【木下ゆーき×uwabami対談】子育てインフルエンサーの絵本シリーズ創刊! 第1弾は、子どもが歯みがき大好きになる!?『はぶらしロケット』

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左:uwabamiさん(ムトウさん・ハラダさん)右:木下ゆーきさん

総フォロワー数170万人!パパママから圧倒的な支持を得ている子育てインフルエンサー・木下ゆーきさん初の絵本シリーズが創刊しました。

生活習慣を身につけ始める1歳半~3歳ごろは、イヤイヤ期も重なって親子ともに大変な時期ですよね。

「木下ゆーきのわくわく絵本」シリーズは、子育てで多い、はみがき・ごはん・トイレなどの悩みを、木下ゆーきさんのアイデアで楽しく解決できる絵本です。

シリーズ第1弾は、歯みがきをテーマにした、『はぶらしロケット』(Gakken)。
木下ゆーきさんがお子さんとの遊びの中から生みだした、楽しい歯みがきアイデアが絵本になりました。

「歯みがき嫌い!」というお子さんも、『はぶらしロケット』が飛んできたら、歯みがきが大好きになっちゃうかも?

今回は、絵本のイラストを担当された、テレビ東京『シナぷしゅ』でも大人気のアートユニットuwabamiさん(ご夫妻)と、木下ゆーきさんに「絵本」や「子育て」について対談していただきました。

「木下さん流 “少しめんどうな時” の絵本の読み聞かせのコツ」など、クスッと笑えるお話もあります。子育ての合間に読んで、疲れを癒してくださいね!

目次

イラストは、木下さんのひとめぼれでuwabamiさんに決定

まずは、木下さんとuwabamiさんの出会いについて教えてください。

木下さん(以下敬称略): 最初は、僕がSNSで出している子育てのアイデアについて、Gakkenの方から「絵本を作りませんか」っていうお話をいただきまして。
ストーリーを作るところから進めていき、そのイメージに合うイラストを描いてくださる方として、担当編集者さんがuwabamiさんをあげてくれたんです。

uwabamiさんの絵を見て、ひとめぼれっていうか、「ぜひ、uwabamiさんで!」とお願いさせていただきました。それをuwabamiさんが承諾していただいた、というのが出会いですね。

uwabamiさん(以下敬称略): ありがとうございます。

木下: uwabamiさんは、空想的なキャラクターを、すごくかわいらしく描かれるんですよね。僕のストーリーも、子どもがワクワクするような、メルヘンチックな、現実ではありえないようなシチュエーションを取り入れているので、その辺もすごくマッチするかもなあっていうのもありました。

uwabami: ありがとうございます。なんか、選んでいただく時って、ちょっと告白されているみたいな気持ちになるんで。照れますね。

木下: そうですね(笑) この質問も「出会いは?」とか言われると、よりなんか青春感出ますよね。

お互いにアイデアを出し合い、イメージを共有していく

絵本制作はどのように進めていきましたか?

木下: ストーリーをuwabamiさんにフワッと話しただけで、すぐに「こんなのどうですか?」って、簡単にラフみたいな形で送ってくださって。

「おぉ、まさにこのイメージどおりです!」みたいな流れは、ありましたね。

uwabami: そうですね。今回の絵本では、僕(ムトウ)がラフや構成を考えて、ハラダが着彩をしています。

なので、基本的に今回着彩までのやり取りは僕がやっているのですが、僕は描きながらアイデアを出す感じなので。

打ち合わせの時に描きながら、すぐイメージを共有できるのが良かったなと思いました。

木下: 実際に、我が家では子どもに「はぶらしがロケットになって落ちて来た~」みたいなのをやってはいるんですけど。やっぱ、子どもが見ているのは、リアルな、普通のはぶらしじゃないですか。

そこをuwabamiさんの力で、子どもたちを夢見る世界へといざなってくれる。現実ではありえない世界観がうまく表現されているのは、uwabamiさんだからこそのすごさだな、と感じましたね。

当初のアイデアから変わった部分などはありますか?

