【地震の備え】もしものときのために家族で話しておきたい3つのこと

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地震大国と言われる日本では、いつどこで地震が起こるかわかりません。いざというときに子どもと家族の安全を守るため、普段からの備えが大切です。

今回は、あらかじめ家族で話し合っておきたい「地震発生時の行動」「家族の集合・合流場所」「緊急時の連絡手段」についてご紹介します。

文/マムズラボ

目次

(1)地震発生に備え、安全を確保する方法を確認

地震が起きたときにまず大切なことは、子どもと自分の身を守ることです。冷静な行動を心がけ、その場に合った身の安全の確保を行いましょう(※1)。

防災グッズや非常食の備えについては、下記の記事も参考にしてみてください。

【量や選び方も解説】子どもでもおいしく食べられる非常食はこちら!

1.自宅にいるとき

まずは自分の身を守り、揺れが収まったあとに室内と近隣の安全確認を行います。

リビング・キッチン・ダイニング

地震が発生したら、テーブル・机の下にもぐるようにしてください。このとき、頭部をクッションや座布団などで保護するのも忘れないようにしましょう(※2)(※3)。

ただし家族全員がもぐれないこともあるため、「ママと子どもはテーブルの下にもぐる」「パパは寝室のベッドの下にもぐる」など、避難時の組み合わせと身の守り方を決めておくとよいかもしれません。

近くにもぐれる場所がないときは、うずくまった子どもの上に大人が覆いかぶさるようにして、子どもを守りましょう。このとき、大人もクッションなどで頭部を守るようにしてくださいね。

寝室

寝具をかぶるかベッドの下にもぐって、揺れが収まるのを待つようにしてください(※4)。このときも、枕などで頭部を守るようにするとより安心です。

トイレ・お風呂

揺れたらドアを開け、避難路を確保しましょう。浴槽の中にいるときも洗い場にいるときも、風呂のふたや洗面器などをかぶり、頭部を守ってください(※5)。

2.外出先にいるとき

外出先で地震が起こる可能性も十分あります。お出かけ先や施設に避難経路図がある場合は、避難ルートを出かける前に確認しておきましょう。最寄りの避難場所についても調べておくと安心ですね。

また建物の中にいる場合、地震の衝撃で電気機器が停止していることも考えられます。閉じ込められる危険もあるため、地震後はエレベーターを使わないよう気をつけてください。外に逃げるときには慌てて出口や階段に殺到しないようにしましょう。

また、外出先周辺に危険な場所がないかを確認しておくことも大切です。海、河川や河口、湖、崖などの有無もぜひおさえておいてください。

職場

仕事中に揺れを感じたときは、キャビネットや棚、ロッカー、コピー機などから離れ、机や作業台などの下にもぐります頭部を守ることも忘れないようにしてください。落下物にも注意しましょう(※6)。

スーパーやショッピングモール、デパート

できるだけ商品が置かれていない場所や、柱のまわりに身を寄せて揺れが収まるのを待ってください。ガラス張りの窓やショーケースなど、割れたり倒れたりしやすいものから離れ、バッグや買い物かごなどで頭部を守るようにしてください(※7)。

(2)地震発生に備え、家族の集合・合流場所を決めておく

家族が別々の場所にいるときに被災することもあります。万が一のときに、家族が集合できる場所についてあらかじめ決めておくと安心です。

子どもが園や学校にいるとき

園や学校では、「授業中」「休憩時間中」などさまざまな場面を想定し避難訓練を年に複数回行っています。防災頭巾やヘルメットを着用して頭部を守ることのほか、「落ちてこない・倒れてこない・移動してこない」場所へ避難することと、「おかしも(おさない・かけない・しゃべらない・もどらない)」を通じた冷静な行動を呼びかけており、安全な場所へいち早く避難できるよう指導しています(※8)。

子どもが園・学校にいるときは、避難訓練の内容に従った避難になります。先生や教師による誘導が行われますが、子ども自身が避難行動について理解しているかをあらかじめ確認しておくと安心です。

子どもを迎えに行く

揺れが収まったら、あらかじめ園や学校が定めていたり、家庭ごとに取り交わした災害発生時のルールに則り、子どもを迎えに行きましょう。園や学校によっては、指定避難所への避難を定めているところもあるので、事前に確認しておいてくださいね。

自宅を離れるときは、行き先を書いたメモをわかりやすい場所に残し、万が一の行き違いを防ぐと安心です(※9)。

なお、子どもを迎えに行くときは路上や周辺に危険がない道を選んで歩くようにしてください。高いコンクリート塀や大木がある道や、崖や川添いの道などは通らないようにするのがオススメです。

筆者は当時1歳半の息子を保育園に預けている最中に、東日本大震災で被災しました。電話回線がパンクし保育園への電話はいっさいつながらず、息子と保育園の安否が不明の状況に陥ったことがありました。

