必読!【夏休みの宿題】保護者が理解すべきこと&関わり方の注意点とは!?〈前編〉

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必読!【夏休みの宿題】保護者が理解すべきこと&関わり方の注意点とは!?〈前編〉

お子さんが楽しみにしている夏休み。でも、保護者のほうは「宿題やったの?」「自由研究はどうするの?」などつい口を出してしまいたくなります。小学校低学年のお子さんの場合、夏休みの学習については保護者の関わり方が重要になってきます。ここでは「夏休みの宿題」について、保護者が最低限知っておくべきことや、その関わり方のコツを公立小学校に勤務する清水智先生にお話をうかがいました。

文/こそだてまっぷ編集部

目次

夏休みの宿題が出る理由はふたつ

そもそも、夏休みの宿題は何のためにあるのでしょうか。小学校が子どもたちに夏休みの宿題を出す目的は、主に次のふたつです。

1)学習習慣をつくる

夏休みの約1か月間は学校の授業がありません。その間も毎日少しずつ学習に取り組む習慣を身につけておかないと、夏休み後の授業や学習をスムーズに始めることができません。毎日の習慣として夏休み期間中に学習することは、生活のリズムを保つためにも大切です。

2)夏休みまでに学んだ学習内容の定着

普段は学校の授業や宿題に追われて、自分が学習内容をきちんと理解しているかどうかじっくり振り返る余裕がありません。夏休みの宿題は、そのときまでに学んだ学習の復習がほとんどです。取り組むことによって学んだ内容をどのくらい理解できているかを確認したり、復習することで学力の定着を図ったりすることができます。

内容は“基礎学力の復習”になるもの

学校や先生によって異なりますが、夏休みの宿題には一般的に次のようなものが出されています。

基礎学力系…ワークブック、ドリル、プリントなどに書き込むタイプの教材。1日〇ページ、または〇枚など決められた分量を計画的に進めて夏休み中に終わらせます。計算や漢字の書き取りなど、夏休みまでに学んだ内容の復習で、学力の定着をめざします。

生活科系…アサガオやミニトマトなどの植物の観察日記など。

その他…絵日記、1行日記、お手伝い日記(1日にひとつはお手伝いをして、それをワークシートなどに書く)、読書感想文(低学年の場合は、「感想文」ではなく読んだ本の書名を書くだけなど簡単なものが多い)などがあります。

自由研究…3年生以上に出される場合が多いですが、低学年でも自由研究に取り組む小学校もあります。

最近はGIGAスクール構想の取り組みが本格化しています。一人1台となった情報端末機器(タブレットやパソコン)を持ち帰り、それを使った学習コンテンツが夏休みの宿題となる小学校も増えることが予想されます。

保護者は宿題の内容を確認する

では、実際にどのように関わればよいでしょうか。

夏休みが始まったら、まず、お子さんにどんな宿題が出されているかを確認しましょう。ワークブックやドリルなどは、1日にやるべき内容や分量を保護者が把握しておくことが大切です。夏休み期間中にやり終えることができるように、お子さんと相談しながら1日に取り組むページ数や時間などを決め、計画を立てるといいでしょう。

ワークブックやドリルは、保護者が丸つけ(答え合わせ)をすることになっている場合が多いです。面倒だと感じるかもしれませんが、お子さんがきちんと理解できているかどうかを知るためにも答え合わせは重要です。

もし、夏休みのスタート時に「宿題の分量が多過ぎる」あるいは「難し過ぎる」などが気になったら、早めに先生に相談することをオススメします。たとえば、夏休みには、レジャーやスポーツ、習い事など、宿題以外のことをお子さんに体験させたいと考えるご家庭もあるはずです。そういったご家庭の考え方を早めに学校に伝えておくといいでしょう。

