【子どもが嘘をついたとき叱る? 見過ごす?】保護者はどう対応したらいい?

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【子どもが嘘をついたとき叱る? 見過ごす?】保護者はどう対応したらいい?

幼児のころはことばを発することが精一杯だった子どもも、年長から小学生になると、他者の気持ちを推測する能力が育ってきます。そうして他者視点で自己をとらえられるようになると、自ずと嘘や誤魔化しなどの行動があらわれ始めるでしょう。子どもがこうした行動を取ってしまったとき、誰しも感情的に怒ることは避けたいと思っているはずです。では、怒ることなく嘘はよくないと伝えるには、どうすればよいのでしょうか。

本記事では、小さな子どもを抱える元心理学者のママさんライターの体験談を元に、子どもが自然と嘘をつかなくなるまでの過程について考察します。

文/マムズラボ

目次

子どもが嘘をついたときに保護者がまずすること

子どもが嘘をついたときに保護者がまずすること

大切なのは、子どもが嘘をつき始めたときの保護者の反応です。そこで、まずは筆者自身が最初に取ってよかったと感じた行動と、それによりわかった子どもの気持ち、保護者が伝えたことをご紹介します。

まずは子どもの話をよく聞く

幼いころの嘘には、「かけっこで一番になった」「テストで満点を取った」「珍しいおもちゃを買ってもらった」など、「こうだったらいいのに」という子どもの願望が見え隠れすることがあります。嘘を叱責したり、真実を問い詰めたりする前に、その嘘に子どもの願望があらわれていないか、まずはさりげない会話で探ってみましょう

嘘をついてどんな気持ちがしたかを聞いてみる

結果として嘘をついていた場合、それが真実と異なることを、やさしく教えてあげることが大切です。そして、本当のことを知ってどのような気持ちになったか、苦しくはないかなど、子どもが自分の気持ちに向き合えるように導いてあげましょう

次に、なぜ本当のことを隠したかったのかを聞いてみます。その理由には、先生や友だち、そして誰よりも保護者にほめられたい、よく見られたいという、さらなる願望が隠れていることがあるかもしれません。そのため、保護者は子どもが嘘をついてしまった理由や気持ちを理解してあげましょう。

嘘をつくと相手も悲しい気持ちになることを伝える

嘘をついた理由まで話すことができたら、どんなに上手に嘘をつくことができても、保護者にはその嘘が通じることはなく、結果として嘘をついた本人がまた苦しい気持ちになることを教えましょう。また、子どもに嘘をつかれることで、保護者も悲しい気持ちになることを伝えてあげてみてください。子ども自身の気持ちだけでなく、保護者の気持ちを理解することで、嘘をついてはいけないのだと理解する可能性があります。

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子どもが嘘をつかないようにするために保護者ができること4選

次から子どもが嘘をつかないようにするために保護者ができること4選

子どもが、「嘘をつけば自分も保護者も苦しむ」ことを理解できたら、次に必要なのは心のケアです。ここからは、子どもが嘘をつかないようにするために保護者ができることをご紹介します。

どんな内容であれ、正直に話したことをほめる

子どもが嘘をつかずに本当のことを言えたら、まずは「本当のことを言ってくれてありがとう」と、お礼を伝えます。「嘘をついたあとに本当のことを話すのはママパパでも難しいこと。それができたあなたは、とても勇敢で強い心を持っている」と、教えてあげましょう。

そして最も大切なのは、嘘で隠されていた本当の子どもの姿を認めてあげることです。「一生懸命走ってゴールできたなんてすごいね」「勉強がんばっていたのに残念だったね、次はもう1つマルが増やせるようにまたがんばろう」など、子どもが納得できなかった結果に対しての過程をほめたり、あるいは、クリアしやすい目標を設定してあげたりするのもよいでしょう。

ありのままの自分が認められたという体験は、高い自己肯定感の獲得につながるうえ、嘘が露見して傷ついてしまった心のケアにもなりえます。

本当のことを言ったら、どんな気持ちがしたかを話し合う

本当のことを話すことができ、さらに自分自身の気持ちが認められた今、嘘をついていたときと比べてどのように気持ちが変化したかを聞いてみましょう。「スッキリした」「モヤモヤしなくなった」「楽になった」などの答えが得られれば、正直であるほうが嘘をつくよりも気持ちがよいことを、実践的に学べたことになります。そして、その気持ちが今後嘘をつかなくなるきっかけとなるでしょう。

誰でも嘘をついてしまうことを伝える

子どもの気持ちにまだ余裕があるようであれば、もう少し踏み込んで嘘について話してみましょう。

友だちがついた嘘について話してみる

子どもが友だちに嘘をつかれた経験がある場合、どうしてそのようなことを言ったのか、いっしょに考えてみることも大切です。保護者が子どもの本心を理解できたように、友だちが嘘をついた本心を話し合い、子どもが友だちの気持ちを理解できるよう手助けしてあげましょう。友だちにやさしくできるようになるだけでなく、心の強化にもなりえます。

保護者がついた嘘について話してみる

保護者がついたことのある嘘、それにより苦しんだ経験を子どもに聞かせてあげることも効果的です。上述したように、「本当のことを話すというママパパでも難しいことを、自分は成し遂げたのだ」と、自信を持たせることにつながります。

どのようなときに嘘をつきやすいか話し合ってみる

嘘をつきやすい状況や、嘘をつきそうになったときにどうすればいいのか、親子で意見を出し合うのもよいでしょう。たとえば、嘘をつきやすい状況として、自分自身が失敗してしまったときなどが挙げられます。その際に嘘をついてしまうと、問題解決までに時間がかかってしまい、その間苦しい気持ちを味わうことになることなどを伝えましょう。事前に対策を練ることで、実際にそうした状況に直面したときの助けとなります。

保護者も正直な人間でありたいと思っていることを伝える

保護者も嘘をついたことはあるけれど、できるだけ正直でいたいと思っていること「特に子どもとはなんでも正直に話せる関係でいたい」という気持ちを伝えることも大切です。自分たちにとって子どもが特別な存在であることや、自分たちからだけでなく子どもからも正直な話を聞きたいことも伝えましょう。

互いに正直であることで、支え合うことができる関係性の構築につながります。子どもが困ったときにすぐに手を差し伸べられるよう、「お互いに正直でいようね」と伝えてあげてください。

嘘をつくのも子どもの成長のプロセス!

嘘をつくのも子どもの成長のプロセス

筆者自身、本記事で紹介した体験の中で、嘘をつくことも大切な成長のプロセスのひとつであることを実感しました。小さなことでも蓋をせずに話し合い、正直に生きる気持ちよさを子どもといっしょに確認してみましょう。何でも話し合えたという経験は、子どもの人間としての土台を育むだけでなく、これから先も子どもと保護者のよい関係性を保ち続けるためのベースになると思われます。

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