いい人だし、仲よくしているのだけれど、ちょっとした出来事できまずくなってしまうのが、ママ友の人間関係。ちょっときまずいときの対処の仕方について「ママ友トラブルフォーラム―ママ友110番―」主宰のなかさとさんにアドバイスをいただきました。
イラスト/やまぎしみゆき
事例1)後から習い事に入ってきたママ友の子どもがレギュラーに
うちの子が習っていたサッカー教室を見学し「楽しそう!」と入ってきたママ友の子。仕方がないのはわかっているけれども、2年も前から習っていた我が子がレギュラー落ちし、そのママ友の子がこのたびレギュラー入りを果たしました。1年に1度発表される背番号をいつも楽しみにしていたのですが、我が子は補欠にもなれず…。練習も休まずにきちんと通っていただけにお友だちに「おめでとう!」と言ってあげられませんでした。数日たって、これではいけないと思い「おめでとうと言えなくてごめんね」と、正直に自分の気持ちをママ友に伝えたのですが、「なんか、こちらこそごめんね」と言われ、もっと気まずくなってしまいました。教室を変えようか迷っています。
なかさとさんのアドバイス まずはお子さんのサポートを
このお悩み、実に多くのママから相談をいただきます。我が子はとても大切で、常に1番であってほしい存在だということは、どのママも同じなのですよね。ですから、ほかのお友だちの活躍を心から喜ぶことができないお気持ちは、とても理解できます。
さて、お子さんの様子はいかがですか? 悔しい思いをしていると思いますし、そんな姿を見て心が痛いですね…ですが、ここは子どもとともに成長を試されている時。ママ友ときまずいことは一度置いておいて、まだまだたくさんの可能性を秘めているお子さんを信じて、お子さんのレギュラー奪還プロジェクトを立ち上げましょう! 元気いっぱいやる気に満ち溢れているママを見たら、お子さんも「よし、がんばるぞ」という気持ちになってくれるに違いありません。教室を変えるか否かは、ママ友との関係ではなく、お子さんの様子や意向で判断すべきです。
「おめでとうと言えなくてごめんね」このひと言を伝えることができたのなら、上出来です。あとは努めて普段どおりふるまえば、時間が解決してくれるに違いありません。
事例2)ワンオペのママ友に頼られ過ぎて困る
旦那さんが忙しく、ほぼワンオペのママ友。子どもの習い事から叱り方、食事のメニューや学習の教え方など、なんでも私に相談してきます。時に兄弟げんかの仲介を頼まれることもあり、正直自分のやり方が正しくなかったらどうしようととても心配になります。頼ってくれるのはうれしいのですが、𠮟り方やしつけ方などその子の人格形成に関わることは明言を避けたいと思ってしまいます。「どうしたらよいか教えて!」とママ友には明言を求められ、旦那さんに相談できないからと言われると断れず…どうしたらよいでしょうか。
なかさとさんのアドバイス
オウム返しで切り抜けつつほどよい距離感で
なぜだか、いろいろな人に頼られてしまうママっているのですよね。入浴や寝かしつけまで頼られてしまうと相談を受けたこともあります。こちらも楽しんで協力できればお互い様ということになるのだと思いますが、少しでも負担に感じたり、家庭に影響が出てきてしまったりする場合は、早めに対策を立てる必要があります。
「自分のやり方が正しくなかったら」「人格形成に関わることは避けたい」まさにそのとおりだと思います。「よかれと思って協力したことで、万が一事故やトラブルが起きた際は責任が取れない」ときちんと伝えてみましょう。「どうしたらよいか教えて!」ときたら「私も模索中。どうしたらいいんだろうね」という回答でよいと思いますよ。オウム返しです。
きっとすてきなお人柄だから、あれこれ頼られてしまうのでしょうね。でも、たとえワンオペで少ない時間の中でも、子どものことを一生懸命考えているママはたくさんいます。あくまでも周りのママは「心強いアドバイザー」ぐらいの距離感で接したいですね。
次回は8月28日の予定。テーマは「 ママ友に自分の意見が言えない」です。
この記事の監修・執筆者
ママ友トラブルアドバイザー。自身の経験から、閉鎖的なママ友社会をうまく乗り切る方法を研究・伝授している。マンツーマンによる丁寧なフォローアップや、定期的に座談会などを行う。一児の母。
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