もうすぐ、待ちに待った夏休みですね。今年は旅行や帰省など、昨年まではできなかった予定を立てて、夏休みを楽しみにしているお子さんも多いかと思います。
しっかりと遊ぶためにも、宿題はきちんと済ませておきたいですね。学校によって宿題の内容はさまざまですが、ワークブックやドリルなどの勉強に加え、自由研究や観察日記、読書感想文などの提出が必要な場合もあります。
今回は読書感想文の書き方のコツと、小学2年生(7歳・8歳)に適したおすすめの本を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
文/こそだてまっぷ編集部
小学2年生(7歳・8歳)の読書感想文の書き方は?
小学2年生(7歳・8歳)のお子さんが読書感想文を書く場合、どのような手順で書き進めればよいのでしょうか?
まだ、最初から最後まで一人で完成させることは難しいため、おうちのかたがお子さんと話し合いながら、大まかな構成などについてアドバイスをしてあげるとよいでしょう。読書感想文は、主に次のような流れで進めていきます。
1. お子さんが興味のある本を選ぶ
2. 選んだ本をすべて読んでみる
3. 読んだ中から一番お子さんの感想が多いものを選ぶ
4. 導入・本文・まとめの大まかな構成を考える
5. 感想文に加えられるような関連情報を探してみる
6. 下書きをする
7. 清書をする
小学2年生(7歳・8歳)向け! 読書感想文の本の選び方
読書感想文の本は、お子さんに選ばせてあげてください。お子さん自身が興味のある内容なら感想文も書きやすくなります。新しく読む本でもいいですし、すでに何度も読んでいるお気に入りの本でもよいでしょう。その際、ページ数やテーマなどについて、親がある程度アドバイスしてあげるとよいでしょう。
では、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんに適した本は、どのように選べばよいのでしょうか? 次の3つのポイントを参考にしてみてください。
①自分の体験と重ねやすいもの
スポーツや音楽といった習い事がテーマのお話や、同じ小学2年生が主人公の物語など、お子さんの実際の生活や体験からストーリーが想像しやすいものを選ぶとよいでしょう。物語の内容が自分の状況とリンクし、親近感がわくことで、より具体的な感想を述べやすくなります。
②教科書と同じ作者のもの
どのような本がよいのか、まだお子さん自身もよくわからないというときは、教科書に載っている物語の作者が書いた、別の作品を読んでみるのもおすすめです。教科書には、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんが理解できるお話が採用されているため、同じ作者が書いた、同年齢の子どもが読みやすい作品を探してみるとよいでしょう。
③課題図書に選定されているもの
コンクールの選定委員会が毎年選定する「課題図書」から選んでみるのもおすすめです。読書感想文が書きやすいテーマの本が選ばれているため、まだ感想文を書き慣れていないお子さんにおすすめです。
低学年向け、中学年向け、と年齢別に紹介されていますので、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんであれば低学年向けの本から選ぶとよいでしょう。
小学2年生(7歳・8歳)の読書感想文におすすめの本16選
こちらでは、読書感想文におすすめの本16選を紹介します。読みやすいものから少し難度の高いものまで、ジャンルも幅広く紹介しています。お子さんが興味を持った本を何冊か読んでみて、お気に入りの一冊を見つけてくださいね。
銀ギツネのドミノ
「銀ギツネのドミノ」は、旭山動物園で飼育をしていた経験を持つ絵本作家・あべ弘士さんが描く、新しいシートン動物記です。動物の生き方や命の厳しさ、自然の壮大さが描かれた人気シリーズです。
ふりがなつきのオールカラーで、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんなら1人で読み進められるでしょう。
カステラアパートのざらめさん
「カステラアパートのざらめさん」は、主人公の女の子と、不思議な能力を持つ大家さんとの心のふれあいを描く物語です。全136ページで読みごたえがありますが、身近な自然、動物、家族が題材であるため親近感を持ちやすく、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんでも楽しく読めるでしょう。少し長文に挑戦してみたいというお子さんにおすすめの一冊です。
たんたのたんてい 改訂版
「たんたのたんてい 改訂版」は、発刊50周年の記念に改訂・発売されたロングセラー童話です。「ぐりとぐら」でおなじみの中川李枝子さん・山脇百合子さんコンビの名作が、色鮮やかに読みやすく生まれ変わりました。
親子3世代にわたり親しんでこられたというご家庭もあるかもしれません。夏休みに帰省した際に、おじいちゃん・おばあちゃんと感想を話し合ってみてもよいでしょう。
なぜ?どうして?いきもののお話 2年生
「なぜ?どうして?いきもののお話 2年生」は、子どもたちに人気の動物や、身近な草花・虫にまつわる「ぎもん」にこたえるお話がたくさん収録されています。
