子どもの「お口ぽかん」は疾病の可能性も。うちの子、大丈夫?

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子どもの「お口ぽかん」は疾病の可能性も。うちの子、大丈夫?

ふと見るとお子さんが「ぽかん」と口を開けていることはありませんか? 子どもらしくてかわいい表情? 実はこれ、むし歯・歯周病・口臭や学習能力の低下につながる可能性があるのです。
そこで、「お口ぽかん」にはどんなリスクがあるのか、予防法はあるのかなど、気になる点をお伝えします。

文/マムズラボ

目次

70%以上の親が知らない「口唇閉鎖不全症」

一時的なものならよいのですが、「お口ぽかん」が慢性的に続いている場合、「口唇閉鎖不全症」という病気の可能性があります。

株式会社ロッテの「お口ぽかんに関する意識調査」によると、「日常的に口がぽかんと開いてしまう状態が続くことが、口唇閉鎖不全症という病気の可能性があることを知っていたか」という質問に対し、70%以上の親が「知らなかった」「聞いたことはあるが、病気の可能性があることは知らなかった」と回答しています。

このように、多くのおうちのかたが「お口ぽかん」が病気であると認識していないことがわかりました。

日常的に口がぽかんと開いてしまうことは、口唇閉鎖不全症という病気の可能性があることを知っていますか

口唇閉鎖不全症という病気について、「知らなかった」「聞いたことはあるが、病気の可能性があることは知らなかった」の割合を年代別に見ると、
20代 56.1%
30代 67.8%
40代 83.8%

となり、おうちのかたの年代が上がるほど認知度が低いという傾向があることが明らかになりました。

「お口ぽかん」による、さまざまなリスク

下記の「お口ぽかん」リスクについて、それぞれどの程度関心がありますか

「お口ぽかん」にともなって、次のような全身のリスクがあります。

・口唇閉鎖不全症には口呼吸やアレルギー性鼻炎などが関連している
・口呼吸で口腔内が乾燥することは、むし歯や歯周病、口臭などの原因にもなる
・成長期の子どものお口ぽかんは、歯並びや発音に影響する
・(成長期の子どものお口ぽかんは)授業中の集中力や学習能力の低下につながる
・自然治癒することが難しいので、唇や舌の力を鍛えることが必要

同調査のアンケートで「お口ぽかん」にともなうリスクについて「どの程度の関心があるか」聞いたところ、すべての項目で「とても関心がある」「やや関心がある」の割合が高く、両者を合計すると60%を超えるという結果になりました。

なかでも最も関心が高かったのは、「(お口ぽかんにより口呼吸となり、口腔内が乾燥することにより)むし歯や歯周病、口臭などの原因となる」で69.3%。
次いで、「(成長期の子どものお口ぽかんは)授業中の集中力や学習能力の低下につながる」で67.9%でした。

また、67.9%のおうちのかたが自身のお子さんの「お口ぽかん」の予防・対策に取り組みたいと回答。
しかし、予防・改善方法については45.8%が「知らない」と回答していました。

「フーセンガム」でお口まわりのトレーニング

調査元では、口周りのトレーニングのひとつとして「フーセンガムを膨らませること」を挙げたうえで、お子さんがフーセンガムを膨らませることができるかを聞いています。

あなたのお子さまは、フーセンガムをふくらませることができますか。

「できる」「たまにできる」を合わせると約48%と、半数くらいのお子さんができるという結果です。これは調査対象が12歳までと高学年のお子さんも含んでいるためと思われます。
その一方で、「ガムを噛んだことがない」お子さんも1割程度います。これは、調査対象は3歳からであることから、「まだ未体験」、というお子さんも含まれていることが考えられます。

お子さんにガムを与えるときに気をつけること

お子さんにガムを与えるときに気をつけること

ガムを噛むことで口周りの筋肉を動かすだけでなく、フーセンガムを膨らませる動きによって舌や唇が鍛えられるわけなので、よい対策だと感じるおうちのかたは多いのではないでしょうか。とはいえ、「うちの子にもガムを食べさせてみようかな……でも歯に悪いのではないか、飲み込んだら危険ではないか、そもそも何歳から食べさせていいの?」と気になることもたくさんあることでしょう。
そこで、幼稚園から小学校低学年くらいのお子さんにガムを与えるとき、どんなところに気をつけたらよいのか、ロッテ嚙むこと研究部の方に聞いてみました。

まず、ガムの噛み方ですが、
①お口を閉じる
②舌で左右にガムを移動させながら、左右の奥の歯でバランスよく噛むことがお勧めです。

そうすることで、口周りや舌、左右の頬の筋肉にしっかりと刺激を与えることができます。ガムを噛むときだけでなく普段の食事の際にも意識してもらうとよりよいと思います。
歯への影響が気になるという方は、シュガーレスタイプの製品もございますので、そちらをお選びください。ただ、普段の食事やお菓子と同様、歯磨きなどでしっかり口腔ケアを行っていただければ、そこまで気にされなくても大丈夫かと思います。
また、うっかりガムを飲み込んでしまっても、消化吸収されずに、そのまま排出されますのでご安心ください。
だからといって、うっかり飲み込まないように、背筋を伸ばして顎を引き姿勢をよくし、他のことをしながらではなく、噛むことに集中するようにしましょう。さらに、床に足をつけて座ることで、よりしっかり噛むこともできます。
お子さんが幼稚園・保育園生とまだ小さく、ガムを噛み慣れていない場合は、おうちのかたが見守り、噛み方あるいは膨らませ方をお教えいただきながら噛んでもらうようにするとよいと思います。

なるほど、ガムを噛むときにも姿勢を意識する、というのはなかなか気づきにくいものですが、説明を聞いてみると大事なポイントであることがわかります。さっそくお子さんと一緒に楽しみながら練習してみてはいかがでしょうか。

<出典>
「お口ぽかんに関する意識調査」株式会社ロッテ
https://www.lotte.co.jp/info/news/pdf/20220317143643.pdf
調査方法:WEBアンケート調査(全国) 
調査対象:3~12歳の子どもを持つ男女
有効回答数:215名
調査期間:2022年1月21日(金)~1月24日(月)

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