日常生活において、ペットは多くの癒しを与えてくれます。しかし、子育て中の場合は、子どもにもペットにも考慮が必要なポイントが多くなります。
そこで今回は、子育て世帯がペットを飼うメリットや、子育て中でも飼いやすいとされるオススメのペットをご紹介します。
文/マムズラボ
子どもがペットといっしょに生活するメリット
子どもが生まれると、家事や仕事に加えて育児に多くの時間を取られるため、ペットを飼うことに懸念を抱くかたも多いでしょう。子どもが小さければ小さいほど、その気持ちも大きくなると思われます。しかし、子どもが小さいうちからペットを飼うからこそ、もたらされるメリットも多く存在します。
【主なメリット】
・動物への苦手意識が軽減する
・感情表現が豊かになる
・コミュニケーション能力の向上
・責任感の獲得
まず、日常的にペットと触れ合うことで、動物に対する苦手意識が軽減します。また、ペットからの愛情表現を受ければ、子ども自身も感情表現が豊かになるでしょう。その結果、コミュニケーション能力の向上にもつながり、家族間でのコミュニケーションも促進する可能性もあるでしょう。
さらに、毎日のお世話からは責任感の獲得や達成感を得るといった経験を培うこともできます。これらがペットとの生活によって自然に身につくことは、子どもだけでなく、保護者にとっても大きなメリットといえるでしょう。
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子どもがいる家庭で飼うペットを選ぶ際の4つのポイント
まずは子育て世帯がペットを選ぶポイントについてご紹介します。
子どももお世話できるか
最も重視すべきは、「子どももペットのお世話ができるか」という点です。子どもがあまり関われないようなペットを選び、保護者だけがお世話をするような状況の場合、逆に「ペットにママ(パパ)をとられた」という気持ちになることもあります。
そのため、子ども自身が、「自分もいっしょに育てている」という意識を持つことが大切です。これにより、さみしい思いをしなくなるだけでなく、責任感や達成感も得られるでしょう。
人になつきやすいか
子どもの成長において、スキンシップによる愛着関係の形成は必要不可欠です。それは保護者とだけでなく、ペットにもいえます。
最初はめずらしさから興味を示すものの、ペットが自分になつかないと気づけば、子どもの愛情も離れやすく、お世話をしなくなる可能性もあるでしょう。
鳴き声などがうるさくないか
動物の種類によっては、鳴き声や生活音がうるさくなってしまうことがあります。たとえば、ペットとして代表的な犬も、犬種によってはよく吠えます。同じく代表的なペットであるネコもお昼寝をすると、夜間に激しく運動するケースもあるようです。
候補の動物の習性をよく調べ、子どもだけでなく大人の睡眠を害さず、近所迷惑などにもなりにくいような、家庭の生活環境を乱さないペットを選ぶとよいでしょう。
家族の癒しになるか
人になつきにくいペットの場合、ペットが与えてくれる癒しよりペットから受けるストレスが上回ってしまうおそれがあります。ペットを飼うことによってストレスが増してしまったら、元も子もありません。
また、子どもが怯えてしまうようなペットも避けましょう。お世話の大変さ以上に、癒しという明らかなメリットを与えてくれる、家族みんなが愛せるペットを選ぶことも大事です。
子どもがいる家庭にオススメのペット5選
それではいよいよ、子どもといっしょにお世話することのできる、子育て世帯にオススメのペットをご紹介します。
カブトムシ
カブトムシは、幼虫から成虫へと成長する昆虫であるため、その様子を観察することで、生き物の成長についての学びにつながります。
また、幼虫のころの冬時期はほとんど動かずご飯も食べないため、そこまで手はかかりません。成虫になってもほかの昆虫に比べて丈夫であり、食事についても食べ残しの果物や野菜ですむため、お世話が比較的楽な点もメリットのひとつです。
クワガタと異なり指などを挟まれることもないため、子どもの安全も確保でき、小さい子どもにもオススメのペットといえます。
カエル
次にご紹介するカエルも、カブトムシ同様、成長の変化を観察できます。おたまじゃくしからカエルへの成長は、子どもの興味を引きつけるはずです。毎日の餌やりによって、愛着も抱けるでしょう。
