産後に咳・くしゃみで尿もれ…わたしだけ? 日常のNG動作や尿もれ改善エクササイズを紹介-後編

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産後に咳・くしゃみで尿もれ…わたしだけ? 日常のNG動作や尿もれ改善エクササイズを紹介-後編

咳やくしゃみをしたときに“ジュワッ”。重い物を持ちあげたときに“ドキッ”。…そう、それは尿もれ。前編では、産後ママの多くが、尿もれについて人知れず悩んでいることがわかりました。今回の後編では、骨盤底筋の大切さを知り、日常で気を付けたい動作、そして改善が期待できる簡単エクササイズを紹介します。

お話:中村 綾子先生
イラスト:ふるえるとり

目次

尿もれの原因、骨盤底筋のゆるみは自分で治せる

第2子妊娠中のふるえるとりさんも尿もれに悩む一人。なんといっても咳・くしゃみの瞬間、子どもを抱き上げたとき、重い物を持ち上げたとき…に「ヤバみ」を感じるそう。同じような悩みをもつママはとても多いようです。

骨盤底筋のゆるみが、尿もれの原因!

 尿もれの原因は、骨盤底筋のゆるみが原因。女性泌尿器科の専門医、中村綾子先生にお話しをうかがいました。

骨盤底筋とは、骨盤の内側にハンモック状に張られた、排泄をつかさどる筋肉です。この筋肉がゆるむと、尿もれし、ひどいケースでは便もれや臓器脱にもつながってしまいます」(中村綾子先生)

なかなかあなどれない、骨盤底筋の働き…。ゆるんでしまったのは仕方がないとして、自分で元に戻すことはできるのでしょうか。

「ゆるんだ筋肉は、鍛えなおせばある程度元に戻ります。骨盤底筋エクササイズを毎日行うことで、早ければ1週間で効果を実感できますよ」(中村綾子先生)

今日から始めよう、骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋トレーニングは、“膣と肛門を締めたり緩めたりする”のが基本。まずは下の説明のようにやってみましょう。

基本動作

※椅子に座ったり、あおむけでひざを90度に立てた状態で行うとやりやすいです。

①肛門と膣をキュッと締めます。 『キュッ』
※排便を我慢するイメージで 『キュッ』

 ②ゆっくりとした動きで肛門と膣をギューッと締めて、ゆっくり緩めます。『ギューッ』
※膣を使ってストローで飲み物を飲むイメージで 『ギューッ』

 ③ ①→②を2~3回繰り返します。骨盤底筋全体を体の中に引き込むイメージでグーッと持ち上げます。『グーッ』 
※骨盤底筋をおなかの内側に畳み入れて引き上げる感じ 『グーッ』

最後に、リラックスして緩めます。

この①『キュッ』→②『ギューッ』を2~3回繰り返した後、③『グーッ』を2~3回行いましょう。これが1セットで、3~8時間おきに1日3~5セット行うのが理想です。安定期であれば妊婦さんもOK。負担にならない範疇で行いましょう。

うまくできるようになってきたら、家事をしながら、電車移動のとき、テレビを見ながら…といつでもこのトレーニングを取り入れていくのがおすすめ。早ければ1週間、遅くとも1か月ほどで効果が現れます。

「産後ヨガでもこの動きを取り入れたものがありますが、【締める・緩める】の運動が骨盤底筋群を鍛える基本です。効果が大きいのでぜひやってみてください」(中村綾子先生)

骨盤底筋をゆるませる、日常のNG動作

生活の中でしてしまう、なにげない動作が、骨盤底筋をゆるませる原因にもなります。以下の3つの動作には気を付けましょう。

悪い例

●重い荷物をもつ
なにげなく重い荷物を持つと、腹圧がかかって骨盤底筋に負担がかかります。生活の中で重い荷物はできるだけ避けたいところ。上の子を抱っこするときも急に持ち上げるのではなく、ゆっくりとひざを使って持ち上げるようにします。

●だらしなく座る
椅子に浅く座って背もたれにもたれるなど、だらしなく座ることは骨盤が歪む原因に。骨盤底筋が正しい角度を保てるよう、正しい姿勢を心がけて。

●猫背で歩く
猫背は上半身が不安定になり、腹圧がかかります。骨盤底筋に負荷が集中するため、背筋はピンと伸ばして歩きましょう。

そのほか、日常生活で気を付けた方がよいことはあるのでしょうか?

「尿もれの方に多いのが、我慢せずに1日に何回もトイレに行ってしまうこと。トイレに頻繁に行くと膀胱が敏感になり、頻尿になってしまいます。大人の女性なら、1日のトイレの回数は5~6回が適切です。尿意を感じてすぐにトイレに行くのではなく、トイレに行くまでの時間を少しずつ伸ばしていくことも、尿もれの克服に効き目があります」(中村綾子先生)

尿もれを気にするあまり膀胱が敏感になるとは、目からうろこです。

「また、排尿後に下腹部に力を入れて、尿を最後まで絞り出す方もいますが、これも間違い。膀胱に負担をかけてしまい、尿もれが悪化することもあります。排尿は力を抜いて自然にしましょう。排尿後に膀胱に少し尿が残っているほうが、体にはいいのです」(中村綾子先生)

これで尿もれ克服! 快適な毎日を送ろう!

痛いわけじゃないけど、精神的に辛いのが尿もれ。今回学んだエクササイズと生活のなかの注意事項を心にとめて、産後のQOLを高めていきましょう!

イラストレーター ふるえるとり
秋田出身。現在東京都在住の2児の母。デザイナー経験を活かし、現在は育児の合間にイラストや漫画を描いている。育児ネタのほかにシュールなテイストのキャラクターを描き自らの心を癒す。なぞめきキャラのLINEスタンプも好評発売中。
ブログ:https://torikaworks.com
twitter:@torikaworks
Instagram:@torikaworks

この記事の監修・執筆者

日本泌尿器科学会専門医 中村 綾子

日本泌尿器科学会専門医。2007年横浜市立大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター臨床研修医を経て、2009年横浜市立大学泌尿器病態学に入局。みなと赤十字病院、横浜市立大学附属病院、藤沢市民病院勤務を経て、横浜保土ヶ谷中央病院に勤務。LUNAでは2013年より泌尿器科外来を開始。

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