【冬こそ星座観察!】冬の大三角や流星群を見よう

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【冬こそ星座観察!】冬の大三角や流星群を見よう

冬は、見どころのある天体も多く、特に興味を持って星や星座を観察できる季節です。
寒さ対策をしっかりして、星や星座を観察しましょう。
お子さんが宇宙に興味や関心を抱くきっかけになることでしょう。

目次

「冬の大三角」とオリオン座

冬の星座探しの第一歩「冬の大三角」

街灯など、人工の明かりの多い都会でも、冬の星空には意外と明るい星が見つかります。
南の星空をながめると、まず目につくのが、3個の明るい星がつくる三角形です。その中でも最も明るくかがやいているのがおおいぬ座のシリウスです。シリウスは、太陽を除けば全天で最も明るくかがやく恒星です。三角形の残りの2個のうち、オレンジ色にかがやく星はオリオン座のベテルギウス白っぽい星はこいぬ座のプロキオンで、これらも一等星です。この3個の一等星を結んでできる三角形が「冬の大三角」で、冬の星空では最も目立つ星の並びです。
「冬の大三角」を基準にすると、ほかの星座も見つけやすいはずです。

冬の大三角とオリオン座の位置関係

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2個の一等星があるオリオン座

「冬の大三角」をつくる一等星のひとつ、ベテルギウスの近くに3個の星が一直線に並んでいることがわかるでしょうか。そして、この3個の星を通して、ベテルギウスの対角線上にある青白く明るい星は、一等星のリゲルです。これらの星がオリオン座を形づくっています。
同じ星座の中に2個の一等星があるとは、オリオン座はずいぶん豪華な星座ですね。

オリオンとはギリシャ神話に登場する巨大な狩人です。彼は自分の力を自慢したため、女神が怒って毒を持ったサソリを放ち、刺し殺されてしまったとされています。オリオンもサソリもともに星座になりましたが、この2つの星座が同時に見えることはほぼありません。これは、オリオンが星座になってからもサソリを恐れているからだと言い伝えられています。

オリオン大星雲を観察しよう

オリオン座にある一列に並んだ3個の星はどれも二等星で「オリオンの三つ星」と呼ばれます。目のよい人なら、その真ん中の星の下に、さらに3個の星が縦に並んでいるのが見えるでしょう。これは「三つ星」よりはやや暗く、星の間隔もせまいことから「小三つ星」と呼ばれています。
よく見ると、「小三つ星」の真ん中の星は、にじんでいるように見えるのではないでしょうか。これは目が疲れているためではなく、実際に雲のようなものがかかっているのです。
宇宙には、ガスの集まりがかがやいているものがあちこちにあり、「星雲」と呼ばれています。「小三つ星」の真ん中の星のところにあるのは「オリオン大星雲」という星雲です。ぜひ見つけて観察してみてください。

望遠鏡で観察したオリオン大星雲
望遠鏡で観察したオリオン大星雲

冬の星座の見どころ

「冬の大六角形」を探そう

「冬の大三角」がわかったら、さらに広い範囲の「冬の大六角形」も探してみましょう。
「冬の大三角」のひとつであるシリウスから、オリオン座のリゲル、おうし座のアルデバラン、ぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、そしてプロキオンの6個の一等星を結んだ形が「冬の大六角形」です。
2月の午後8~9時ごろには、カペラはほぼ頭の真上にあります。「冬の大六角形」は、南の空の低いところから天頂付近までの広い範囲におよぶ星の並びです。

星の集まり、おうし座のプレアデス星団

「冬の大六角形」が探せれば、それぞれの一等星から、おうし座、ぎょしゃ座、ふたご座も見つかるでしょう。
おうし座は、オリオンにおそいかかるような位置に、おうしが2本の角をのばしている姿で描かれます。おうし座のアルデバランの右上、おうしの肩に当たるあたりに、いくつもの星が集まっているのが見えるでしょうか。これは、プレアデス星団と呼ばれます。
星団とは、星の集まりのことです。プレアデスは、ギリシャ神話に登場する7人姉妹です。日本では「すばる(まとまって1つになるという意味)」「六連星(むつらぼし)」と呼んでいました。プレアデス星団は暗い星空で視力のよい人なら6~7個に見えるようです。親子でいくつ見えるか話し合ってみるのもよいですね。
ぎょしゃ座は、カペラを含む五角形です。ふたご座は、ポルックスとカストルとが仲良く並んでいることが、ふたごの姿に見立てられています。

おうし座のプレアデス星団(すばる)
おうし座のプレアデス星団(すばる)

北の空の星座

2月中旬なら午後8時ごろ、北の空では、W形に星が並ぶカシオペア座が北西の空のやや低い位置に見え、北極星をはさんだ北東の空には、おおぐま座の北斗七星が縦に並んでいるのが見えます。どちらも見つけやすい形です。

流星群を観察しよう

12月から1月の流星群

毎年決まった時期に多くの流星(流れ星)が見える現象を、流星群といいます。冬にもいくつかの流星群があるので、観察に挑戦してみましょう。
12月には、三大流星群のひとつであるふたご座流星群が見られます。12月4日~17日ごろに出現し、12月14日ごろに最も盛んになります(極大)。極大の時期には、最大で1時間に45個ほどの流星が見られると期待されています。2022年の12月14日は、深夜になると明るい月がのぼってくるため、月が高くのぼる夜半より前の観察が適しています。

年末から年始にかけては、やはり三大流星群のひとつであるしぶんぎ座流星群が見られます。12月28日~1月12日ごろが出現期間で、1月4日ごろに極大となります。ただし、見える流星の数は年によってかなり差があり、極大の時間は数時間です。
2023年は、1月4日の昼12時ごろが極大と予想されており、条件はよくありません。4日の夜明け前ごろが月あかりがなく、最も観察しやすい時間帯です。

寒さ対策を万全にしよう

見どころの多い冬の星空ですが、寒さの厳しい季節なので、観察には万全の注意を払いましょう。温かい防寒服を着て、耳当てやカイロなども用意するとよいでしょう。また、がけの近くや道路など、危険な場所では絶対に観察しないように気をつけましょう。子どもだけで夜出かけることもさけ、必ず大人と一緒に出かけるようにしてください。
安心で安全な準備を整えて、雄大な星空観察を楽しみましょう。

この記事の監修・執筆者

編集部員 こそだてまっぷ編集部

未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!

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