【友達できた?先生はどう?はNG】新学期の不安を取り除くために親ができること

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【友達できた?先生はどう?はNG】新学期の不安を取り除くために親ができること

新学期が始まりましたね。クラス替えは子どもにとってはもちろん、親としてもやはり少し心配なものです。
不安な気持ちの子どもたちに親がしてあげられることは何でしょうか?
教育評論家の親野智可等先生にお話を伺いました。

目次

4月は子どもたちも疲れる、家ではリラックスできるように

新しい学年が始まりました。
新しい教室、新しい友達、新しい先生、いろいろ新しいことがたくさんあります。
しばらくの間、子どもたちは学校で緊張しっぱなしです。
ですから、ストレスが溜まりますし、かなり疲れます。

学校から帰ってくるとその疲れが出ます。
帰宅してすぐ眠ってしまったり、いつもよりダラダラしたりすることもあると思います。
ですから、家では十分リラックスできるようにしてあげてください。

親の質問攻めがストレスに感じる子どももいる

親も不安ですから、「どうだった?友達できた?先生はどう?」などといろいろ聞きたくなると思います。

もちろん、待ってましたとばかりに話してくれる子もいますが、そのように根掘り葉掘り聞かれるのがイヤな子もいます。
そういう子の場合は、親の質問攻めがストレスになりますので、気をつけましょう。

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子どもの話は正論で返さずに、共感的に聞いてあげよう

もし子どもが何か話してくれたら、それを共感的に聞いてあげてください。

例えば、子どもが「なんか、今度の先生、厳しそうでイヤになっちゃう」と言ったとき、「先生のことを、そんなふうに言っちゃダメでしょ」などと、正論で跳ね返してしまってはいけません。

これだと、子どもはもう何も言えなくなり、思いを溜め込むことになります。
ですから、「そうなんだ。厳しそうなんだ…」とか「あんまり厳しいと大変だよね」など共感してあげましょう。

共感してもらえると、子どもは話しやすくなります。
たくさん話して愚痴を聞いてもらうことで、子どものストレスが軽くなります。

気になることは遠慮なく担任に相談しよう

たとえ子どもが話してくれなくても、親としては子どもの様子をよく見ていることは絶対に必要です。

そして、気になることがあったら、早めに担任の先生に相談するようにしましょう。子どもの悩みで多いのは、友達のこと、先生のこと、勉強のこと、給食のことなどです。

「先生も忙しいから…」と遠慮してしまうお母さんもいるかもしれませんが、問題が大きくなってからではお互い余計に大変です。少しでも気になることがあれば、連絡してみて下さい。

友達関係の悩みを解決する3つの方法とは?

例えば友達のことで悩んでいるなら、次のような解決方法がありますので、試してみて下さい。

その1:先生を介して友達を斡旋してもらう

友達ができない、休み時間に遊ぶ子がいない、などで悩んでいる子もけっこういます。
そういう場合は、先生に頼んで馬の合いそうな子を斡旋してもらうといいでしょう。

先生が「○○さん、□□さんも遊びに入れてあげて」と言ってくれることで、遊びの輪の中に入れる可能性が高まります。

その2:友達との会話をロールプレイで練習

あるいは、ロールプレイで練習するのも効果があります。
ロールは役割、プレイは演技という意味であり、ロールプレイとは役割演技という意味になります。

家庭でやるときは、「友達ごっこ」と呼んでもいいでしょう。

パパがAさん、ママがBさん、子どもは本人の役になって、特定の場面を設定して演技します。

その演技の中で、大切な言葉を言えるように練習するのです。
例えば、「わたしも入れて」という言葉を言えるように練習するとします。

Aさん 「やった、ジャンケンに勝った。わたし逃げるよ」
Bさん 「じゃあ、わたしが鬼ね」
Aさん 「鬼さんこちら。手のなる方へ」
Bさん 「待て~」
本人 「鬼ごっこ、楽しそうだね」
Aさん 「うん、楽しいよ」
本人 「ねえ、わたしも入れて」
Bさん 「うん、いいよ」
本人 「ありがとう」

このように演技しながら、「鬼ごっこ、楽しそうだね」「わたしも入れて」「ありがとう」などの言葉が言えるように練習するのです。

親が「『わたしも入れて』って、自分から言うんだよ」と口で言うだけでは中々言えるようになりませんが、ロールプレイの中で実際に言葉を口に出して言う練習をしておくと本番でも言いやすくなります。

その3:知らない相手に話しかける言葉もシミュレーション

入学、進学、転校、クラス替えなどで、周りが知らない人ばかりという状態の子もいると思います。
そういう場合は、次のような知らない相手に話しかける言葉も練習するといいでしょう。

  • ぼくの名前は○○だよ。きみの名前を教えてくれる?
    (まず自分のことを話し、次に相手のことを聞く)
  • わたし理科が苦手なんだ。理科って難しいよね。
    (自己開示することで親近感を持ってもらう)
  • あなたの服、かわいいね。わたしもそういうの欲しいな。
    (相手をほめることで仲よくなる)
  • 音楽室がどこかよくわからないから、一緒に行ってくれる?
    (頼み事をすることで距離を縮める)

ということで、いくつか紹介させていただきました。
何かと不安なこの時期ですから、子どもの様子をよく見ていてあげてください。
そして、親としてできることをしてあげてください。

この記事の監修・執筆者

教育評論家 親野 智可等

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。Twitter、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。

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