uwabami: 主人公の男の子は、最初はもっとちっちゃかったですよね。もっと毛が薄くて。最初は毛が4本だけだったんで。でも、ちょっと赤ちゃんすぎるな、と少し年齢を上げて今の状態になりましたね。

Gakken担当編集者: あと、最初はuwabamiさんが描いてきてくださったバイキンのなかには、ちょっと強面な子たちもいたんですよね。

でも、木下さんが「バイキンは怖いキャラじゃなくて、もっと優しいキャラにして、何度も読みたくなる絵本にしたい」っていう意見をくださって。

今思うと、それがこの絵本の“らしさ”を決定づけてくれたと感じていて。木下さんならではの、“楽しむ”ことに主眼を置いた絵本へと向かっていけたと思っています。

そのあたりはいかがでしょうか。

木下: そうですね。最初あがってきたものは、目つきとかもそうなんですけど、いわゆる悪者の“バイキン”のイメージだったんですよね。

でも、はぶらしを嫌がる低年齢の子たちが読んでも、「怖い~」って感じにならない、逆に「おもしろい!」「このページ好き」「このキャラクター好き」っていう風になってくれれば良いなっていう思いがあったので、もっとバイキンを可愛らしくしたいなって。

あと、バイキンひとりひとりに個性みたいなのを持たせたいなと思い、それぞれが何をしているのかがわかるような形にしました。

バイキン達は怖くない、かわいいイメージに変更

当初のラフには、ちょっと強面なバイキンたちも

木下: 我が家では、子ども達と一緒に絵本を読んでいる時、いろんな物がたくさん描かれている本だと、みんなでどれがいいか「せーの、これ!」とかって選んだりするんですよ。

たとえば、『からすのパンやさん』(作・絵:かこさとし/偕成社)や、『おすしのずかん』(作:大森裕子/白泉社)、『おかしのずかん』(作:大森裕子/白泉社)とかです。

この時間が、子どもたちはすごく楽しそうなんですよね。一番下の子とかは「これ読んで~」じゃなくて、「せーの、これ! やろう」って言いながら持ってくるぐらい。

その「せーの!」ってみんなで選ぶのが好きでして。なんなら、ピザのチラシとかでもみんなでやったりするぐらいなんですよ。

だから、あのバイキンのページが、家族でどの子がいいか「せーの、これ!」とかって選んで、「かわいいから」、「〇〇してるのが好きだから」みたいな感じで、盛り上がるページにしたいなと思い、オーダーを出させていただきました。

バイキンのキャラクターはどなたが考えましたか?

木下: まずはuwabamiさんが、顔パックをしている子や、温泉に入っている子など、いろいろなバイキンたちを描いてきてくれました。そのうえで、ほかにもジュリアナ風に踊っている子がいたら面白いんじゃないかとか、僕がもともと大道芸をしていた経歴があるので、ジャグリングしているバイキンを入れていただくのはどうか、というリクエストを出させていただきました。

そういう流れでしたよね?

uwabami: そうですね。もう少し付け加えさせていただくと、最初は、結構四角いバイキンを描いていたんですよ。

でも、今回は読者の年齢層にあわせたというのと、木下さんからのお話もあって、かなり丸っこいバイキンに変わりました。かわいいというか、かわおもしろい形になりました。

木下: 「愛らしい感じにしてほしいです」っていうオーダーをしました。「ドジだけど憎めない感じの雰囲気でお願いします」と

uwabami: 最初の方は、ドリルとかツルハシで歯を削っているバイキンとかもいたんですけど、その表現はちょっとやめよう、みたいな話もありましたね。

Gakken担当編集者: そうですね。痛めつけるようなイメージではない方向で、どんどんみんなで楽しいアイデアを出し合っていきましたね。

木下: 最初はバイキンの数ももうちょっと多かったんですよ。でも、その中でも「この子いいね」っていうのが残っていって、絵本に登場している子は、最終的に残った、一軍のバイキンたちですね(笑)

Gakken担当編集者: uwabamiさんが描いて下さったものに、木下さんがアイデアを追加して、それをuwabamiさんがブラッシュアップしてくれて……というような形で、完成度が高まっていきました。

大人も子どもも楽しめる“しかけ”をちりばめる

それぞれ個性を持った、ゆかいなバイキンたち

特に注目してほしいバイキンはどの子でしょうか?

