忙しい時に限って子どもが駄々をこねる、泣かれて家事が思うように進まないなど、育児中にイライラしてしまうこともあると思います。怒りの感情が湧いてしまうのは仕方のないこと。しかし、それを爆発させて子どもに怒鳴ってしまうことは避けなければなりません。
そこで今回は、イライラしないための予防策や、イライラしてしまったときの対処法などをご紹介します。
文/マムズラボ
育児中にイライラしないための予防策3選
イライラしないための予防策を立てるうえで大切なのは、自分がいつ、どのようなときにイライラするのか、怒りのパターンを知ることです。そのため、まずはどのようなときにイライラを感じたのかを記録しておきましょう。スマートフォンでメモをとる程度でだいじょうぶです。
そのうえで、以下のような予防策を試してみてください。
怒ってしまう状況をつくらないよう先回り
自分がどのようなときに怒りを感じるのかパターンを知ることができたら、そうした状況にならないように先回りして準備しておきましょう。
たとえば
・子どもの支度が遅く、焦りから怒ってしまうことが多い。
→子どもが早く支度できるよう、前日のうちに次の日に着る服を出しておく。
・子どもが食べ物をこぼすと、イライラを感じてしまう。
→子どものイスの下に新聞紙などすぐ捨てられるものを敷き、食べこぼしてもかんたんに片づけられるようにする。
子どもに大人の言うことを聞かせるのは難しいものですが、大人が環境を整えておくことはできます。そうした工夫によって、自分が怒ってしまう状況を防ぎましょう。
「〇〇すべき」という固定観念を緩める
怒りの感情が湧く原因が固定観念の場合もあります。
たとえば
・食事はきれいに食べてほしい。
・子どもは早く寝るべき。
これらは子どもに対する固定観念です。「〇〇すべき」という気持ちを緩めることで、イライラを予防します。
・大きくなっていけば、そのうちきれいに食べられるようになる。
・多少遅くまで起きていても問題ない。
など
このように、固定観念に囚われず、考え方を少し柔らかくしてみましょう。
体調と照らし合わせる
つい怒ってしまったり、イライラが止まらなかったりするのは、睡眠不足や天気、生理周期と関係があることも。体調を整えれば、イライラを抑えられるかもしれません。天気や生理周期と関係があるなら、服薬で改善する可能性もあるので、医療機関に相談するのもよいでしょう。
また、自分が怒ってしまう原因が体調にあると知るだけで、罪悪感も和らぐかもしれません。
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育児中にどうしても湧き上がるイライラへの対処法5選
どんなに予防策を講じても、イライラしてしまうことはあります。
怒りの感情のピークは6秒間といわれており、カッとしても6秒たてば、理性を介入させることができます(※1)。つまり、怒りが湧いてきても6秒間持ちこたえられれば、その感情を爆発させずに済むということです。
ここでは、怒りの感情が湧いてきたときに、6秒耐えるための5つの方法をご紹介します。
深呼吸しながらゆっくり6秒数える
怒りの感情が湧き上がっているときは、自然に呼吸が速くなります。そのため、意識して深呼吸し、呼吸をゆっくりにして6秒をのり越えましょう。かんたんにできるので、ぜひ試してみてください。
その場を離れる、後ろを向く
イライラの原因から目をそらして、クールダウンします。子どもの安全が確保できていれば、その場を離れ、少しの間別室に移動してしまうのもオススメです。
それが難しい場合は、後ろを向いて深呼吸するだけでも効果があります。
歌を歌う、お気に入りの曲をかける
口ずさむ程度で構わないので、できれば声に出して歌を歌ってみてください。歌うことで気がまぎれ、6秒間耐えられるようになります。続けてお気に入りの曲をかけると、気持ちを落ち着かせられるでしょう。
ゆったりした曲なら、怒りで速くなった呼吸をゆっくりと整えやすくなります。
飲み物を口にする
怒りを爆発させる前に、気持ちをそらすことも大切です。飲み物を口にすれば、多少イライラを抑えられます。とくに冷たい飲み物や炭酸の飲み物がオススメです。
別のことを考え、声に出す
目の前の状況から気をそらすために、意識的にまったく別のことを考えてみてください。
たとえば
・目の前のものの特徴を挙げる(ティッシュは薄い、白い、柔らかい……など)
・頭の中で100から3ずつ引いていく計算をする。
その場を離れられない、歌を歌ったり飲み物を飲んだりできない場合にできます。
6秒経過してもイライラが収まらないときの対処法は?
それでもイライラが止まらないのは、あなたががんばりすぎている証拠かもしれません。そんなときは、次のような方法を試してみるのもよいでしょう。
自分の時間をもつ
収まらないイライラの原因は、ひとりでゆったりする時間がとれず、余裕がなくなっている可能性も。時間の余裕は心の余裕につながります。家族に頼ったり、ベビーシッターや一時預かりを利用したりして、ひとりでゆっくり過ごす時間をつくってみましょう。
ママパパが笑顔で過ごすために休養をとるのは健全なことです。遠慮したり罪悪感を抱いたりする必要はありません。
公的機関に相談する
公的機関に相談してみるのもよいでしょう。専門家に適切なアドバイスをもらうと、気持ちが安定することもあります。各自治体に、以下のような育児や子どもの発達について相談する窓口があります。ぜひ利用してみてください。
【東京都の場合の例】
東京都民向け相談窓口→4152(よいこに)電話相談
医療機関にかかる
育児をがんばりすぎて、心が疲弊している可能性もあります。心療内科や精神科にかかれば、しっかり話を聞いてもらえたり、必要なら薬を処方してもらったりできます。
上記のような予防策や怒りを抑える方法を試しても、イライラが収まらずつらいという場合は、医療機関の受診も検討してみましょう。
育児中のイライラの感情をコントロールして、心穏やかな子育てを
イライラするのは、あなたが育児をがんばっている証拠。大人も子どももすべて完璧にはこなせません。固定観念を緩めて、子どものことも自分のことも許してあげれば、気持ちの面でも楽になります。あなたの気持ちが少しでも軽くなることを願っています。
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