【夏と言えば、水遊び!】/こそだてまっぷの絵本棚 8月号

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【夏と言えば、水遊び!】/こそだてまっぷの絵本棚 8月号

夏真っ盛りの8月にオススメする今月の絵本棚は、「水遊び」や「夏の植物」「夏の遊び」をテーマにした絵本たち。
1回目のテーマは「水遊び」! 水遊びをしたあとに絵本を読んでも、絵本を読んでから遊んでも、楽しさが倍増することは間違いありません。
絵本のセレクトは、長野県にある児童書専門店「ちいさいおうち」の広報担当で、エッセイストの越高綾乃さんです。

目次

「水遊び」がテーマのオススメ絵本

◆2~3歳にオススメ 『こぐまちゃんのみずあそび』

作/わかやまけん、もりひさし、わだよしおみ 880円 こぐま社 

<あらすじ>

お花に水をあげるのはこぐまちゃんの仕事です。こぐまちゃんが、じょうろに水をいっぱい入れて、お花や金魚、ありに水をかけながら遊んでいると、ホースを持ったしろくまちゃんがやってきました。こぐまちゃんもじょうろをホースに持ち替えて、さあ水遊びの始まりです。どろだらけになるまで遊んだら、おうちに帰ってシャワーを浴びようね。

 

<オススメポイント>

水遊びってどうして、あんなにわくわくするのでしょうか。暑い夏だったら、なおのこと。じょうろで植物に水をあげるのも、ホースを持つのも、子どもにとっては水遊びの延長のようなもの。毎回だったら大変ですが、たまにはこぐまちゃんとしろくまちゃんのように「おもしろいおもしろい つめたいつめたい」と大はしゃぎしながら、思いっきり水遊びを楽しむのも、きっとよい思い出になるはず。びしょぬれになってどろだらけになるまで遊べるのは、子どもの特権です。

 

◆3~4歳にオススメ 『ガンピーさんのふなあそび』

作/ジョン・バーニンガム 訳/みつよしなつや 1,540円  ほるぷ出版

<あらすじ>

ガンピーさんが自分の舟で川を下っていくと、子どもたちや動物たちが次々にあらわれて、いっしょに舟に乗せてほしいと頼んできました。ガンピーさんは、ひと言注意をしながらも、みんなを舟に乗せてあげます。ガンピーさんの舟は、みるみるうちにぎゅうぎゅうになりました。はじめのうちは、みんなでガンピーさんの注意を守っておとなしく舟に乗っていたけれど…。さて、このあとどうなるでしょうか。

 

<オススメポイント>

ガンピーさんの舟に、子どもや動物たちが乗り込んでいくときに、文章ではガンピーさんがひと言注意をする様子が語られ、絵では片方のページに舟、もう片方のページに乗せてもらうのを待っている動物が描かれるという構図が、繰り返し出てきます。「次はどんな動物が出てくるのかな?」「ガンピーさんになにを注意されるのかな?」などと、子どもと予想しながら読むのも楽しいですよ。

最後に、みんなで仲よくお茶を飲むという、のどかな終わり方も心地よく、やさしいタッチののんびりした絵もあいまって、読んでいるとおおらかな気持ちになれます。

 

◆4~5歳にオススメ 『すなのたね』

作/シビル・ドラクロワ 訳/石津ちひろ  1,650円 講談社

<あらすじ>

海での楽しかった時間も終わり。家に帰ってきた女の子のサンダルから、海でついた砂がこぼれ落ちます。もし、この砂が種だったら…「たねみたいにまいてみようか」。

砂の種を、まいたら何が出てくるかな…? パラソル? レモン味のアイスクリーム? それともお城? 女の子と弟は、つぎつぎに想像をふくらませていきます。

 

<オススメポイント>

楽しかった夏の思い出と、夏の終わりの少し寂しい気持ち、来年の夏への期待…。お楽しみがひとつ終わってしまったあとの子どもの気持ちが、とても丁寧に描かれていて、思わずきゅんとしてしまいます。サンダルについていた海の砂から、のびのびと想像を広げて遊ぶことのできる子どもたちがうらやましい! こんな遊び方が見つけられたら、お出かけのあとに思い出を振り返る時間もお楽しくなりそうです。

◆小学校1年生から 大人にもオススメ  『海べのあさ』

作/ロバート・マックロスキー  訳/石井桃子  1,870円  岩波書店

<あらすじ>

ある夏の朝、目を覚ましたときから、歯が1本抜けそうなことが気になって仕方がないサリー。抜けた歯を枕の下に入れると願い事がかなうと知り、どんなお願いをしようかとわくわく。でも、お父さんといっしょに砂浜で貝を拾っている間に、歯が抜けてどこかに行ってしまいます。がっかりするサリーですが…。まだまだすばらしい夏の1日は始まったばかりです。

 

<オススメポイント>

マックロスキーのすばらしい絵がたっぷり味わえる大型絵本。モノトーンのタッチながら迫力があり、いきいきとした海辺の生活が目に浮かんできます。

「あたしの歯、1ぽん ぬけかかってるの! だから、あたし きょうから、もう大きい子になったの」と動物たちに言ってまわるサリーの姿から、はじめて歯が抜けるときのソワソワした気持ちが伝わってきます。せっかく抜けた歯をなくしてしまっても、落ち込んだりしないでポジティブに代案を見つけるちゃっかりしたところも、かわいくてほほえましい!

同じシリーズの『サリーのこけももつみ』を読んだことがあれば、「大きくなったサリーに、また会えた」と、うれしくなるはずです。

 

 

来週の「こそだてまっぷの絵本棚」は、「夏の植物」をテーマにした絵本を紹介します。

ぜひ、おたのしみに!

この記事の監修・執筆者

越高綾乃

長野県松本市にある、児童書専門店「ちいさいおうち書店」の広報担当。エッセイスト。著書に『つぎに、読むのどれにしよ? 私の親愛なる海外児童文学』『絵本のつぎに、なによもう? 幼年童話と過ごした日々』(かもがわ出版)がある。

https://www.chiisaiouchihon.jp/   @chiisaiouchihon

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