【AIで毎日の家事育児を効率化!】子育て世代のChatGPT活用術~プロンプト文例付![専門家監修]

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くらしの中で気軽に生成AIを活用する流れが加速しつつあります。さまざまなAIがリリースされていますが、中でも日常使いに適しているのが「ChatGPT」。2022年の登場以降、より便利に使えるAIへと、日々進化を続けています。基本的な機能は無料で使えるので、毎日が忙しい子育て世代こそ、使わないのはもったいない!

ChatGPTに関する書籍も多い、IT分野の専門家である安達恵利子さんに、最新の活用方法をお聞きしました。また、毎日の生活に役立つ、具体的な質問(プロンプト)例もご紹介します。

文/こそだてまっぷ編集部

目次

ChatGPTは「こなれ感」が日常使いに最適

現在の生成AIには、ChatGPTのほか、「Gemini」や「Claude」をはじめ、多くの種類があります。ただ、現状のところ、日常使いに適しているという意味では、ChatGPTに軍配が上がるようです。

ChatGPTはほかの生成AIより先んじて公開された分、世界中に多くの利用者がいて、学習が進んでいます。そのため日常で会話するように自然にやりとりでき、こなれ感があるといいます。「小学生にもわかるように説明して」といった指示にもわかりやすく応えてくれるため、お子さんといっしょの使用にも適しています

使用時にログインする? しない?

ChatGPTは、初期登録しなくても、多くの機能を使うことができますが、基本的にはログインしての使用がおすすめです。というのも、ログインすることで、チャット履歴が残り、後から見返したり、以前のチャットの続きを始めたりすることもできるから。

また、「メモリ機能」が有効になり、会話の中でAIが必要と判断した情報を、自動で記録してくれます。つまり、使っていくうちに、ユーザーの年齢や家族構成、好みやニーズなどの前提条件が蓄積され、会話のたびにくり返し伝える必要がなくなってくるのです。

情報が記録された場合は、「メモリを更新しました」という表示が出ます。加えて、ユーザー側が残しておいてほしい情報は、チャット上で「これを覚えておいて」と伝えれば、記録することもできます。反対に、情報が不要になった場合は、ユーザー自身でメモリを編集して削除できます。具体的な操作方法は、ChatGPTに直接聞いてみましょう

つまり、使うほどに、自分になじむ感じになっていくのがChatGPTです。会話を重ねるうちに、個々の家族構成や、それぞれのニーズにカスタマイズされた提案をしてくれるようになるのです。

ChatGPTに登録する際に必要な情報

・氏名
・生年月日
・パスワード
・メールアドレス(またはGoogleアカウントか、Microsoftアカウント)

家族で使う際の注意点は?

ChatGPTの規定として、13歳未満はアカウントをつくることができません。小学生のお子さんが使用する場合は、保護者のかたといっしょに使うようにしましょう。また、ほかにもいくつか注意事項をチェックしたうえで、使用することをおすすめします。

13歳未満は保護者といっしょに使用する

ChatGPTの規定として、13歳未満の子どものアカウント取得と、ひとりでの利用は禁止されています。そのため、該当年齢のお子さんが使う場合は、保護者のアカウントでいっしょに使うようにしましょう。13歳以上18歳未満の場合でも、保護者の許可のもとに使用するように定められています。

個人情報は入力しない

AIとやりとりする際には、名前・住所・電話番号・学校名など、個人情報は入力しないようにしましょう。ChatGPTは、個人情報の履歴は残らないように設定されているといいますが、万が一のリスクを避けるためです。一方で、年齢や家族構成、趣味や好みなどは、より具体的な情報を入力することで、回答の正確性やフィット感を上げられるはずです。

情報源(ソース)を確認

ChatGPTは、質問に対して、必ず「答え」を出そうとします。そのため、一見正しそうに見えても、求めている回答ではないものや、間違った情報を出すこともありえます。出された答えを全てうのみにはせず、「念押し」して聞くことも大切です

医療的なことや法律的なことなど、特に正確性が大切な情報の場合は、情報の根拠を提示するよう求めましょうAIに求めれば、情報源としたWebアドレスや書籍名も、具体的に提示されます

また、心身の不調にまつわることについては、あくまでAIの情報は参考程度に。最終的には、病院など専門機関を受診することが大切です。

情報の正確性を確認するためのAIへの質問(プロンプト)例

「これは本当に正しい情報ですか?」
「情報源はどこですか?」
「情報源のWebアドレスを教えてください」
「正確にわからなければ、わからないと言ってください」 など

共有PCやスマホは履歴削除を

ログインすれば、AIとのチャット履歴がそのまま残ることになります。家族でデバイスを共有している場合は、家族間の悩みや子育ての相談など、見られたくない履歴は削除しましょう。また、子どもが勝手にログインしないように、デバイスの利用にもルールをつくると安心です。

毎日をラクにする活用例① 1週間分の献立づくり

ChatGPTは、毎日の献立づくりにも役立ちます。ただし、「1週間分の献立を考えて」と伝えるだけでは、平均的な家庭向けの無難な献立が出てくるだけになってしまいます。

「誰が食べるのか」「どんな制約があるのか」などを具体的に伝えることが大切家族の人数・年齢層・好み・苦手な食材に加え、予算・使いたい材料など、条件を細かく伝えれば、家庭ごとにカスタマイズされた献立を提案してもらうことができます。

具体的に伝えるとよいポイントは?

