「子どものお手伝い」にはメリットがいっぱい。心と体の成長を促すだけでなく、家族の一員としての役割を果たす満足感、責任感を得られるなど、さまざまな学びがあります。
子どもが自分の身の回りのことをある程度できるようになったら、そろそろ「お手伝い」デビューにぴったりの時期かも。そこで、みんなは「お手伝い」をどのようにしているのか、3~5歳の子どもをもつ保護者の方にアンケートを行いました。
※アンケート調査;モニプラファンブログ「学研の幼児ワーク編集部」調べ(2021年6月実施/96人回答)
子どものお手伝い、いつから?
「何歳からお手伝いをさせていますか?」という質問に対して、もっとも多かった回答が「2歳から」でした。やはり、身の周りのことを自分でできるようになってきた頃に始めるご家庭が多いようですね。
始めたきっかけを聞いてみると…
「お姉ちゃんのお手伝いを見て、自分もやりたくなったため」
「洗濯物をたたんでいたら、小さいタオルをたたんでくれたのがきっかけ」
「私がやっていることと同じことをやりたがるようになってから」
子どもの意欲を尊重して始めたという声が多いようです。
一方で、大人の都合をきっかけにお手伝いをスタートするケースもありました。
「私が第2子を妊娠したことで、体の自由がきかなくなり、洗濯物をたたむなど娘ができそうなお手伝いからお願いするようになりました」
「洗面台で水をバシャバシャして遊ばれることがストレスでした。それなら…と、流しでスポンジとお皿を持たせて皿洗いをお願いしました」
きっかけはどうであれ、子どもがいきいきとお手伝いに取り組んでくれれば、それで大成功といえそうです。
どんなお手伝いをさせている?
次に「どんなお手伝いをさせていますか?」という質問をしてみました。一番多かった回答は「料理のお手伝い(野菜を洗う、食器を揃える、テーブルを拭くなど)」。次は「洗濯のお手伝い(洗濯物をたたむ、取り込むなど)」。
子どもが自分で「できる」という自信をもてるものから取り組ませ、成功体験を積み重ねていけるようにしているのでしょう。
ユニークなところでは、ビールを持っていって、飲み終わった空き缶を回収するなど、「パパのお世話をしてもらう」という声も。パパ自身は幸せなひとときかもしれませんね。
「料理のお手伝い」の内容を具体的に教えてもらうと…
「ごはんができたら、お箸やスプーンなどを並べてもらいます」
「野菜を洗ったり、食器を出したり下げたり」
「食材を混ぜる作業からスタートしました。その後は野菜を洗う、皮をむくなど、少しずつできることをレベルアップ。5歳の現在は、お米をといでくれたり、食べた食器を洗って拭いてくれたりしています」
「デザートの果物を切ってもらっています。先日の4歳の誕生日に、ついにマイ包丁をプレゼントしました」
「洗濯のお手伝い」の内容を具体的に教えてもらうと…
「家族みんなの洗濯物なので、みんなで干すようにしています。それが当たり前になると、自然に洗濯物を干すのを手伝ってくれるようになりました。たとえ靴下ひとつでも大助かりです」
「自分の洗濯物をたたんでたんすにしまうところまでお願いしています。おかげで服のたたみ方やしまい方を覚えてくれました」
「洗濯物のタオルをたたむところから始めています。自分の衣服をハンガーにかけたり、たたんだりする作業に、徐々にランクアップする予定!」
料理も洗濯も、子どもの成長に合わせて、無理なく取り組めるよう工夫している様子がうかがえますね。
その他、こんなお手伝いもありました。
掃除のお手伝い…
「玄関の掃き掃除は率先してやってくれます。何も言わなくても、靴を揃えてくれるようになりました」
「モップがけは子どもの仕事です!」
「庭の草むしりをいっしょにやっています」
「ごみを集めて捨ててもらっています」
ペットや観葉植物の世話…
「家庭菜園の水やりと収穫」
「ペットの猫に朝ごはんをあげる」
「めだかのエサやり」
やっぱりあるよね…お手伝いの失敗エピソード
保護者は手伝ってもらえてありがたいうえに、子どもの学びにもなる「お手伝い」。今すぐにでも始めたい! と思った保護者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、幼い子どもが取り組むのですから、すべてが完ぺき! とはなかなかいかないものです。そこで、子どもにお手伝いをお願いして「かえって失敗した!」「子どもの心を傷つけちゃったかも…」という経験についてお聞きしました。
「“ごはんを運べる!”というので、お盆にのせておかずを食卓まで運ぶようにお願いしたら、すべてひっくり返して、食器も割れて大惨事に…。当然子どもは号泣。運んでもらう量を考えればよかったと、私も後悔」
「玄関に出ている靴をきれいに並べるようにお願いしたら、自信満々に“できたよ!”と報告してくれたので、見に行ってみると、下駄箱の靴まで、すべて玄関に並んでいました。私の説明が足りなかったのかも」
「ちょっと難しいかな…と思いつつ、卵を割るお手伝いを頼んだら、上手に割れず、殻が入ってしまい半べそに。料理大好きだったのに、しばらくは料理のお手伝いをやりたがらなくなってしまいました」
「タオルをたたむ向きが分からず、イライラして泣いてしまい、私もつい“じゃあ、もういい”と怒ってしまいました」
子どものお手伝いの、ほっこりエピソード
保護者としては、わが子が一生懸命手伝ってくれる姿を見るだけで胸が熱くなりますよね。アンケートでも、キュンキュンするようなエピソードがたくさんありました。最後にその一部をご紹介します。
「パパに買い物を頼んだら、娘が“パパは頼りないから”と、買いものリストを作ってくれました。その気配りにも、字をちゃんと書いたことにも感動!」
「ワーキングマザーです。平日疲れている私を見て、息子が“ママ大変だからお手伝いするね”と大量の洗濯物をたたんでくれました」
「夕食の食器を並べたり、後片付けをしたり、洗濯物をたたんだり…。たくさんお手伝いをしてくれたときに“お母さんって大変だね”と言ってくれた息子。涙が出そうになりました」
「冷やし中華を作るのに、きゅうりを細く切るお手伝いをお願いしました。去年の夏は、きゅうりの切り方がバラバラで、切れていないものやぐちゃぐちゃのものが多かったのですが、今年は私がお手本に切ったきゅうりと同じ形に切ることができました。この一年で大きく成長していて、感動しました」
「洗濯物をたたみながら、食べこぼしのシミがとれたのをみつけて、“ママがお洗濯してくれたからきれいになった! ママすごいでしょ!”と帰宅した夫に説明してくれました」
「お手伝いしてくれて“えらいな~”とほめたら“ママもえらいね”ってほめてくれました。ジーン」
「食卓の準備をお願いしていたら、箸の向きを持ち手に合わせて揃えてくれていることに気がつきました。人のことを考えて準備したんだなと思うと、成長を感じます」
お手伝いをすることで、家事の大変さを実感する子どもたち。優しい言葉をかけてくれるなど、できることが増えただけでなく、心の成長にも感動しますね。
かわいいわが子の「お手伝い」。保護者は、失敗はつきものという余裕をもちながら、わが子の成長に合った“お仕事”を提案することが大切です。はじめは失敗しても、子ども自身にできることが増えて、楽しくなってくるもの。気長に、のんびりと「お手伝い体験」を増やしていきましょう!
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