【泣ける本4選】小学3・4年生にオススメ!読書感想文を書くコツも[専門家監修]

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【泣ける本4選】小学3・4年生にオススメ!読書感想文を書くコツも[専門家監修]

「本を読んで涙する気持ちをもつことは、人として大切な価値観を育むことにつながります」と話してくださったのは、幼稚園・小学校での教諭経験もある千葉経済大学短期大学部こども学科教授の横山洋子先生です。
横山先生に、「涙なくしては読めない本」を紹介してもらいました。読書感想文を書くための本としてもオススメです!

目次

登場人物の思いを追体験しよう

自分の「涙する気持ち」に気づきます

「本を読んで悲しい気持ちになったり、感動したり、涙が出たりするのは、その本の中で大切なものに出会ったということですよね。自分の体験に近いことであっても、初めて知る世界のことであっても、なんらかの崇高なものとの出会いは、人として大切な価値観の育成につながります。ですから、さまざまな本との巡り合いを大事にしてほしいです」

「涙なくしては読めない本」で読書感想文を書くなら?

新しい気づきがある本に目を向けよう

「登場人物の健気さやひたむきさ、人を思いやる気持ちなど、読んだ本のどんな部分が自分を感動させ、涙をあふれさせたのかを考えてみてください。自分の感情に響いたポイントを書き出し、心を打たれた根っこを探っていくと、自分の価値観を知り、よりよい人生を歩むきっかけになりますし、その過程は読書感想文にも役立ちます。
読書感想文のための本を選ぶなら、自分には思いもよらない悲しい境遇に立ち向かったり、切ない状況を切り開いたりするような、新しい気づきがある本にも目を向けてみましょう。読書感想文をきっかけに、視野が広がるでしょう

こちらもおすすめ≫小学3年生(8歳・9歳)の読書感想文に最適な本15選と書き方のコツ

小学3年生・4年生にオススメの涙あふれる話4冊

つらい境遇から未来を切り開く姿が胸に響く

『10歳までに読みたい世界名作 家なき子』
『10歳までに読みたい世界名作 家なき子』
Gakken エクトール・H・マロ/原作 小松原宏子/編・訳 木野陽/絵 横山洋子/監修 968円(税込)

「主人公は8歳のレミです。貧しくも楽しく暮らしていたレミに突然の別れが訪れ、つらい旅へと出ることになります。苦労の多い状況でも、レミは投げやりにならず、自分を卑下することもなく、前向きに受け止め、全力で人生を切り開こうとします。その姿は多くの人の胸に響くでしょう」

健気な姿に心を打たれる

『ハチ公物語 ―待ちつづけた犬―』
『ハチ公物語 ―待ちつづけた犬―』
講談社 岩貞るみこ/著 真斗/絵 田丸瑞穂/写真 748円(税込)

「雨の日も雪の日も、犬のハチは、もう帰ってこない飼い主の先生を駅で待ち続けます。ハチの健気な姿に心を打たれます。大好きな先生とハチのあたたかい心の交流や、かれらの周りの人たちの眼差しにも胸がいっぱいになるでしょう。
愛する家族との日々の暮らしのすばらしさや、避けられない別れの切なさなどが感じられます

兄弟それぞれの気持ちに思わず涙してしまう

『レンタルロボット』
Gakken 滝井幸代/作 三木謙次/絵 1,320円(税込)

ひとりっ子だった健太は、自分のおこづかいで弟ロボットをレンタルします。念願の弟ができて、最初は楽しかったのですが、次第に両親にかわいがられる弟がうらやましくなったり、「お兄ちゃんだから」と我慢させられたり。思わず「お店に返すぞ!」と口にしてしまいます……。健太に対する弟ロボットの思いと、健太の心の成長に、グッときます

「いのちをいただく」ことに向き合う

『いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日』
『いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日』
講談社 坂本義喜/原案 内田美智子/作 魚戸おさむとゆかいななかまたち/絵 1,540円(税込)

「食肉センターにつとめる坂本さんの仕事は、牛のいのちを解(と)いて、食肉にすることです。『いのちを解く』とは、殺すことを意味する言葉で、食肉をつくる場で使われています。
自分の仕事を『嫌だ、辞めたい』と思っていた坂本さんですが、息子のしのぶくんや、解かれる牛“みいちゃん”の飼い主である女の子の真摯な思いに触れ、心が動きます。
登場人物はどんな思いを抱いたのかを考えながら、『いのちをいただく』ことに向き合える一冊です

今回は、涙なくしては読めない本を紹介しました。お子さんに、「登場人物の気持ちを追って、ていねいに読もう」と話してみてください。きっとお子さんの心が優しく大きく育つはずです。

この記事の監修・執筆者

千葉経済大学短期大学部こども学科 教授 横山 洋子

富山大学教育学部附属幼稚園・教諭、富山市立古里小学校、富山市立鵜坂小学校・教諭を経て、現在は千葉経済大学短期大学部こども学科の教授を務める。著書には、『保育者のためのお仕事マナーBOOK』、『保育に生かせる!年中行事・園行事ことばかけの本』、『毎日のちょこっとあそび』(学研)などがある。

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