“イマドキの小学6年生”は、どのような生活を送っているのでしょうか?
学研教育総合研究所が2010年から実施しているインターネット調査「小学生白書Web版」の、2023年10月調査の結果をまとめてみました。
小学6年生200人に聞いた、リアルな生活実態とは?
おこづかいは約4分の1の子が「貯金」
おこづかいをもらっている人(134名)に、毎月もらっているおこづかいの主な使い道をきいたところ、1位は「お菓子などの食べ物」(57.5%)でしたが、2位は「貯金」(24.6%)となりました。(下の表「学年別」 「小学6年生」の部分参照。以下同様)
また、約10年前の2013年の調査(n=136)では、使い道の1位は42.6%の「本や雑誌」でしたが、今回の調査では19.4%で5位となりました。
約3割の子が「塾」に通っている
学校以外で行っている習い事をきいたところ、小学6年生では「受験のための塾・学校の補習のための塾」が30.5%で1位となりました。
1年生から4年生までは「水泳」が1位でしたが、5年生・6年生になると「塾」が1位となっていることから、高学年になると今までの習い事をやめて塾に通い始める子どもが多数いることが分かります。
受験する学校は「自宅からの距離」を重視
中学校受験を希望している子ども(64名)に、自身が受験する中学校を選ぶ際、重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(42.2%)、2位「学校の教育方針」(39.1%)、3位「偏差値」(21.9%)、4位「在校生の雰囲気」(20.3%)となりました。
3年生以下では、ほぼ半数が「まだわからない」と回答していますが、6年生になると「まだわからない」が18.8%と特に低くなっています。
半数以上が自分専用のスマホを持っている
家庭内で自由に使える通信機器をきいたところ、「自分専用のスマートフォン」を持つ子は51.5%と、半数を超える結果となりました。
2022年の調査では36.5%、2021年は30.5%だったことから、小学6年生で自分専用のスマホを持つ子どもが年々増えていることが分かります。
「ゲーム」「友だちとおしゃべり」「音楽を聴く」が楽しい時間
何をしているときが一番楽しいかをきいたところ、1位は「ゲーム」(37.0%)となりましたが、小学2年生~5年生の時と比べると減っており、代わりに「友だちとおしゃべり」(27.0%)したり、「音楽を聴く」(10.5%)ことに楽しさを感じている子が増えているようです。
「学校でいじめを見たり聞いたりしたことがある」35.5%
学校でいじめを見たり聞いたりしたことがあるかをきいたところ、「ある」は35.5%で、高学年につれて多くなる結果となりました。
また、男女別でみると男子が40.0%と、女子(31.0%)より多いことが分かります。
半数近くが「クラスに長期間お休みしている子がいる」と答える
クラスには、長期間お休みしている人がいるかをきいたところ、「いる」は43.5%となりました。
こちらも、小学1年生では12.0%、4年生では27.5%と、学年が上がるにつれて増える傾向にあるようです。
悩みごとの一番の相談相手は「母親」
不安や悩みがあるときに、誰に相談するかをきいたところ、「母親」(72.5%)が突出して高くなり、「友達」(33.0%)、「父親」(30.5%)と続きました。不安やストレスを感じていることや人に伝えづらい悩みがあるときには、まずは母親に相談しているという人が大半を占めました。
ただ、母親以外では男女によって違いがあり、男子は友だちより父親に、女子は父親よりも友だちに相談する子が多いようです。
白書シリーズについて
↑↑紹介した調査以外にも、「おこづかい」「好きな教科・嫌いな教科」「悩み」など、より詳しい調査結果が見られます↑↑
『白書シリーズ』は、幼児(3~5歳)、小学生、中学生、高校生を対象とした大規模アンケート調査です。子どもたちの日常生活や学習、将来つきたい職業や習い事に至るまで、調査内容は多岐にわたります。40年以上前から、時代と共に変わりゆく子どもたちの“いま”を捉え、発信し続けています。
回答者の属性
【子どもの属性】
2023年調査時に小学1~6年生、性別は男子と女子が半数ずつ。
<6学年総合計1,200人>
1年生 200人 (男子100人/女子100人)
2年生 200人 (男子100人/女子100人)
3年生 200人 (男子100人/女子100人)
4年生 200人 (男子100人/女子100人)
5年生 200人 (男子100人/女子100人)
6年生 200人 (男子100人/女子100人)
【住んでいる地域】
人口比率を考慮し、日本全国から回答を得ることができるように実施。北海道・東北地方(8.3%)、関東地方(35.6%)、中部地方(17.8%)、近畿地方(19.9%)、中国・四国地方(8.2%)、九州・沖縄地方(10.3%)。
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