【プログラミング教育】子どもの習い事として人気上昇中! メリットとオススメの教室をご紹介

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2020年度から、小学校の授業でプログラミング教育が必修化されました。しかし、翌年に学研教育総合研究所が実施した「小学生の日常生活・学習に関する調査」では、プログラミング教室をはじめとしたIT関連の習い事に通っている小学生の割合は2.8%と、低くとどまっています(※1)。

一方で、将来つきたい職業では、YouTuberやエンジニア・プログラマーなどがランクイン。子どもたちが実際に目にする職業として、デジタル時代ならではの職種が挙げられています。また、AIやICTを活用した生活基盤が主体となるであろう未来に向けて、コンピュータやデジタルに対しての知識は必須といえるでしょう。

そこで本記事では、プログラミング教育に触れることができる習い事をご紹介します。プログラミング教育や学習のメリットや内容なども解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

文/マムズラボ

目次

プログラミング教育や学習で得られるメリット4つ

2016年に産業競争力の向上を目的とした「日本再興戦略 2016」が国で策定され、多面的アプローチによる人材の育成・確保等」が重要な取り組みとして掲げられました。これからの時代を支える人材育成・教育施策において、一人ひとりの情報活用能力の育成のため、プログラミング教育の必修化が掲げられています(※2)。

プログラミング教育や学習を通じ、子どもたちはコンピュータを味方につけ、時代や市況を超えて必要とされる力を育むことができるといえます。

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1.情報活用能力が育まれる

「情報活用能力」は学習の基盤となる資質・能力であり、情報や情報手段を自ら選び、活用するために必要な個人の基礎的な資質といわれています(※3)。

「情報活用能力」とは、コンピュータなどの情報手段を適切に用いて情報を収集・整理・比較・発信・伝達したりする力を指し、基本的な操作技能やプログラミング的思考、情報モラル、情報セキュリティ、統計等に関する資質・能力等も含むもの(学習指導要領解説の要約)とされていて、情報の科学的な理解を身につけるための方法としてプログラミングが挙げられています(※3)。

2016年度に改訂された新学習指導要領ではプログラミング教育が必修化され、情報教育・ICT活用教育として、小学校でプログラミング的思考を育成することが目標のひとつに掲げられています(※3)。

2.プログラミング的思考が身につく

「プログラミング的思考」とは、コンピュータに対し、自分が考える動きや処理を実現させるための論理的思考力のことを指しています(※3)(※4)。動きを実現するための手段としてコンピュータを使い、コンピュータ上で動きを実現させるためにはどのように命令をすればよいのか、試行錯誤しながら正しい手順を考えていきます

たとえば、コンピュータで正方形を示すとき、正方形を定義するための命令をコンピュータに与えます。正方形の特徴である四辺の長さや角の大きさがすべて同じであることを、コンピュータに正しく伝えなければいけません。うまくできなかったときも、間違っていた箇所や原因を特定し、改善したうえで再度確かめる姿勢が求められます。
なお、多様なプログラミング経験を介して「いつも新しいことを学び続けたいと思う」「問題の解き方を頭の中で想像できる」と回答した子どももいたそうです(※5)。

3.21世紀型スキルが身につく

「21世紀型スキル」とは、デジタル時代となる21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力(※6)で、国際団体ATC21sにより提唱されているものです。

国立教育政策研究所 白水始氏の見解によると、21世紀型スキルとは「他者との対話中テクノロジも駆使して、問題に対する解や新しい物事のやり方、考え方、まとめ方、さらに深い問いなど、私たち人類にとっての『知識』を生み出すスキル」でもあるそうです(※6)。

ある研究では、プログラミングの経験が子どもの創造性やイノベーションを育み,子ども自身のキャリアへも影響を与え、21世紀型スキルを育む可能性があることが指摘されています(※5)。プログラミングにまつわる能力を習得することで、これからの社会が求めるスキルを身につけられるといえそうです。