お世話についても、水槽の掃除や温度管理などは保護者が手伝う必要があるものの、アマガエルなどであれば、価格も安く、成長しても大人の親指程度のサイズであることから、飼育もしやすいと考えられます。
文鳥
今回ご紹介するなかでもとくに筆者がオススメするのは、文鳥です。非常になつきやすく、知能も高いため、昔から世代を超えて人気を集めています。丈夫な昆虫とは異なり、文鳥は繊細できれい好きであることから、マメにお世話をすることが大切ですが、その分愛着関係は形成しやすく、達成感や責任感を育てることにもつながるでしょう。
まれにつつくこともあるので、何をされるとイヤがるかわかるなど、子どもがある程度他者の気持ちを考えられる年齢になってから飼うことをオススメします。
ハムスター
ハムスターは、哺乳類の中では抜群に飼いやすいペットです。ほとんどがおとなしくなつきやすいうえ、見た目のかわいさからも愛着関係を形成しやすいといえます。ネコ同様に夜行性ではありますが、身体も小さく鳴き声やたてる音も大きくはないため、同じ部屋でなければ気にならないでしょう。
ハムスターはほかの哺乳類に比べて寿命が身近いため、ペットロスには注意が必要ですが、生命について学ぶことができる大切な機会も与えてくれます。
犬
これまでご紹介したペットに比べて、犬は散歩や食事、排泄などの手間はかかりますが、愛着関係を形成しやすいペットのひとつです。知能も高いため、家族に慣れさえすれば、犬のほうから子どもや家族に寄り添ってくれることもあります。
ただし、気性は種類によって異なるため、吠えたりかんだりすることの少ない、温厚で賢い犬種を選ぶことが重要です。
子どもがいる家庭でペットを飼うときの注意点4つ
最後に、子育て世帯がペットを迎えるうえでの注意点を4つご紹介します。
1. 子どもの健康状態に気をつける
ペットを飼う際には、子どもや家族の健康状態に気をつけることが大切です。たとえば、家族のだれかに喘息がある場合、避けたほうがよいペットを事前に医師に相談しておきましょう。その際、アレルギーの有無についても調べてもらうと安心です。
2. 費用はどのくらいかかるか把握しておく
魚や爬虫類など、動物によっては一見飼育がかんたんそうでも、設備費が高額になることがあります。また、小さな動物でも餌が特殊で餌代が高額になることがあるでしょう。そのため、飼うには何が必要で、いくらぐらいかかるか、事前に調べておくことが大切です。
さらに、ペットによっては、大きく成長し、引っ越しが必要になってしまう場合もあるため、予想外に出費が重なる可能性もあります。また、ペットが高齢になれば病院の受診代も必要になってきます。そのため、ペットによっては、ペット保険についても調べておきましょう。
3. 責任をもって最期までお世話する
おもちゃと違い、ペットには人間と同じく命があるので、子どもにペットを飼うことの大変さや責任について理解させることは大切です。保護者とお世話の内容をリストアップして分担したり、どの程度時間や労力を費やしたりする必要があるかなどを説明しておくことをオススメします。
そのうえで、飼ったあとはどのようなときでもお世話を続け、最期まで責任をもって飼育することを約束しましょう。
4. お別れ時の子どもの精神面をサポートする
ペットを看取るときの子どもの精神的負担や、ペットロスは思いのほか大きい場合があります。ペットとのお別れが突然やってくる可能性も考えて、保護者は飼う前から、あらかじめペットとお別れのときの子どもの精神面のケア方法を学んでおくと安心です。
けっして時期尚早ではないことを念頭に置いておき、準備をしておくことが大切です。
ペットと共に、子どもの心を育む生活を!
子育て世帯がペットを飼うメリットやペットを飼う前にしておくべきことについてご紹介しました。ペットとの触れ合いは、家族間のコミュニケーションを促進させるだけでなく、子どもの成長へのよい刺激や学びのきっかけにもなるはずです。
ペットを飼う前に、下調べやお世話の分担をしっかりとすませて、心地よいペットライフを送りましょう。
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