(な)わあ、これ、なあに? 草でできたこいのぼりかな?
(り)これはね、「ちまき」っていうおかしだよ。なかにあんこいりのおもちとか、ようかんなどが入ってるんだ。
(な)おかしなんだ~。ねえ、りんごちゃん、これ、たべてもいい?
(り)いいよー。こどもの日のおかしだからね。
(な)え! そうなの!? なんでこどもの日に「ちまき」を食べるの?
(り)それはね…
ちまきには、わるものをおいはらって、元気にしてくれる力がある、といわれているからだよ。
むかしは、わるいものをおいはらうと信じられていた、「ちがや」という葉っぱでまいていたから、なまえが「ちがやまき→ちまき」になったんだって。
※端午の節句に「ちまき」を食べるのは、京都を中心とした関西でさかんな習慣。厄よけとして玄関先に飾ることもあるとか。
関東では、ちまきよりも「かしわもち」を食べるほうが多いようです。
もっと しりたい?
*ちがやでまくから「ちまき」という説のほか、ぐるぐると何回もまくから「千まき」という説もあります。
*現在はちがやの葉でなく、もっと手に入りやすい笹の葉が使われています。
笹の葉には殺菌作用があるといわれており、昔から食べ物を包むのに良く使われてきました。ちがやと同様、災いをはらうと信じられています。
ちまきをしばっているひもは、畳表にも使われる「い草(いぐさ)」がよく使われます。
*ちまきは中国から伝わってきました。もともとはもち米などを笹の葉や竹の皮で包んで、蒸したりゆでたりしたものです。
江戸時代におかしとして、だんごやようかんなどで作られ始めたそうです。
(り)葉っぱのいいにおいがするでしょ。
(な)うん、中のおかしもおいしいなあ~。ちまきにわるものがよってこないなら、わるものの分も食べちゃおうかな!
(り)ふふ、食べ過ぎないようにね。