21世紀型スキル

思考の方法
 1. 創造性とイノベーション
 2. 批判的思考、問題解決、意思決定
 3. 学び方の学習、メタ認知
働く方法
 4. コミュニケーション
 5. コラボレーション(チームワーク)
働くためのツール
 6. 情報リテラシー
 7. ICT リテラシー
世界の中で生きる
 8. 地域とグローバル社会でよい市民であること(シチズンシップ)
 9. 人生とキャリア発達
 10. 個人の責任と社会的責任(異文化理解と異文化適応能力を含む)
(※6)

4.ITの知識が身につく

IT分野では、技術の進歩により変化する需要にこたえられる人材が少なく、幅広い分野の企業でのIT人材不足が課題のひとつに挙げられています(※7)。

これまで以上に知識とスキルをもったIT人材が求められるであろう未来において、子どもがプログラミングを通じて習得したITの知識やスキルを活かすことで、就職に有利となる可能性があります。

プログラミングの習い事で得られること

プログラミング教育や学習の習い事では、どのようなカリキュラムがあるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。

1.「Scratch(スクラッチ)」を使用してプログラムを作る

文部科学省が推奨しており、小学校の授業で最も使われている教育用プログラミング「Scratch(スクラッチ)」を活用したカリキュラムです。「スクラッチ」は直感的な操作ができるビジュアルプログラミング言語なので、プログラムコードを記述することができなくても使用することができます。

基本を覚えるために、ブロックくずしやくだもの集めなど、子どもの親しみやすいテーマでゲームを作るプログラムが一般的です。

2.人気ゲームを題材にしたプログラムを作る

大人気のサンドボックスゲーム「マインクラフト」を使い、プログラミングを学習できるカリキュラムです。実際のゲーム画面を見ながら、ゲームキャラクターにプログラムで指示を送り、アイテム作りなどを行いながら、プログラミングを学ぶことができます。

3.ロボットを活用しデザイン思考を学ぶ

ユーザーの立場から物事を考え、製品やサービスの開発に役立てる「デザイン思考」をはぐくむことができるカリキュラムです。ロボットを使った表現に挑戦しながら仮説と検証を繰り返すことで課題解決力を伸ばし、「デザイン思考」の習得をめざすことができます(※8)。

4.ホームページやWebアプリを作る

タイピングゲームを作るためのプログラミングや、Webサイトを作るための基礎知識やプログラムなどを学び、実際にWebアプリやホームページを作成するカリキュラムです。プログラミング言語のひとつである「JavaScript」などを学び、実際にプログラムを記述できるようになることをめざします。

オススメのプログラミング教室4選

プログラミングを学ぶことができる、オススメの教室をご紹介します。

【年長~小学3年生】Z会プログラミングはじめてみる講座

通信教育のZ会が提供するカリキュラムで、自宅のパソコンやタブレットを使って学ぶ講座です。3か月間・全3回のコースで、月に1回届く専用教材に沿いながら学習を進めます。

プログラミング言語「Scratch」の機能を使い、ゲームやオリジナル楽器を作成したり、センサーを使ったプログラミングなどを体験することができます。

受講形式オンライン
対象年齢年長~小学3年生
受講料毎月払い(月額):1,980円/月
3か月一括払い:5,940円
公式サイトhttps://www.zkai.co.jp/z-programming/hajimete/
(2022年9月時点)

【年長、小学生、中学生、高校生】LITALICOワンダー

技術を身につけること以上に、子どもが自分で考えて行動した経験から得た力の習得を重視しているプログラミング教室です。コースによって教室とオンラインのどちらでも受講できます。

プログラミングの基本コースをはじめ、ロボットクリエイトやロボットテクニカル、3Dプリンターを使ったコース、エキスパートコースなど、多彩なコースから選択できます。興味のあるコースを無料で体験することも可能です。