木下: ピクニックシートのところでご飯食べて寝ている子達や、口説いてるバイキンを見てみてください。

絵本のページをめくると、歯みがきによって逃げていってる子が、実はピクニックシートを抱えていたりとか。さらに読み進めていくと、最後みんないなくなるんですけど、よく見るとあの口説いてたバイキン2人組がハートになってくっついてる、みたいな。そして、下の方にはまたピクニックシートを抱えている子がいるんですよ。

こういう「大人だったら気づけるかな?」みたいな“しかけ”もちりばめているんですよ
ただ、子どもの方が先に「これ、あの子だね」って言って気づくパターンもあるかもしれませんね。「えぇ、うそ~」ってページ戻してみて、そこで初めてパパとママが「わ、本当だ!」っていう気づきがあるかもしれないですし。ちょっとそういう“しかけ”も楽しんでもらえると嬉しいですね

で、これから2作目、3作目の絵本の発売も決まっているので。そこもまあ、何か“しかけ”があるかもしれないね?? っていう感じです。楽しみにしていてください。

その他に、おふたりでアイデアを出し合った部分などはありますか?

木下: カバーもuwabamiさんがアイデアを出してくださったんですよ。カバーの裏表紙を見てもらうと、バイキンたちが楽しそうに過ごしているんですけど、カバーを外すと、ぐったり疲れてる、っていう。

Gakken担当編集者 表1(表紙)はロケットで、表4(裏表紙)は、ロケットがはぶらし置き場でお休みしているシーンなどかな? と想定していたのですが。

uwabamiさんにご相談したら、表4は「バイキンがいいんじゃないですか」と。

絵本のお話では、バイキンたちが口から追い出されてしまうのですが。追い出されても、ここでちゃんとくつろいで楽しくしていたら、読んでいる子どもたちは嬉しいだろうから、追い出されたバイキンたちにもストーリーがあるといいよね、と。

uwabamiさんらしい、優しいアイデアを出してくださったな、と思いました。

木下: それなんですけど、表紙はどうしようかって話の時に、編集者から「uwabamiさんがこう話されてます」って聞きまして。実は、僕も「バイキンがいいんじゃない?」って思っていたんですよね。

だから、「僕のアイデアです」みたいにしようかと思ったんですけど(笑)

uwabami: (笑) ありがとうございます。ここもとても気に入っています。バイキン君が大好きで。ずっと描けます、僕。無限に描けますね。もう今、ここで取材されているみなさんをそれぞれバイキンにもできますね(笑)

最後まで妥協せずラフは8回、校了直前に変更も

uwabami: 数えてみたんですけど、ラフは全部で8回ぐらいやりましたね。

木下:こんなに何回も修正のやり取りがあったら、普通のカップルならもう別れてますね。

uwabami: そうですね(笑) でも、修正のやりとりをやるたびにどんどん良くなっていく感じがあって、描くのも楽しくなっていったので、全然苦じゃなかったですね、僕は。

『はぶらしロケット』の自己評価は?

木下: 100点満点ですね。はい。完璧だと思いますよ。

uwabami: 本当に僕も、今回はすごく描きやすくて、どんどん描けたんです。木下さんと発想が近いのかな? 同世代だからというのもあるのかな? って勝手に思っていたんですけど。本当に、ヒョイヒョイ描けて。

だから、ラフも8回やっても全然いけちゃったんです。なんでなのか、理由はわかっていないんですけど、本当にすごくスラスラ描けました。

木下: うれしいですね。ありがとうございます。たしか、同じ学年ですよね。

uwabami: そうですね。見ていたものとかが近かったんですかね。

木下: だとしても、こんなにフィーリングが合うなって思った人はこれまでもなかなかいないので。うれしいですね。

僕もわかるんですよ。原稿提出して、修正の戻しが来て、とか。動画の制作でもあったりするんですけど、修正して提出したのに「また修正かよ」みたいなのって、めちゃくちゃ腹立つので(笑)