宿題に取り組むのは、朝がオススメ

次に、毎日宿題に取り組む時間帯を決めることから始めましょう。オススメは朝です。たとえば、朝6時半からラジオ体操をするなら、その前の5時半くらいから始めて、ラジオ体操が始まるまでの間に宿題を終わらせるようにします。遅くとも、午前8時くらいまでには宿題に取り組むといいでしょう。夜や夕食後などは、お子さんが疲れていたり眠くなってしまったりするので、宿題に取り組むのは、朝がオススメです。

お子さんの宿題に併走する意識で寄り添って

最も大切なことは、お子さんが宿題に取り組んでいる間、適度な距離感で見守ることです。たとえば保護者自身も読書をする、新聞を読む、自分の勉強をするなどをしながら時間を共有しましょう。

このとき保護者が対面の位置にいると、お子さんを心理的に圧迫してしまうことがあります。L字の位置で斜めに座るか、横並びの位置に座るといいでしょう。

そしてお子さんを“監視する”立場にならないようにしてください。あくまでも併走する意識でお子さんが何かわからないことがあったら聞ける位置にいればいいでしょう。

低学年のお子さんは、長い時間宿題に集中することはできません。15分おきくらいにドリンクタイムを取るなどサポートをしましょう。

本人がやり終えるまでじっくり待つことが大切

お子さんがドリルなどに取り組んでいる際に、「答えが違う」「字が乱暴」など気になってしまうこともあるでしょう。ですが、気になっても、その都度細かく指摘をせず本人がやり終えるまで、まずはじっくり待ちましょう。区切りのよいところまで終わったら、間違っていた箇所などを教えます。

計算問題だったら、算数セットにあるブロックなど半具体物を使って丁寧に説明しながらやり直したり、漢字なら、色鉛筆などでお手本を薄く書いてなぞらせたりします。

お子さんとじっくり向き合える夏休みだからこそ、理解しきれていない単元などを保護者が見つけて補完してあげましょう。しっかり復習して、夏休み後の学習にスムーズに取り組めるようにしてあげたいものです。

宿題は7月中に終わらせてしまってもOK

夏休みの宿題は、毎日少しずつ計画的に進めるのがよいとされています。ですが、低学年は宿題の分量があまり多くありません。お子さんによっては1日5分か10分程度で終わってしまうこともあります。本人がやりたいようであれば、どんどん先に進めてしまっても大丈夫です。むしろ計算問題や漢字の書き取りといった基礎学習系のドリルタイプの宿題の場合は、7月中にすべて終わらせてしまうくらいのほうがいいと言えます。

計画的に毎日少しずつ宿題に取り組むのは確かに理想的です。それができるお子さんもいるでしょう。ですが、ごく普通の低学年のお子さんにはそれが難しいことが多いのです。一方で、ドリルや読書感想文などをためてしまって夏休みの終盤にやらなくてはならないのは、お子さんにとって大きな負担です。ですから、やれるうちにやって7月中に終わらせてしまいましょう。

勉強も大切ですが、学校の授業がある日には味わえない貴重な体験ができるのも夏休みです。宿題は7月に終わらせてしまって、8月は夏休みだからこそできる楽しい体験をさせてあげてください。

宿題が終わらないときは、先生に相談を

もしも、夏休み期間中に宿題が終わらないようでしたら、新学期が始まる前に先生に連絡をして事情を伝えておくといいでしょう。新学期がスタートしてしまうと、先生は忙しくなるため、一人ひとりに個別に対応することが難しくなります。先生も夏休み中に連絡をもらったほうが対応しやすいので、早めに伝えておきましょう。

次週〈後編〉は【自由研究】の保護者の関わり方について、引き続き清水先生にお話をうかがいます。

この記事の監修・執筆者

長野県公立小学校非常勤講師 清水 智

東京都の公立小学校教諭として13年間勤務し、その間、主幹教諭として校長や副校長のサポートも行う。2014年度からは世界自然遺産小笠原諸島父島にある小笠原小学校にて環境教育に取り組む。2019年度より現職。教育ICTコンサルティング事業にも従事し、GIGAスクール構想の推進を現場レベルから行っている。

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