【しつけには逆効果⁉】子どもを見捨てるNGワードとは? 

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【しつけには逆効果⁉】子どもを見捨てるNGワードとは? 

子どもに対して、「もっとしっかりしてほしい」「ちゃんとしてほしい」と思うことは、保護者なら誰でもあるでしょう。そんなとき、伝え方次第では、子どもを追い詰めてしまうこともあります。

そこで今回の記事では、保護者がしつけのつもりで使ったとしても、子どもは見捨てられたと感じて逆効果になってしまう、「子どもを見捨てることば」についてご紹介します。

文/マムズラボ

目次

しつけのつもりで言いがちな、子どもを見捨てることばとは?

保護者がしつけのつもりで言いがちな、子どもにとっては「見捨てられた」と感じてしまうことばには、どのようなものがあるでしょうか。まずは、ことばの具体例をご紹介します。 

「置いていくよ」

スーパーのお菓子売り場から動こうとしない、公園で遊びがやめられない……そんなときについ言ってしまいがちなのが「置いていくよ」ということばです。 

このことばを言われたら「置いていかれちゃう!」とあわててついていく子どもは多いでしょう。効果はありますが、子どもは納得しているわけではありません。自分のやりたいことを無理矢理中断させられ、内心には不満が残っています。 

こういった声かけが続くと「自分のやりたいことは認めてもらえない」と思い込み、興味を持ったことにも消極的になってしまいかねません。 

「もう知らない」

冬なのに上着を着ないで出かけたがる、買わないと言っているのにおもちゃを欲しがるなど、子どもが言うことをきかないときに言ってしまいがちな「もう知らない」も気をつけたいことばです。 

「知らない」は見捨てることばなので、子どもは傷つき、本当に見捨てられないように言うことをきくでしょう。しかし、心の底には「いつか本当に見捨てられるかもしれない」という恐怖が植えつけられてしまいます。 

「誰に似たのかしら」

ママやパパは字がきれいなのに丁寧に書けない、ママもパパも運動が得意なのにかけっこが遅いなど、人と比べて劣っているという意味で「誰に似たのかしら」と言われると、子どもは突き放されたように感じてしまいます。 

また、「こんなに算数ができるなんて誰に似たのかしら」など、ほめことばで使ったつもりでも、子どもは距離を置かれたような寂しさを感じてしまうこともあります。 

関連記事:【間違ったしつけとは】こどもが「暑い」と言ったらどうする?

しつけとは逆効果! 子どもを見捨てることばのデメリット

子どもを見捨てることばを、つい使ってしまったことがあるかもしれませんが、日常的に発していると次のようなデメリットがあります。 

子どもが保護者を信頼しなくなる

「置いていくよ」「もう知らない」「誰に似たのかしら」といった子どもを見捨てることばを投げかけられ続けた子どもは、いちばん信頼したい相手である保護者を心の底から信頼できないまま成長してしまう恐れがあります。 

さらに、最初のうちは効果があったとしても、連発するほど「実際は見捨てない」という事実を子どもに見透かされてしまい、効果がなくなります。 

子どもの自己肯定感が育たない

日常的に見捨てることばをかけられていると、やがて「どうせ、自分は見捨てられる存在なのだ」と子どもは心のどこかで思い込み、自己肯定感が育たなくなってしまう恐れがあります。 

保護者の子育てストレスが溜まる

子どもを見捨てることばは、発している保護者にもよくない影響があります。かわいい、絶対見捨てないという本心と矛盾しているため、心に大きなストレスがかかるのです。 

否定的なことばばかりを発していると、疲れやすい、イライラしやすい、子育てが楽しいと思えないなどの影響が出ることもあります。 

子どものしつけに使えることばとは

子どもを見捨てることばはできるだけ言いたくないですよね。ですが、つい言ってしまいそうなときもあるでしょう。そんなときは、ポジティブなことばに言い換えたり、自分の気持ちを落ち着かせたりすることが大切です。 

ここでは、先述した「見捨てることば」を元に、しつけに使えることばの対応例をご紹介していきます。 

「置いていくよ」の対応例

①「いっしょに行こう」 
置いていきたくない、いっしょに歩きたいという気持ちをストレートに伝えます。 

②「待ってるよ」 
できれば子どもの好奇心に寄りそってあげたいので、時間があれば待っていてあげましょう。 

③「歩いてくれてありがとう」 
急いで帰りたいとき、その場を離れたいときなど、子どもに動いてほしいと思うのは、たいてい保護者の都合です。子どもはそこを動く必要性を感じていないことがほとんどなので、保護者の都合に合わせてくれたことに対して、「ありがとう」を伝えましょう。 

「もう知らない」の対応例

①「そうきたか」「なるほど」 
子どもに対して否定的なことばをぶつけたくなったときは、プラスの意味もマイナスの意味も持たないフラットなことばをいったん口にすることで、クールダウンできます。 

②「……」(何も言わない) 
子育てを投げ出したいほどストレスが溜まることもあると思います。そのようなときは、かわいいと思えるようになるまで、冷静に対応できるようになるまで、子どもの安全を確保したうえで一瞬でも離れてみましょう。保護者が落ち着きを取り戻すことで、穏やかに対応できるようになります。 

「誰に似たのかしら」の対応例

①「私にそっくり!」 
子どもの欠点は、たいてい保護者の欠点と類似していることが多いです。それを認め、前向きに考えることで、子どもも保護者も、前向きに欠点を受け入れられるようになります。 

たとえば、「頑固」と考えれば短所のように感じますが、「粘り強い」と考えれば長所になります。短所でも長所となるように、とらえ方を変えてみましょう。 

②「そんなところもかわいい」 
そう思っていなくても、「そこがかわいい」と言いきってしまうと「案外そうかも」と思えるようになるかもしれません。短所に見えるところほど、見方を変えればチャームポイントでもあるのです。 

子どものための「しつけ」が「押しつけ」にならないように

しつけのつもりでいろいろ言ってしまうのは、きちんと子どもを育てたいという親心です。それ自体はよいのですが、見捨てることばを使うのは「しつけ」ではなく、保護者の都合の「押しつけ」になってしまう恐れがあります。 

子どもを追い詰めないためにも、保護者の子育てストレスをへらすためにも、少し立ち止まって「ほかの言い方はないかな?」と考えてみてはいかがでしょうか?  

『決定版 ママ、言わないで! 子どもが自信を失う言葉66』
【参考】 『決定版 ママ、言わないで!子どもが自信を失う言葉66』

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