【子どもの習い事のやめどきはいつ?】退会のタイミングと判断の仕方

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【子どもの習い事のやめどきはいつ?】退会のタイミングと判断の仕方

サッカーやピアノ、学習塾など、最近ではさまざまな習い事ができるようになりました。通い始めのころはやる気も笑顔も見られたけれど、やがて、行きたがらなくなったりやめたいと言い出したりする子どももいます。

今回の記事では、「習い事をやめたい」「行きたくない」と言い出した子どもの保護者が、やめることを決めたタイミングや、退会時のマナーをご紹介します。

文/マムズラボ

目次

【先輩保護者に聞いた】子どもの習い事をやめた・やめさせたタイミングはいつ?

子どもが「習い事に行きたくない」「やめたい」と言い出したときは、意思を尊重しやめさせるのか、はたまた継続させるのか、悩ましいところですよね。実際にやめることになったときのタイミングは、いつなのでしょうか?

1.内容や技術レベルが合わなかったとき

教室ごとに習い事の育成方針や指導形式に違いがあります。カリキュラムの内容に差があったり、技術面でめざすレベルが異なることも。子どもの意欲や技術の程度によってはそれらに負担を感じ、やめたがることがあるようです。

2.曜日や時間帯が合わなかったとき

通ってみたものの、習い事の曜日や時間帯が子どもや保護者の都合と合わずにやめることがあります。筆者の娘の場合は、学校のお友だちと放課後に遊べる唯一の曜日と習い事の曜日が重なったことで、習い事をやめたいと言い出したことがありました。

3.人間関係がうまくいかなかったとき

指導者や、同じ教室に通う子ども同士での人間関係がうまくいかず、子どもがやめたいと言い出す場合があります。指導者の口調や態度に怖さを感じたり、すでに出来上がっている生徒同士のコミュニティにうまく入ることができなかったりすることが、退会につながることも。

また、チーム制のスポーツでは、チームメイトだけではなく、監督やコーチ、スタッフなど複数の大人とのかかわりがあります。引っ込み思案だったり、人見知りをするなど子どもの性格によっては、大人とのかかわりが負担になることもあるようです。

4.子どものライフスタイルや環境が変化したとき

卒入学や進級、受験、引っ越しなど、ライフスタイルや環境が変化したことをきっかけにして、習い事をやめる子どももいます。引っ越し先が近場の場合は、教室側と相談のうえで引っ越し先から通う子どももいます。

5.子どもの体調や精神面に影響が出始めたとき

何らかの原因で習い事に行きたくない子どもの場合、ストレスが溜まると、体調や精神面に変化が現れることがあります。

「習い事の時間になると、腹痛などを訴える」「明らかに表情が曇ったり、泣き出したりする」などがありますが、具体的な症状として現れ始めたことをきっかけに、習い事をやめた例もあるようです。

6.家庭や保護者の事情で、調整ができなくなったとき

スポーツ系の習い事では試合会場への送迎や使用するものの準備、試合時の立ち合いなどを保護者が行うことがあります。また、バレエやピアノ、ダンスなどの習い事でも、発表会前は練習日が増えたり、練習会場への送迎が必要になることが多い傾向にあります。保護者が、習い事にともなう負担の大きさに耐えられず、子どもをやめさせることがあります。

また、月謝や試合費、発表会費のやりくりの都合がつかなかったり、家族の介護や病気などの事情でやめざるをえないこともあるでしょう。

7.子どもが進級したとき

筆者の周りでは、年中~小学1年生の時期、3~4年生の時期、5~6年生の時期に、それまで通っていた習い事をやめた子どもが多い傾向でした。子どものライフステージの変化にともない習い事を定期的に整理したり、見直したりする時期がこのくらいに当てはまるのかもしれません。

また中学年に入ってやめる場合は、中学受験に向けた準備のために習い事をやめるケースもあるようです。

【小学生に人気の習い事とは?】選ばれる理由や特徴はこちらから!

子どもの習い事をやめるときの判断は?

子どもが「習い事をやめたい」「行きたくない」と言ったときは、まず、子どもの気持ちや置かれている状況を見定めてみましょう。やめたい理由が一時的なものなのか、そうでないのかにより、対処する方法が異なります。

子どもが習い事を嫌がる理由が根幹的なものの場合、子どもの意見を踏まえてやめる時期を決めることが多いようです。やめる時期に悩む場合は、教室側に相談してみるのもよいでしょう。

「習い事をやめたい」「行きたくない」ときに考えられる、一時的な理由の例

・その日に必要な持ち物を忘れたとき
・なまけたり、さぼりたいなどの気持ちがあるとき
・疲れているとき
・たまたまやる気が出ないとき

「習い事をやめたい」「行きたくない」ときに考えられる、根幹的な理由の例

・能力的についていけなくなったとき
・子どもに求めるレベルが高いとき
・指導内容が厳しいとき
・指導者や生徒との人間関係が原因のとき
・それ以外のつらさがあるとき
・そのほかの理由