「フンコロガシはどうしてフンをころがすの?」「ホッキョクグマは どこで冬みんするの?」「トマトにあるじゅるじゅるのゼリーってどうしてあるの?」など、お子さんが興味を持ったテーマについて感想を書いてみるとよいでしょう。
泣ける!鬼のおはなし図鑑
「泣ける!鬼のおはなし図鑑」は、悪者とされている鬼についてのイメージが変わる一冊です。鬼にまつわる感動する話、泣ける話が10話収められています。ふりがなつきのオールカラーで文字も大きく、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんが読みやすく工夫されています。
本を読む前後で変わった鬼への印象などについて、感想を書いてみましょう。
地球ときみをつなぐ SDGsのお話
「地球ときみをつなぐ SDGsのお話」は、最近よく耳にするSDGsについて、小学校低学年のお子さんでも理解できるようにまとめられた本です。5分で読めるお話が20話収録されているので、まだ長文を読むことにあまり慣れていないというお子さんにおすすめです。
17の目標の中から気になったものを選んで、感想を書いてみるとよいでしょう。
はじめて読む 外国の物語 2年生
「はじめて読む 外国の物語 2年生」は、時代や国を越えて読みつがれる外国の物語が、2年生向けにやさしく編訳されています。
「赤毛のアン」や「ガリバー旅行記」など、1冊で6つの作品が楽しめるので、お子さんが気に入ったお話を選んで感想を書いてみるとよいでしょう。
ガリバー旅行記
「ガリバー旅行記」は、世界の名作をオールカラーイラストと、大きな字で読みやすくまとめた「10歳までに読みたい世界名作」シリーズの一冊です。ガリバーがこびとの国や巨人の国を冒険する物語は、冒険好きな小学2年生(7歳・8歳)のお子さんなら、一気に読み進められるでしょう。
小公女セーラ
「小公女セーラ」は、父親が事業に失敗し、さらに亡くなってしまったことで、お金持ちのお嬢様セーラが学校の使用人として働くことになるお話です。お子さんの環境とは時代も国も違いますが、同年代の主人公が苦難を乗り越え強く生きていく姿に共感する部分もあるでしょう。驚いたことやすごいと思ったことなどについて、考えをまとめて書いてみましょう。
少年探偵団 対決! 怪人二十面相
「少年探偵団 対決! 怪人二十面相」は、江戸川乱歩の「少年探偵団」を、オールカラーイラストつきで読みやすく編集した本です。現代語表記で書かれており、難しいことばや表現は注釈で補足されているので、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんが初めて読む日本の名作としておすすめの一冊です。
となりの魔女フレンズ カギからはじまる友だちの魔法
「となりの魔女フレンズ カギからはじまる友だちの魔法」は、イラスト点数が40点以上と挿絵がたくさん使われているので、普段あまり本を読まないお子さんでも楽しく読み進められます。
ふつうの人間の小学4年生「カエデ」から見た世界、魔女「メイプル」から見た世界が、それぞれの視点でていねいに書かれています。
小さなスプーンおばさん
「小さなスプーンおばさん」は、ある朝目覚めたら、茶さじくらいに縮んでしまったスプーンおばさんのお話です。50年以上前に作られたお話で、子どものころに大好きだったという保護者のかたも多いでしょう。
どんな状況でも明るく強く生きるスプーンおばさんのお話は、時代を超えていつでも子どもたちに勇気を与えてくれます。親子で感想を話し合ってみると、自分が子どものころには思いつかなかったような考えが、お子さんから聞けるかもしれません。
がんばれヘンリーくん 改訂新版
「がんばれヘンリーくん 改訂新版」は、小学3年生のどこにでもいるふつうの男の子のお話です。70年以上前にアメリカで出版され、愛され続けてきた名作です。挿絵は多くはありませんが、同世代のヘンリーくんのドタバタなお話に、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんは夢中になるでしょう。
走れメロス/くもの糸
「走れメロス/くもの糸」は、太宰治と芥川龍之介の名作が、子どもでも読みやすいように編集された一冊です。原作を読むのはまだ難しい、という小学2年生(7歳・8歳)のお子さんでも、現代語表記と50点以上のカラーイラストで、無理なく読み進められるでしょう。
お子さんが気に入ったら、同シリーズの「坊っちゃん」や「銀河鉄道の夜」などを読んでみるのもおすすめです。
坂本龍馬
「坂本龍馬」は、小学校低学年でも楽しく読める「ビジュアル伝記」シリーズの一冊です。巻頭には人物ガイド、巻末には当時の資料や年表が掲載されたとじこみ新聞もついており、お子さんが日本の歴史に興味を持つきっかけにもなるでしょう。
同シリーズでは「エジソン」や「ベートーベン」など世界の偉人のお話もあるため、いろいろ読んでみて、いちばん気に入った一冊を選んで感想文を書くとよいでしょう。
ドラゴンドリル・ストーリー 火山の竜王
「ドラゴンドリル・ストーリー 火山の竜王」は、人気小学ドリルシリーズ『ドラゴンドリル』から生まれた、本格冒険ファンタジーです。
最強のドラゴンと出会うために世界を旅する主人公が訪れたのは、火山のふもとに広がる鉄鉱の町。そこで出会ったのは、悩みを抱えた竜使いの少年。頼れる主人公との交流によって、少年の心はほどけていくが…そこに恐ろしいドラゴン軍団が攻めてきた!!