受講形式教室またはオンライン
コース・受講料●ロボットクリエイトコース/ロボットテクニカルコース
教室受講:1回(90分)7,425円
オンライン受講:1回(60分)5,500円
●デジタルファブリケーションコース
教室受講:1回(90分)7,425円
※新規入塾時のみ入塾金16,500円が必要
※コースにより別途商品購入が必要な場合あり
※受講は月4回~で、上記は月4回受講の場合の金額
●ゲーム&アプリプログラミングコース
教室受講:1回(90分)7,425円
オンライン受講:1回(60分)5,500円
対象年齢年長、小学生、高校生などコースにより異なる
公式サイトhttps://wonder.litalico.jp/

【小学生~高校生】N Code Labo(エヌコードラボ)

「ネットの高校」といわれるN高等学校と同じ運営元のプログラミング教室です。N高校の実績から生まれたノウハウを活かし、さまざまな言語・環境のプログラミングを学ぶことができます。「通学コース」「ネットコース」が用意されており、小学4年生までは通学コースが推奨されています。

小学1年生~4年生を対象にした通学コースのジュニアクラスでは、プログラミング言語「Scratch」「ScratchJr」やゲームエンジン「Unity(C#)」などを用いた学習を行うことができます。

受講形式教室またはオンライン
コース・対象年齢●通学コース
クリエイティブクラス(推奨学年:小学5年生〜高校3年生)
ジュニアクラス(推奨学年:小学1年生〜4年生)
※受講回数:週1回(隔週や週2〜4回も可)/1回90分
●ネットコース
ゲームプログラミングクラス(推奨年齢:小学5年生〜高校3年生)
AIプログラミングクラス(推奨年齢:中学1年生〜高校3年生)
授業料(隔週)14,300円/月
(週1回)22,000円/月
(週2回)44,000円/月
(週3回)66,000円/月
(週4回)88,000円/月
※入会金11,000円が別途必要
公式サイトhttps://n-codelabo.jp/

【小学生~中学生】Tech Kids School(テックキッズスクール)

小学生のためのプログラミングスクールです。プログラミング言語やスキルを身につけるだけではなく、自分のアイデアを実現し、能動的な働きかけができる力の育成も目標に掲げています。

プログラミング言語「Swift」やゲームエンジン「Unity(C#)」などを用いた学習のほか、IllustratorやPhotoshop等のクリエイターツールの使い方を学ぶ「デザイン講座」などもあります。

受講形式教室またはオンライン
コース・受講料●継続学習コース
月3回(1回120分)19,000円+税/月(教材費が別途必要)
●オンライン継続学習コース
12,000円+税/月
対象年齢小学1年生〜中学3年生
公式サイトhttps://techkidsschool.jp/

プログラミングを習い事にして、知識やスキルを身につけよう!

プログラミングを学ぶことで、知識やスキルだけでなく、論理的に考えられる力や思考力・判断力・表現力も身につきます。未来の子どもの生きる力を育むため、プログラミング教育や学習の実践を検討してみてはいかがでしょうか。

【引用】
(※1)学研「小学生白書Web版 2021年8月調査 学研教育総合研究所」
https://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/202108/chapter7/01.html
(※2)首相官邸ホームページ「日本再興戦略 2016 ―第4次産業革命に向けて―」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/2016_zentaihombun.pdf
(※3)文部科学省 初等中等教育局「新学習指導要領における小学校プログラミング教育」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000605586.pdf
(※4)文部科学省「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/siryo/__icsFiles/afieldfile/2016/07/08/1373901_12.pdf
(※5)「教育システム情報学会誌 Vol. 35/プログラミング教育の経験に対する学習者の振り返りの分析」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsise/35/2/35_350212/_pdf/-char/ja
(※6)北大路書房「21世紀型スキル:新たな学びと評価の新たなかたち/第5章 新たな学びと評価は日本で可能か(国立教育政策研究所 白水始)」
https://www.nier.go.jp/shirouzu/publications/pub_20.pdf
(※7)日経クロステック(xTECH)「ITエンジニア不足の深刻」
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/ncd/14/080600014/
(※8)株式会社富士通ラーニングメディア「日本ロボット学会誌 Vol.38/「デザイン思考」と「ロボットプログラミング」で社会課題の解決を目指す学び」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj/38/8/38_38_707/_pdf

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