でも、「やっぱ本当はこうしたいんだけど…」が言い出せなくてそのまま終わりになっちゃって、っていう形だったら、さっきの質問に「100点満点です」って言えなかったと思うんです。uwabamiさんが、そこを受け入れてくださったのがありがたかったです。

何度も修正のやりとりをした部分があるのですね。

木下: たとえば、さきほど話した“口説いてたバイキンが、後のページでは手がハートになって仲良くなってる”ところは「明後日にデータ入稿ですよ」みたいな日の、しかも夜にアイデアを思いついて、uwabamiさんに電話して急遽変えてもらったんですよ。

こういうのって、いやだと感じる人の方が普通だと思うんですけど、そこを受け入れてくださったので。だからこそ、胸を張って「100点でしょう」と言えるクオリティまであげられたのかなと思いますね。

uwabami: その電話の時、どんな内容かと思って結構ドキドキしましたよ。

木下: そうでしたか(笑) 電話をしたのが夜の8時ぐらいだったんですけど、uwabamiさんの前にGakkenの編集者さんにも電話したんですよ。でも、お子さんの寝かしつけでそのまま寝落ちしちゃってたらしくて。金曜の夜8時だったので、土日に担当者から何も返事が無いかも、っていうドキドキ感を抱えたまま、その日は眠りについて。翌朝すぐに「寝落ちしましたー」という話を聞いたので、「よかった」ってなったんですけど。

uwabami: うん。そんなことありました。でも、そのお電話も、奥さんと木下さんが話して「こういうアイデアが出たんです」みたいなお話だったんで。なんかほほえましいというか、ご夫婦仲いいなあ~と思いましたね。

木下: ありがとうございます。uwabamiさんもですし、僕も、担当者さんも、みんなちっちゃい子どもを育てているパパママなので。チーム全体が、そのあたりの感性がすごく合っていたな、っていうのは、この制作を通して強く感じた部分ではありますね。

木下さん流 “少しめんどうな時” の絵本の読み聞かせのコツ

木下さんはいつもどのように絵本の読み聞かせをされていますか。

木下: 何回も子どもの「これ読んでー!」が続いて、僕が読みあきている絵本とかだったら、もうこっちで適当なストーリーをオリジナルで作って読んだりとか。

あとは、最後のページから始めて逆に読んで、適当なストーリーでやってく、みたいなのはしますね(笑)

uwabami: (笑) それは木下さんだからできるのかもしれませんね。

木下: もう、読むのめんどくさくなる時あるじゃないですか(笑) 「またこれ?」みたいな時。で、ちょっと文字量が多い本とかだと特に「めんどくさいなー」ってなるんで。

もうそういう時は、本当にズルして、絵本の内容とは関係なく「ドッカーーン!!」って1ページめくったりとか。ちょっと早く終わらしたいがために、そういうのやっちゃたりしますね。

「ドッカーン!」とか言ってめくって、「そしてーーー!」ってまためくって、「そしてそしてーーー!」と、本当の物語は無視して次々め くってしまう、みたいなズルい読み方をしたりはします(笑)

uwabami: なるほどね。勢いありますね(笑)

『はぶらしロケット』は“一部屋に一冊”がおすすめ?

『はぶらしロケット』は、どういう風に読んでほしい、とかありますか?

木下: 『はぶらしロケット』ですか? 『はぶらしロケット』は、“一言” “一句”変えず、ちゃんっと読んでほしいですね!(笑)

uwabami: ははは(笑) しっかりと読んでほしいですよね、やっぱり。

木下: まあ、でもやっぱ楽しいって思わせるのが第一段階だと思うので。

子どもって、読んでいる途中なのに次めくっちゃったり、みたいなのが低年齢だと特にあると思うんですけど。そんなのも止めずに、子どものペースでやってあげて、好きなページがあったら、もうそこだけ見せるとかでもいいですし。