主人公と少年は町を守れるのか?!
“カッコイイもの好き”なお子さんにオススメの一冊です。お話が気に入ったら、夏休みの勉強に『ドラゴンドリル』に挑戦してみてもよいですね。
小学2年生(7歳・8歳)が読書感想文を書く際のポイント
小学2年生(7歳・8歳)が読書感想文を書く際に知っておきたいポイントはなんでしょうか? まだお子さん一人ですべて完成させることは難しいため、保護者のかたは見守りつつ、困っているようなら適切にサポートしてあげましょう。
①気になったところに付箋をはる
お話に夢中になると、一気に読んでしまうこともあるでしょう。しかし、感想文を書く際に「どこに書かれていたかな?」と、後で探すのは大変なので、気に入ったページには付箋をはっておくとよいでしょう。
付箋には、「すごい!」「びっくりした」「ずるいと思う」など、気持ちをひと言書き添えておくと、よりわかりやすくなります。
②ゆきづまったら本を替えてみる
おもしろいと思ったお話でも、感想文を書くとなると意外と難しかった、というような場合もあります。考えてもなかなか進まない場合は、本を替えてみましょう。
今まであまり読んだことのないジャンルのお話などに挑戦してみると、案外新鮮な感想が出てくるかもしれません。
③必要に応じて親がサポートする
「宿題は子ども一人でするものだ」と思わず、お子さんが困っているようなら、適宜親がサポートしてあげましょう。「なぜそう思ったの?」「では、どうすればいいと思う?」など、質問を少し加えてあげると、うまく具体的な感想が引き出せるでしょう。
その際、大人がよいと思う感想に誘導するような行為は避けましょう。お子さんの考えを、お子さん自身のことばで表現することが大切です。
小学2年生(7歳・8歳)の作文力を高めるドリル・本3選
読書感想文をうまくまとめるには、内容を読み理解する読解力、自分の考えをきちんと表現できる語い力、そしてそれを書き表す作文力が必要です。
これらの力は、本をたくさん読むことで鍛えられますが、ワークブックやドリルなどを取り入れてもよいでしょう。小学2年生(7歳・8歳)に適した、作文力を高める本を紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
マンガで笑って、言葉の達人!超こども言いかえ図鑑
「マンガで笑って、言葉の達人!超こども言いかえ図鑑」は、日本語の豊かな表現をマンガで楽しく学べる本です。たとえば、「気持ちが悪い」は「不気味」「ぞっとする」「おぞましい」などの表現があります。同じような意味でも、自分の気持ちにいちばん近いことばを選んで感想文を書いてみましょう。
小学2年 作文
「小学2年 作文」は、1日1枚のスモールステップで作文力を伸ばす、小学2年生(7歳・8歳)に適したドリルです。かんたんな一文を書くことから練習を始め、最後には読書感想文の練習もできるようになっています。今から少しずつ始めてみるとよいでしょう。
小学生の表現力アップカード1000 気持ちを表す言葉・動きを表す言葉・様子を表す言葉
「小学生の表現力アップカード1000 気持ちを表す言葉・動きを表す言葉・様子を表す言葉」は、読書感想文にも役立つ語いを集めた、1,032枚のカードです。「楽しかったです」と表現するところを、「胸がおどる」「わくわくする」などと言い換えて書いてみると、より伝わりやすい感想文になるでしょう。
小学2年生(7歳・8歳)にはまだ難しいことばも入っていますが、小学校の6年間を通して長く活用できます。
まとめ
読書感想文が書けたら、1年生のときに書いたものと比べてみるとよいでしょう。作文力や表現力など、今まで気づかなかったお子さんの成長を実感できるかもしれません。親がサポートするのは大変ですが、親子で取り組むことでコミュニケーションも増え、よい思い出となります。
せっかくの長い休みですので、たくさんの本を読み、お気に入りの作品に出会えるとよいですね。「学研出版サイト」には、読書感想文に適した本だけでなく、小学2年生(7歳・8歳)のお子さんが興味のある本がたくさんそろっています。ぜひ親子でご活用ください。
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