【子ども乗せ自転車の事故は3歳が最多!】自転車の転倒・転落事故に注意

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子連れ移動の際に欠かせない子ども乗せ自転車。
二人乗り・三人乗り自転車を愛用なさっているママパパも多いと思います。

東京都の生活文化局が行った調査によると、子ども乗せ自転車の幼児用座席からの転倒・転落は、2歳・3歳のお子さんに多いそうです。
そこで今回は、子ども乗せ自転車の事故を防ぐために知っておきたいポイントをご紹介します。

文/マムズラボ

目次

子ども乗せ自転車の事故は3歳が最も多い!

東京都の生活文化局が平成26年に行った調査よると、乳幼児の転落経験が多い製品として、自転車の幼児用座席が挙げられています。その中でも、自転車の幼児用座席から転落・転倒した件数が最も多いのは3歳児で、136件ありました。

自転車の幼児用座席からの転落経験の件数を年齢別にまとめると次のようになります。

東京都生活文化局『ヒヤリ・ハット調査「乳幼児の転落・転倒による危険』を元に作成

また、転落・転倒した経験はないものの、転落・転倒しそうになった経験はある、「ヒヤリハット」も、3歳は67件にのぼりました。

2歳では、自転車の幼児用座席からの転落・転倒が134件で2位。転落・転倒しそうになった経験を含めると210件で1位です。
ヒヤリハットの経験を含めると、2~3歳児の自転車幼児用座席からの転落・転倒事故の数は413件にものぼります。

子ども乗せ自転車の事故事例

消費者庁・国民生活センターに医療機関から寄せられた事故情報には、下記のような事例があります。

「ヘルメットをつけずに3人乗り自転車の前座席に乗っていた。保護者が走行中に段差を乗り越えられず、段に沿って前輪を取られ右側へ転倒。子どもはアスファルトで頭部を打撲したようだ。」(4歳)

引用元:消費者庁「Vol.548 子どもを乗せた際の自転車事故に注意! 」

幼児用座席がついた自転車は重くなり、さらに子どもを乗せることでバランスを崩しやすくなってしまいます。また、2・3歳は1歳に比べて大きくなり、動きが活発になります。

筆者の子育ての経験を思い出すと、5・6歳の子どもは重いので、子どもを乗せているときには自転車から手を離せませんでしたが、2・3歳は比較的軽く片手で自転車を支えていたため、自転車が不安定になることがありました。
動きが活発になる2・3歳のお子さんを自転車に乗せる際には、転倒しないよう十分に注意して、意識的に自転車を支えるように心がけましょう。

子ども乗せ自転車の注意点

子ども乗せ自転車を使用する際には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。
消費者庁公式サイトの「Vol.548 子どもを乗せた際の自転車事故に注意!」の中で、子ども乗せ自転車の事故を防ぐポイントを紹介しています。

・ヘルメットは必ず子どもを乗せる前に正しく装着しましょう。乗車後はシートベルトを確実に締めましょう。

・自転車に子どもが乗った状態は非常に不安定です。子どもを乗せたら、決して目や手を離さず、いつでも支えられる体勢でいるようにしましょう。

・前の座席に子どもを乗せたまま、後ろの座席の子どもや荷物の乗せ降ろしをしないようにしましょう。

・車道と歩道の段差には十分注意しましょう。できるだけ段差の乗り越えは避けるようにし、やむを得ない場合は、速度を落としてゆっくりと大きな進入角度をつけて乗り越えるようにしましょう。

引用元:消費者庁「Vol.548 子どもを乗せた際の自転車事故に注意!」

ヘルメットやシートベルトの装着だけではなく、子どもの安全に気を配りましょう。

自転車に乗るときのルールを確認しよう

ここであらためて、自転車に乗るときのルールを確認しておきましょう。埼玉県公式サイトでは、自転車に乗る際に守りたい「自転車安全利用五則」を紹介しています。

1.自転車は、車道が原則、歩道は例外

2.車道は左側を通行

3.歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行

4.安全ルールを守る

 飲酒運転・二人乗り・並進の禁止

 夜間はライトを点灯

 交差点での信号遵守と一時停止・安全確認

5.子どもはヘルメットを着用

引用元:埼玉県『自転車に乗るときの基本ルール「自転車安全利用五則」を守りましょう

この「自転車安全利用五則」をもとに、子ども乗せ自転車のルールや注意点について確認していきましょう。

自転車は車道を走る

道路交通法上、自転車は軽車両扱いであり、歩道と車道の区別がある道路を走る場合には、「車道通行」が原則です。
違反した場合には、「3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金」が科せられます。

普通自転車の場合、道路標識や道路標示で歩道通行可とされている時、車道通行に支障がある身体障がい者、自転車の通行の安全を確保するためにやむを得ない場合は、例外として歩道を通行できるとされています。

原則としては、子ども乗せ自転車であっても車道を走る必要があるので注意しましょう。

車道は左側を通行する

自転車は軽車両扱いなので、同じ道路の左側の端を通行します。
右側を通行した場合には、「3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金」が科せられます。

右側通行をしないように日頃から注意しましょう。

歩道は歩行者優先

歩道を自転車で走る際には、歩道の中央から車道寄りの部分を「徐行」します。
歩行者の通行を妨げてしまう場合には、一時停止を行います。
違反した場合には、「2万円以下の罰金又は科料」です。
歩道を走っている際、歩行者にベルを鳴らして道を開けてもらう子ども乗せ自転車を見かけることがありますが、歩道を走っている場合には歩行者を優先して一時停止を行う必要があります。

二人乗り・三人乗りが認められているケースとは

自転車の安全ルールには、「飲酒運転の禁止」「二人乗りの禁止」「並進の禁止」「夜間はライトを点灯」「信号遵守」などがあり、それぞれ罰則が設けられています。

特に注意したいのが「二人乗りの禁止」です。
自転車の運転者が16歳以上の場合には、小学校入学前の幼児を幼児用座席に乗せている場合と、4歳未満の子どもを紐などで背負っている場合には二人乗りが認められています。
また、「三人乗りできる場合」は、幼児二人同乗用の自転車の幼児用座席に2人を座らせている場合、もしくは1人を座らせ2歳未満の子を紐などで背負っている場合に限られています。

この際、前部の幼児用座席の使用年齢は、(一財)製品安全協会「自転車用幼児座席のSG基準」によって4歳未満と定められているので注意しましょう。

子どもはヘルメットを装着する

自転車事故を防ぐためには、「自転車安全利用五則」を守るとともに、お子さんを自転車の座席に座らせたまま目を離さないことが大切です。
4歳以下の子どもを自転車に同乗させる場合には、必ずお子さんにヘルメットとシートベルトを装着させ、安全運転を心がけましょう。

<出典>
東京都生活文化局『ヒヤリ・ハット調査「乳幼児の転落・転倒による危険』https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/hiyarihat/infant_fall-141020.html
調査対象:東京都に居住する0~6歳(未就学児)の子供を持つ20歳以上の男女(3,000人)
調査時期:平成26年1~2月

<出典>
消費者庁「Vol.548 子どもを乗せた際の自転車事故に注意!」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20210325/

<出典>
埼玉県 「自転車に乗るときの基本ルール「自転車安全利用五則」を守りましょう」https://www.pref.saitama.lg.jp/a0311/jitensya/jitensyagosoku.html

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