家族構成(人数、年齢層)
アレルギーのある食材、苦手な食材
予算
調理時間(例:平日は30分以内、休日は1時間以内 など)
調理方法(例:圧力鍋を使いたい、揚げ物は除外したい など)
食の好みや傾向(例:和食中心、ダイエット中、作り置きしたい など)
特別な要望(例:子どもと一緒に作りたい、外食予定の曜日がある など)

具体的な質問(プロンプト)例

・「40代夫婦と小5男子、小2女子の4人家族です。アレルギーはありませんが、子どもたちは野菜が苦手です。朝晩1週間分の献立を、食材や栄養が偏らないように考えてください」
・「買い物が週1回しかできないので、日持ちする食材を考慮した献立をお願いします。時短のために平日は圧力鍋を使いたいです」
・「子どもと一緒に作れるメニューを1日だけ入れてください。簡単なレシピ付きでお願いします」
・「買い物リストを出してください」
・「献立の完成イメージを見せてください」

毎日をラクにする活用例② お出かけ先の提案&プランニング

家族でのお出かけを計画するときも、ChatGPTは、家族の希望や条件に合わせて、細かく柔軟に提案してくれます。地域・家族構成・移動手段・予算などに合わせて、無理のないスケジュールやおすすめスポットを、いっしょに考えてくれます

中でも便利な点は、行き先が決まっていないときにも提案してくれること。例えば、「子どもが体を動かして遊べる場所」「虫とりが楽しめる場所」などと要望を伝えるだけでOK。「ゆっくり過ごしたい」「ジブリの世界観を感じられるような場所」など、もっとざっくりした要望にも応えてくれます

リアルタイムの情報が知りたい場合は、「ウェブを検索する」機能をオンにしましょう。イベント情報やホテルの料金相場、天気などを加味した情報を提示してくれるので、より正確な情報が得られます。

具体的に伝えるとよいポイントは?

出発地(●●県、東京、関西 など)
家族構成(人数、年齢層)
移動手段(車、電車 など)
予算
日程
気分、目的、希望する雰囲気など

具体的な質問(プロンプト)例

・「小5と小2の子どもを連れて、8月上旬に2泊3日で軽井沢に車で旅行します。子どもが喜びそうな場所を中心に、混雑を避けられるプランを立ててください」
・「関西から2泊3日で行けて、自然の中でのんびり過ごせる場所が知りたい。お金はあまりかけたくありません
・「虫とりや川遊びができるような自然体験がしたい。自宅から車で1時間程度のところで、おすすめは?」
・「小学生と未就学児のきょうだいがどちらも楽しめるプランにしてください。移動時間は短めにしたいです」
・「親もゆっくりできるところがいいです」
・「1日ごとのスケジュールを作ってください。雨の日プランも入れてください」
・「持ち物リストを作ってください」

毎日をラクにする活用例③ 日々の悩みを聞いてもらう

慌ただしい毎日の中、誰もが、「誰かに聞いてほしい」「モヤモヤを吐き出したい」と感じることはあるのではないでしょうか。とはいえ、いつも家族や友人に愚痴るのは気が引ける……。そんなとき、時間や相手の都合を気にせず話ができるのがChatGPTです。

ChatGPTの答えは基本的にポジティブなので、心の安定につなげることもできます。また、客観的な見方も提供してくれるため、自分や相手の立場を俯瞰して考える手助けにもなります。

ChatGPTは、感情を「理解」しているわけではありません。けれども、ユーザーの希望に応えて、“寄り添う言葉”や“新しい視点”も提供できるのが特徴です。そのため、「気持ちを話せる場所」「考えを整理できる場所」として利用するのもひとつの方法です

具体的な質問(プロンプト)例

・「今日は子どもにイライラしてしまって、自己嫌悪。話を聞いてくれる?」
・「がんばっているのに、うまくいきません。励ましの言葉をかけてください」
・「今日、●●●ということがありました。私は、×××と思ったんだけど、相手(子どもや夫)はどう思っていたと思いますか?」
・「厳しく言ってもらってかまわないので、現実的なアドバイスをお願い!」

あくまでAI、けれど頼れるパートナーにもなる

ChatGPTが放つ言葉はとても自然です。けれども、もちろん人間のように「本当にわかっている」わけではありません。現状にそぐわないことや、矛盾したことを言う可能性もあるので、意見をうのみにするのはやめましょう。

ただ、家事・育児の時短や効率化をする、生活のちょっとした悩みを解決したり楽しみを増やしたりするという意味では、ChatGPTを使いこなさない手はありません。日々をラクにするパートナーとして、まずはアクセスし、気軽に何か質問を投げかけてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修・執筆者

生成AI×Webマーケティングコンサルタント 安達 恵利子

大手証券会社に勤務後、結婚・出産を経てキャリアを転換。インターネット黎明期からWebを活用したビジネスに携わり、20年以上にわたりWebマーケティングとIT活用の分野で活動。現在はWebマーケティングコンサルタント・セミナー講師として活動中。特に近年は、ChatGPTなど生成AIを活用した業務効率化やデジタル戦略に注力。企業や商工会議所、自治体での研修・講演を通じて、初心者にもわかりやすく実践的なサポートを提供している。著書に『はじめての生成AI ChatGPT「超」活用術』『はじめての生成AI ChatGPT「超」時短術』(いずれもソーテック社)など。

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