甚大な被害をもたらした関東大震災が起こって、今年で100年となります。地震を引き起こす原因となる4つの「プレート」に囲まれた日本では、いつ地震が起こってもおかしくありません。
「もしも自分が住む地域で地震が起こったらどうしよう?」と、不安に思う方も多いのではないでしょうか。今回は、地震への備え方や、地震が起こった際の行動のしかたについてお話しいたします。
地震への備えをもう一度チェック!
みなさんは、地震への備えはできているでしょうか。ぜひこの機会に家庭で防災会議を開いて、次のことを確認しましょう。
〈家族防災会議のポイント〉
・お互いの無事を確認するための連絡方法を決める
・避難場所や避難する道順を確認する
・家の中の備えを万全にする
日中は、家族がばらばらに行動しているということも多いでしょう。携帯電話の伝言ダイヤルの利用のしかたや避難場所、必ずみんなが集合できる場所を確認しましょう。また、お子さんが通う幼稚園・保育園、小学校などの災害時の行動のしかた、連絡の取り方も確認しておくと安心です。
そしてここで注目していただきたいのが、家の中の対策です。非常用の持ち出しバッグや食料・飲料の備蓄をしているご家庭は多いと思いますが、部屋の家具の配置は確認していますか。転倒防止の突っ張り棒などで固定し、もう備えは済ませているというご家庭も、今一度確認してみてください。
出入口近くに背の高い家具や重い家具を置いていると、倒れたときに出入口をふさいでしまうことがあります。そのようなことが起こらないよう、家具の向きや配置は工夫しましょう。壁を背にした家具は前方に倒れます。そのため、ベッドやふとんは、家具の高さの分だけ離す、もしくは家具の脇に設置するほうが安全です。
また、夜寝ている間に地震が起こることも考えて、懐中電灯やスリッパ、ホイッスルは手の届くところに備えておくとよいですね。
地震が起きたら、どう行動する?
実際に地震が起きたとき、身を守るにはとっさの判断が大切です。普段からイメージしておきましょう。
〈イメージしておくことのポイント〉
・頭を守る
・避難経路を確保する
外で地震にあった場合
➀建物から離れる
看板や割れたガラスなどが落ちてきたり、塀が倒れてきたりする恐れがあるので、建物のそばに近づかないようにしましょう。できれば、倒壊の恐れのない丈夫な鉄筋コンクリートの建物の中や、広い公園などに移動しましょう。
②バッグや上着で頭を守る
命を守るために頭をけがしないように守ることが大切です。物が落ちてきたり飛んできたりする場合もあるので、頭を保護しましょう。
③電車に乗っている場合は急停車に注意
電車は地震が起こると急停車することがあるため、立っているときには手すりや吊革につかまりましょう。座っているときは、低い姿勢になって頭を守ります。
④施設などにいる場合は係員の指示に従う
デパートや映画館など大勢の人がいる場所では、出口に人が集中すると危ないので、係員の誘導や館内アナウンスの指示に従って避難しましょう。
⑤エレベーターは使わない
地震が起こったときはエレベーターに乗らないようにしましょう。乗っている場合は、いちばん近い階ですぐに降りてください。
なお、地震が起こると、通常エレベーターは自動停止します。エレベーターに閉じ込められてしまったら、すぐに非常呼び出しボタンを使って救助を待ちましょう。
家で地震にあった場合
①机やテーブルの下に入る
室内にいるときは割れやすい窓ガラスから離れて、机やテーブルの下に入り、クッションや雑誌などで頭を守りましょう。
②ドアを開けて逃げ道を確保する
揺れによって建物が傾いたり、家具が動いたりして、ドアや窓が開かなくなる場合もあります。特にトイレや浴室にいるときは、閉じ込められないようにすぐにドアを開けて逃げ道を確保しましょう。
③火の始末は落ち着いて
台所で料理をしているなど、火を使っている場合もあるかもしれません。コンロのそばにいる場合はすばやく火を消して、頭を守りながらテーブルの下などに移動しましょう。
また、多くのガスメーターは震度5以上の地震発生時にガスを自動的に遮断します。地震で大きく揺れているとき、火元から離れている場合は危ないので、むやみに近づかず、揺れがおさまってから火を消しましょう。
地震が起こっても電気設備に異常がなければ、電気は供給され続けます。避難などで家を離れる場合は、電化製品から火災が起きないようにブレーカーを必ず「切」にしましょう。
④物が少ない部屋に逃げる
大きな家電や本棚、食器棚がある部屋は、物が飛び出したり落ちたりしてけがをする恐れがあります。物が少ない部屋に移動して、身の安全を確保しましょう。
突然の地震にあわてないために、日ごろから準備しておくことが大切
大きな地震が起きたときに、冷静に行動しようとしてもなかなか難しいものです。しかし、とっさの判断で明暗が分かれる場合もあります。
地震が起きても「あわてず、落ち着いて」行動するために、日ごろから物も心も備えておきましょう。
この記事の監修・執筆者
未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!
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