なんか「この絵本好きだな~」って思ってもらって。で、そこから、このストーリー面白いなあ~の流れで、歯みがきがスムーズにできるようになってもらえたら嬉しいな、っていう感じなので。

子どもが楽しむ読み方で、それが親の負担になっていなければ、好きな形でいいかな、と思いますね。

uwabami: うん、やっぱ僕ももちろん文章も読んでいただきたいですけど、気に入ってくれたら絵だけ見てくれても良いですし。好きなページが1ページでもあれば、最高だなと。

そこから、歯みがきも好きになってくれたら、もうバンザイって感じです。特に読み方に決まりはなく、自然に楽しんでもらえたら嬉しいですね。

木下: 僕自身、やっぱ読み聞かせで長いお話を選ばれると、「うわーっ」てなるタイプなので。文章量に関しても、あんまりヘビーにならないように、極力削られる部分を削っていったつもりです。

「これ読んでー」って持ってこられても、「わっ」てならない絵本じゃないかな、と思います。

ぜひ、一家に一冊じゃないですけれども、まあ一部屋に一冊ぐらいの感じで、となるとひと家族あたり4・5冊ぐらいはね、ご用意いただいても問題ないんじゃないかな、と(笑)

お子さんが大きくなっても、「学習机がちょっとグラつくなー」みたいな時に、右の手前の足の下とかに、一冊挟んでもらう形でも全然大丈夫かな、っていう風にも思ってますし。そこも、やっぱグラついた時にっていうのも考えて、厚さもこだわった部分ではあるので、はい。

なるほど(笑)。文章の量はちょうどよさそうですね

木下: そうですね。まあ、僕が作文書くのが苦手だったから文章が少なくなってるのかもしれないですけれども。

uwabami: 文章量は、ちょうどいいんじゃないですかね。木下さんは、お家で結構読み聞かせはされますか?

木下: いや、必ず毎日寝る前に、とかってわけではないですけど。子どもが寝たがらない時とかに、「じゃあ特別に絵本読んであげるよ。一冊ずつ選びな」って言って、寝かしつけを絵本に助けられるっていうようなことは結構ありますね。

uwabami: やっぱ寝る前なんで、テンションは低めなんですか?

木下: いや全然(笑) 寝る前にやりますよ。「ドッカーーン!!」「そしてそしてーーー!」って。

uwabami: やるんですね(笑)

“パパママが作った絵本”が、子育ての一助になればうれしい

ファミリーで参加してくれたuwabami さん一家と、uwabami さんのお子さんたちの心をすぐにつかんでいた木下さん。

読み聞かせを苦手だと感じているパパに、なにかアドバイスはありますか?

木下: 基本的なやり取りはムトウさんとやらせてもらったので、“作・絵の両方がパパ” みたいな絵本って、もしかしたら珍しいかもしれませんね。

uwabami: そうかもしれませんね。

木下: 僕は、読み聞かせが得意か苦手かっていうのは、性別によってそんなに変わらないと思っているんですよね。

子育てに関してもそうですけど、「父親になった実感がわかない」とか、「お母さんはお腹の中から子どもを育ててるから、母親になった実感がわいてくる」みたいな話を聞いたりすることもありますけど。

でも、お母さんだって、子どもが生まれた時、なにをやればいいのか全くわからない。手探りの状況だけど「ただただやらないと、その子が死ぬから」みたいなのがあるから、生まれた直後から病室で面倒を見ているのであって。これは、性別が違っても同じことだと思うんですよ。お母さんだって、母親になった実感がわかない人も、多くいるだろうし。

読み聞かせが苦手だって思っているお父さんもいるだろうけど、読み聞かせが苦手だって思っているお母さんもいるだろうし。だから、これは“パパだから”“ママだから”っていうのは、僕はそんなにないんじゃないのかなと思ってます。

「苦手か得意か」じゃなく、「やるかやらないか」の世界じゃないのかなって。

ただ、今回の絵本っていうのは、パパである僕が普段からやっていることをストーリーにして、パパであるuwabamiさんが見ている世界観をイラストにしてくださっているので。