無事に子どもと合流することができましたが、念のため電話以外の連絡手段の有無について、園や学校に確認しておくとよいかもしれません。

家族が別々の場所にいるとき

自宅の近隣に、複数の避難場所・避難所が設けられていることがあるので、どの避難所を集合場所にするか決めておきましょう

ただし被災下の混乱ですぐに会えない可能性もあるので、待ち合わせ場所を複数決めておくとよいと思います。このとき、待つ時間についても決めておくと会える確率が上がるはずです。

筆者の家庭では、集合場所は第一候補に「子どもが通っている小学校(指定避難所)の体育館の横、」第二候補に「自宅近くの公園(指定避難所)のグラウンドのベンチ」と優先順位を設け、「日中明るい時間の毎時間定時~20分までは待つ」など待つ時間も決めています。

なお、地震が発生したときには、建物が倒壊したり、津波や家事などの二次災害などが起きる可能性もあります。家族の安全のため、自宅ではなく、指定避難所や避難場所などを集合場所にすることをオススメします。

避難場所・避難所は地域の小中学校・支援学校・大学・防災センターなどがあります(※10)。詳しくは各自治体のホームページなどで確認してみてください。

(3)地震発生に備え、確実に家族と連絡が取れる手段を確認

大きな地震や災害が発生すると電話回線が混雑し、非常につながりにくくなります。「東日本大震災」直後には、携帯電話事業者により最大で平常時の約50~60倍以上の通話が集中したそうです(※11)。

家族の安否を確認したり、確実に連絡を取り合うために、緊急時の連絡手段を決めておくと安心です。

「LINE」を活用する

メッセージアプリ「LINE」は、「東日本大震災」で相手と連絡が取れなかった状況を元に生まれたコミュニケーションアプリです。インターネットにつながっていれば、電話回線がつながらなくても利用することができます。なお、連絡を取りたい人と「友だち」になっている必要があります。

緊急時に役立つ「LINE」の使い方

・「LINE安否確認」ボタン…震度6以上などの大規模災害時にホームタブに出現。タップするだけで状況を伝えられる
・名前やステータスメッセージ…編集して更新することで、状況を文字で短く伝えられる
・位置情報…スマートフォンのGPS機能をONにしていると、トーク内で位置情報を伝えられる

「災害伝言サービス」を活用する

固定電話・携帯電話・インターネットなどで使用できる、安否の確認や避難場所の連絡などを行えるサービスです。公衆電話からも無料でかけることができます。「LINE」やSNSがつながらない場合は利用しましょう。

「災害用伝言ダイヤル(171)」は、安否情報を音声で録音し、電話番号をパスワードとして入力しておくと、パスワード(電話番号)を知っている人だけが音声を再生することができます。あらかじめ、誰の電話番号をパスワードにするのか決めておきましょう(※9)。

また子どもの年齢によっては利用方法を覚えられるので、教えておくのもよいかもしれません。

災害用伝言サービス

・災害用伝言ダイヤル(171)
…安否情報を音声で録音し、全国から音声を再生し確認できる
・災害用伝言板
…携帯電話・PHSのインターネット接続機能で、安否情報を文字で登録し、携帯電話・PHS番号をもとにして全国から確認できる
・災害用伝言板(web171)
…パソコンやスマートフォンなどから固定電話や携帯電話・PHSの電話番号を入力し安否情報を文字で登録すると、全国から確認できる

地震への備えは、家族の話し合いがカギ!

万が一大きな地震が起こったとき、子どもと家族の命を守れるかどうかは、事前の備えにかかっています。慌てずに行動できるよう、家族みんなで話し合い、準備をしておきましょう。

【引用】
(※1)宮城県「家にいるとき地震が起きたら」https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/bousai/ks-zaitaku.html
(※2)総務省消防庁「防災マニュアル 1.一般住宅 ・自宅での基本的事項」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/occ/occurrence111.html
(※3)横浜市「赤ちゃんのいるおうちの地震対策」
https://www.city.yokohama.lg.jp/totsuka/kurashi/kosodate_kyoiku/kosodateshien/akachan/20161006112237.files/0003_20210308.pdf
(※4)総務省消防庁「防災マニュアル 1.一般住宅 ・寝ているとき」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/occ/occurrence112.html
(※5)総務省消防庁「防災マニュアル 1.一般住宅 ・トイレ・お風呂」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/occ/occurrence113.html
(※6)総務省消防庁「防災マニュアル 3.職場」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/occ/occurrence130.html
(※7)総務省消防庁「防災マニュアル 4.スーパー・デパート」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/occ/occurrence140.html
(※8)東京都教育委員会「避難訓練の手引き」
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/document/safety/files/evacuation_drill_handbook/hinankunren.pdf
(※9)桂川町「防災総合ガイドブック 地震対策 地震発生!そのときどうする?」
http://www.town.keisen.fukuoka.jp/pdf/benri/hazard_guide03.pdf
(※10)川崎市 防災ポータルサイト「避難情報 避難場所・避難所」
https://portal.kikikanri.city.kawasaki.jp/hinan/hinanjyo-ichiran.html
(※11)総務省「災害用伝言サービス」
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/net_anzen/hijyo/dengon.html

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