにつれて学習内容も難しくなるので、もともと勉強に苦手意識を持っている子どもの場合は、不安が大きくなってしまいます。

新学期に不安を抱く子どもに保護者がしてあげられることとは?

新学期に不安を抱く子どもに保護者がしてあげられることとは?

子どもが新学期にむけて不安を抱いていた場合はどうしたらよいでしょうか。ここでは、保護者がしてあげられる対応をご紹介します。

なぜ不安に感じるのか理由を聞く

子どもの不安を払拭するために、子どもの話をよく聞いてあげることが大切です。普段から話を聞いているつもりでも、子どもが不安そうなときは、意識してていねいに話を聞きましょう。

その際、以下の点に気をつけてください。

・話すことを強要しない
・話を急がせない
・話している途中で口を挟まない
・結論を言わない

なにが不安なのかを理解することが、対策を考える第一歩です。気持ちをことばにして保護者に打ち明けるだけでも、子どもの不安が和らぐことがあります。

正論で返すのではなく、不安に共感する

子どもの不安を聞き、共感することも大切です。保護者としては、「こうしたらいいじゃない」「気にしなくてだいじょうぶ」などのアドバイスや励ましをしたくなるかもしれません。しかし、正論やアドバイスを返されても、子どもは自分の気持ちをわかってもらえたと思えないことがほとんどです。

保護者が「なるほど、そうなんだ」「そう思うんだね」と受け止め、寄り添う姿勢を見せることで、子どもは気持ちをわかってもらえたと感じ、安心できます。

不安がひどいときは、学校に行くことを無理強いしない

保護者が不安を受け止めても、学校に行きたくない、行けないという場合は、学校に行くことを無理強いせずに休ませることも考えましょう。

無理矢理学校に行かせると拒否反応がおきて、学校に行けないという気持ちがエスカレートしてしまうことがあります。

担任の先生にも子どもの状況を伝える

家庭内で子どものストレスケアができても、学校で受けてしまうストレスは保護者には対応できません。学校のどこが不安なのか、なぜ不安になってしまうのかを担任にも伝えましょう。学校で適切なサポートを受けられれば、安心して通えるようになる可能性もあります。

新学期で不安になっている子どもを支えてあげよう

新学期で不安になっている子どもを支えてあげよう

人生経験の少ない子どもが、新学期を迎えてガラリと環境が変わることで不安になるのは当然でしょう。不安を感じるのは、うまくやっていきたい、失敗したくないという気持ちの裏返しでもあります。新学期を迎えた子どもの不安な気持ちに耳を傾け、保護者が子どものいちばんの味方になってあげられるように心がけましょう。

この記事の監修・執筆者

曽田照子

作家/子どもへの言葉かけ、「子育てNGワード」の専門家。「言葉」を扱うコピーライター経験から、子育て中の子どもへの言葉かけに関心を持つ。
三人の娘の子育ての実感(成功も失敗も)を活かした書籍を執筆している。
『お母さん、ガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気をなくす言葉66』
『決定版 ママ、言わないで!子どもが自信を失う言葉66』

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