知れば知るほど言葉への興味が湧いて、表現の幅も広がることわざ・慣用句。
学習指導要領には、小学3・4年生の国語で扱う内容として、ことわざ・慣用句を、故事成語とともに「意味を知って、使うこと」が定められています。
「ことわざ」は、古くから言い伝えられている、生活に役立つ知恵を教えることばで、「慣用句」は、2つ以上のことばが結びついて、ある決まった意味を表すものをいいます。ことわざや慣用句を使うことによって、表現を豊かにすることができます。
今回は、覚えておきたい数字を使ったことわざ・慣用句をクイズにしました。クイズに挑戦しながら、由来や意味にも触れて、楽しく知識を増やしてくださいね。
□に入る数字は何?
【第1問】つるの□声
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「一」
つるの一声(つるのひとこえ)
つるの鳴き声は、ほかの鳥が驚いて鳴きやむほど大きいことから、「多くの人の意見を押さえつけて従わせてしまう、実力や権力のある人のひと言」を表す慣用句。
ほかにも、つるが出てくることわざに、「つるは千年、かめは万年」があります。つるやかめは長生きするという言い伝えから、「長生きでめでたいこと」を表します。
【第2問】□番せんじ
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「二」
二番せんじ(にばんせんじ)
お茶や薬など、一度せんじた(煮出した)ものを、もう一度せんじても味や効き目が落ちることから、「すでにあるものをまねて、新しさがないもの」を表す慣用句。
「このドラマは、大ヒットした作品の二番せんじだ」などと使います。
【第3問】□兎を追う者は□兎をも得ず
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「二」、「一」
二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)
2羽の兎(うさぎ)を同時に追って一度につかまえようとしても、1羽もつかまらないことから、「欲ばって一度に2つのものを狙っても成功しないから、目標は1つにしぼったほうがよい」という意味のことわざ。
反対の意味のことわざに、「一石二鳥」があります。
【第4問】□人寄れば文殊の知恵
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「三」
三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ)
「文殊」とは知恵をつかさどる仏である文殊菩薩(ぼさつ)のことで、「どんなに難しいことでも、3人で考えれば、文殊菩薩ほどの知恵が出てくること」を表すことわざ。
反対の意味のことわざに、「船頭多くして船山に登る(せんどうおおくしてふねやまにのぼる)」があります。「指導する人が多いと、物事がまとまらず、うまくいかない」という意味です。
【第5問】□目置く
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「一」
一目置く(いちもくおく)
「一目」とは、囲碁の碁盤の1つの目や1つの碁石のこと。囲碁では、弱い人が有利になるように、強い人より先に一目を置いて打ち始めることから、「相手が自分より優れていることを認めて、敬意を払う」ことを表す慣用句。
ほかにも、相手より下になるという意味の慣用句に、「頭を下げる」「頭が下がる」があります。
≪関連記事≫【成功体験が自信につながる!】小学生にオススメの検定10選
【第6問】桃栗□年柿□年
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「三」、「八」
桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)
芽が出てから実がなるまで桃や栗は三年かかり、柿は八年かかることから、「何事も結果が出るまでには時間がかかる」ということを表すことわざ。
「ピアノがうまくなりたいけれど、桃栗三年柿八年というから、しっかり練習していこう」などと使います。
【第7問】□角な座敷を丸くはく
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「四」
四角な座敷を丸くはく(しかくなざしきをまるくはく)
座敷(畳を敷きつめた部屋)が四角いのに、ほうきで隅まではかずに、適当に丸くはくことから、「手を抜いてものごとを行うこと」を表すことわざ。
「四角な座敷を丸くはくような、いいかげんな仕事はしてはいけない」などと使います。
【第8問】□つに組む
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「四」
四つに組む(よつにくむ)
相撲でお互いに両手で相手のまわしをつかみ、しっかりと組み合うことから、「正面から堂々と立ち向かうこと、全力で取り組むこと」を表す慣用句。
「難しい問題と四つに組んで考え抜いて、やっと解くことができた」などと使います。
【第9問】すずめ□まで踊り忘れず
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「百」
すずめ百まで踊り忘れず(すずめひゃくまでおどりわすれず)
すずめは年をとってもおどるように飛び跳ねることから、「小さい時に身につけたことは、年をとっても忘れないこと」を表すことわざ。
似た意味のことわざに、「三つ子の魂百まで」があります。小さいころの気質は、年をとってもかわらないことを言います。
【第10問】今日の□針明日の□針
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
〈答え〉「一、十」
今日の一針明日の十針(きょうのひとはりあしたのとはり)
一針縫えばすむほころびも、明日に延ばすと十針縫うことになるから、「やるべきことを後回しにすると、あとで負担が大きくなること」を表すことわざ。
「今日の一針明日の十針、夏休みの宿題は早めにやったほうが楽だよ」などと使います。
いくつ正解できましたか?
ほかにも、数字を使ったことわざ・慣用句がたくさんあります。お子さんが興味を持ったら、辞典などで調べてみてくださいね。
この記事の監修・執筆者
未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!
こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