お父さんたちが「読みづらいな」と感じるようなことは、おそらくないんじゃないかな、とは思います。

uwabami: そうですね。実は僕は最初、子どもに絵本を読んであげることにちょっと照れていたところがあって。他のパパたちはどうなのかはわからないですけど、僕は最初は照れていて。

でも、木下さんの動画とかを見てもらうと分かるんですけど、「なるほどね、こういう風にやればいいんだ」っていうヒントがいっぱいあるんですよね。そうやって慣れていくんだ、みたいな。

お父さんが子どもと楽しくはみがきをしている『はみがきロケット』なら、僕みたいにちょっと戸惑っているようなパパでも、照れずにスッと自然に読み聞かせが始められるのかも、と今木下さんのお話を聞いていて思いました。

最後に、毎日子育てをがんばっている読者の方へメッセージをお願いします。

木下: そうですね。今日うまくいったからといって、明日もうまくいくとはかぎらないのが子育ての難しいところですよね。

うまくいかないことが続くと、ついつい自分を責めちゃったりしますし。でも、自分を責めちゃってるっていうのは、それだけ子どもを守ってるっていうことだと思うので。ほどほどに、自分を適度に褒めながら、一緒に子育てがんばっていきましょう。

uwabami: 僕もまあ、なんか似たような感じになっちゃいますけど。あんまり気負いすぎずに、楽しんで子育てやっていただけたらいいなと思ってます。『はぶらしロケット』がその一助になったらとても嬉しいですね。

木下: なにより、このサイトを見に来て、この記事を読んでいるってことは、子どものことをすごく考えている、子育てのことをすごく考えている、ってことですよね。

これ読んでるだけで、子育て100点満点だと思いますよ!

【木下ゆーき】

1989年、愛知県生まれ。子育ての大変さを笑いに替えた「おむつ替え動画」や「子育てモノマネ」で一躍話題になり、“子育てインフルエンサー”という新たなジャンルを確立。笑いを交えた子育て情報を発信するSNSは、総フォロワー数170万人超(※2025年1月時点)。3人の子どもを育てる元シングルファーザー。NHK『すくすく子育て』出演の他、雑誌、CMなどでも活躍中。チャイルドカウンセラー資格保有。
https://kinoshitayu-ki.website/
Instagram:@kinoshitayuki_official

【uwabami】

夫婦で活動しているアートユニット。活動はアニメーション・イラストレーション・キャラストレーションと多岐にわたる。制作も育児も楽しみたい二人組。著作に絵本『しゅばばばばばばびじゅつかん』(ひさかたチャイルド)、『タヌタヌ探偵 水玉シーツ事件』(Gakken)、子育てエッセイ『私は赤さん』(Gakken)などがある。

https://uwabami.jp/
Instagram:@uwabami_jp

 

★★★★★★★★★★

【はぶらしロケットあらすじ】
おててスイッチを押してハブラシロケットを発射すれば、みーんな歯みがきに夢中!

【シリーズ紹介】

『おこさまレストラン』2025年7月発売予定
ここはおこさまだけのとくべつなレストラン。 ピンポーン!とボタンを押すと、いろんなコックさんがお料理を運んできてくれて…? ごはんの時間が楽しくなるおはなし。

『トイレドライブ』2025年9月発売予定
ズボンのハンドルをもって、トイレカーでドライブへ出発!と思ったら怪獣が追いかけてきて…。トイレが好きになるおはなし。

この記事の監修・執筆者

子育てインフルエンサー 木下ゆーき

1989年、愛知県生まれ。子育ての大変さを笑いに替えた「おむつ替え動画」や「子育てモノマネ」で一躍話題になり、“子育てインフルエンサー”という新たなジャンルを確立。笑いを交えた子育て情報を発信するSNSは、総フォロワー数170万人超(※2025年1月時点)。3人の子どもを育てる元シングルファーザー。NHK『すくすく子育て』出演の他、雑誌、CMなどでも活躍中。チャイルドカウンセラー資格保有。『はぶらしロケット』(Gakken)が発売中。

https://kinoshitayu-ki.website/

Instagram:@kinoshitayuki_official

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