「習い事をやめたい」「行きたくない」理由が一時的な場合の対処法

一時的な心身の疲れ、モチベーションの低下などの理由で「習い事をやめたい」「行きたくない」と言う場合があります。子どもに詳しい理由を聞いたうえで、休ませたり励ましたりなどの対処を行いましょう。

身体的な疲れを感じているとき

学校の授業内容や行事の重なりにより、体に疲れが溜まっていることがあります。体力が低下している状態で習い事に行かせると、集中できなかったり、思わぬ事故や怪我につながるケースもあります。疲れているときは無理をさせず、休ませてもよいでしょう。

筆者の娘の場合は、よく話を聞くと「やめたい気持ちはまったくないけれど、今日は疲れて体力に自信がないから絶対に休みたい」と言った日がありました。このときは娘の意見を尊重し休ませましたが、翌週からは元気に通うことができました。

気持ちや心が疲れているとき

一時的にスランプ状態だったり、たまたま、自信ややる気を失くして気持ちや心が疲れてしまっているケースもあります。この場合、励ますことで子どもの意識が変わり、継続する意思が生まれることがあります。

子ども自身に「今はちょっと気持ちが弱くなっているけど、続けたい!」「やめたくない!」という意思がある場合は、ペースを落としながら、ゆっくり通ってみてもよいでしょう。

ただし、子どもが習い事にストレスや苦痛を感じているときは逆効果になることもあります。一時的な理由ではないときは、別の方法で対処しましょう。

通うペースやレベルを調整する

気持ちや心が疲れているときは、教室側と相談したり、教室を変えるなどをして、習い事の内容やペースを調整することも考えましょう。疲れが回復したら、子どもと話し合いながら元の内容やペースに戻してもよいでしょう。

主な対処法

・たまにはお休みする
・通う回数を減らす
・級やレベルを落とす
・子どもの能力や気持ちに合った別の教室に変える

短期的な目標を設定してみる

短期的なゴールを定め、達成するまではがんばることで、気持ちや心の疲れが回復することがあります。再びやる気が出たり、技術や能力がレベルアップすることで、新たな目標に向う気持ちになれるかもしれません。

主な対処法

・試験に合格するまで
・めざす級に受かるまで
・子どもが習得したいと思う技術や能力を習得するまで
・発表会などが終わるまで

子どもが習い事にストレスや苦痛を感じている場合の対処法

習い事をやめさせることで、やめ癖がつくことを懸念するママやパパもいるかもしれませんが、教育評論家の親野智可等先生によると、「やめ癖がつく」は迷信だそう。むしろ嫌なこと、自分に合わないことを押しつけられると、子どもは大きな不安やストレスなどを感じます。子どもに継続の意思がない場合、継続させることで、習い事の弊害となると考えられます(※)。

子どもの意見を尊重し、習い事をやめる・教室を変える

現在の習い事が、子どものやる気や才能に合っているとはかぎりません。子どもがやめたがる理由が一時的なものではない場合、現在の教室をやめたり、教室を変えることも選択肢のひとつです。子どものやる気や才能を伸ばすものに出会うため、新しい習い事や別のことを始めるという考え方もよいでしょう。

習い事をやめた場合、子どものストレスや疲れが減ったり、悩んでいた人間関係から解放されるなどの良い点があります。また、子どもに向いている習い事を新たに始めたり、習い事以外で夢中になれることに出会えることもあります。

習い事をやめるときのマナーとは

やめるときには、退会の理由を伝え、やめる期日を電話やメールで伝えましょう。教室側にも、心づもりや退会手続きの準備があるので、やめる期日までは少し余裕を持たせることがオススメです。

「休みが増えてフェードアウトした」「最後に先生への挨拶をしなかった」などのやめ方をすると、子どもが罪悪感を抱いたり、途中であきらめたという印象を持ってしまう可能性があります。最後の日には指導者や生徒たちへ挨拶をし、区切りをつけてから次のステップに進むのが良さそうです。

習い事のやめどきは、子どもの意見を聞き、状況を見定めることが大切

教育評論家 親野智可等先生によると、子どもは、ちょっとでも知っていたり体験したりしたことは、他の子より夢中になって楽しむことができるそうです。習い事を介して得られたこれらの「引き出し」や夢中になった「熱中体験」があれば、子どもたちの自己肯定感が高まるため、習い事をやめても決して無駄にはならないのだそう(※)。

ただし、学校以外の人間関係を体験することで社会性が身についたり、さまざまな文化に触れたり、技術や能力を向できたりなど、習い事を介して得られるものもたくさんあります。

「やめたい」と子どもが言い出した場合は、まずは子どもの意見や思いを聞き、状況を把握したうえでやめることを判断しましょう。

【引用】
(※)テレビ静岡「テレビ寺子屋『第2193回 習い事の選び方』」https://www.sut-tv.com/sp/show/terakoya/backnumber/post_570/

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