「あれもこれもやりたい!」と、毎日色んなことに挑戦するまにちゃんに目が離せない、読み聞かせやひとり読みにおすすめの絵本『ぜんぶやりたい まにちゃん』が発売されました。
作者のくどうれいんさん(文)と及川賢治さん(絵)に、絵本の見どころや完成までの制作秘話についてお聞きしました!
『ぜんぶやりたい まにちゃん』はどんな本?見どころをご紹介

あらすじ
まにちゃんは、毎日ちがうお仕事をしています。月曜日は歌手、火曜日は消防士……と、楽しく暮らしていました。でも、どれも全部やりたいことなのに、みんなに「どれがいちばんだいじなの?」と聞かれて困ってしまいます。
そんなある日、まにちゃんは風邪をひいてしまい……。
〈あしたはどうなる?〉まにちゃんのエネルギッシュな一週間!
『ぜんぶやりたい まにちゃん』の見どころのひとつは、まにちゃんのたのしい一週間!
まにちゃんはじぶんの「やりたいきもち」にまっすぐ。まいにち「やりたいこと」に向き合って、たのしく暮らしています。 すずめと一緒に歌手になったり、カエルの水泳選手になったりと、毎日違うまにちゃんにワクワクして目が離せません。
街の人がたくさんいる1ページの中で、「まにちゃんはどこかな?」と探す楽しみもあり、まだひとりで文字が読めないお子さんも楽しむことができます。さらに、次のページが気になって自分からどんどん読み進めたくなるので、ひとり読みにもおすすめです。
『ぜんぶやりたい まにちゃん』作者くどうれいん×及川賢治にインタビュー
『ぜんぶやりたい まにちゃん』を手掛けたのは、芥川賞候補作家であり昨年8冊もの作品を発表したくどうれいんさん(文)と、日本絵本賞大賞を受賞し、クリエイターユニット100%ORANGEとしても活躍する及川賢治さん(イラスト)です。
初タッグを組んだお二人に、『ぜんぶやりたい まにちゃん』の制作秘話をお聞きしました!
男の子も女の子も、大人も子どもも、誰にでも当てはまる“まにちゃん”
―まず表紙を見た時に、ちょっと不機嫌そうな表情の“まにちゃん”に惹かれたのですが、まにちゃんの表情や見た目は、どのように作られたのか教えてください。
及川さん(以下・及川):まにちゃんのデザインは、あえて男の子か女の子かわからないように描きました。見た目で性別が決まらないように、どちらにも当てはまるようにとイメージを膨らませていきました。
くどうさん(以下・くどう):実際、まにちゃんは男の子とも女の子とも決めていません。名前も特定したくないので、“まにちゃん”という珍しい名前にすることで、逆にこの本を手に取った誰にでも当てはまるようにと考えました。だから、イラストが完成したとき、思っていた通りの“まにちゃん”でとっても嬉しかったです!
引きの構図が描く“街の人たちの期待”
―『ぜんぶやりたい まにちゃん』を読み始めて月曜日のページを開いたとき、まにちゃんはどこだろうと探しました。どのページも見ているだけでも楽しいですね。
及川:まずは街の人たちがゼリーを持ってお見舞いに来てくれる場面から描きはじめました。そこから、カラフルで人がいっぱいいる引きの構図のイメージが浮かんできて……。
まにちゃんだけがどーんと目立つよりも、たくさんの街の人たちの中で、まにちゃんはどこにいるの?くらいがいいと思ったんです。街の人たちも、読者と同じように興味津々でまにちゃんを見ている。そういう構図にすることで、まにちゃんが街の人たちに常に意識されて注目されるように描きました。
くどう:街の人がたくさん書かれていてとてもうれしかったです。私はまにちゃんを書きながら、街の人たちの無邪気な恐ろしさのことも書きたかったのかもしれません。
やりたいことをやっていると、時にはやしたてたり、好き放題言ってきたりする人も現れます。まるで自分たちを楽しませてほしいと言われているようで、期待通りにがんばらなきゃと思ったり、「何のためにやっているんだっけ?」って思うことも。
まにちゃんだったらそんなときどうするのかということを書いてみたかったのかもしれません。
「ぜんぶやりたい まにちゃん」2人の作家が“やりたいこと”
―『ぜんぶやりたい まにちゃん』にちなみ、お二人が幼い頃やりたかったことや、これからやりたいことについて教えてください!
及川:まあ、特にないんだけど、聞かれちゃうよね。このタイトルだから。
くどう:そうですよね、ふふふ。
及川:ははは。でも答えなきゃ。
くどう:うーん。まにちゃんくらいだった頃は、あらゆる飲食店にあこがれてましたね。田舎の田んぼしかないおばあちゃんちに住んでいて、草花しか遊ぶおもちゃがなかったので、よく色水を作ってジュース屋さんとかやってました。ジュース屋さんゼリー屋さん、ハンバーガー屋さん……食べ物屋さんになりたかったですね。
及川:僕は青いサワガニを捕まえたかったな。珍しい青いサワガニがときどきいて、そればかり探していました。あとは、こたつの中におもちゃを持ち込んで、火山の中で戦いごっこみたいなのもやったり。
くどう:これからやりたいことは何だろう……。結構今がまにちゃん状態で、月曜から日曜までの毎日を必死にやってるので、改めて今何かやりたいことあるかといわれると難しいかも。 あ、でも、華道を習いたいなと思ったり、バク転教室に通いたいなと思ったりしています。バク転は手折れたら大変だからやめなさい、と止められました。
―お二人とも、やりたいなと思ったらすぐやるタイプですか?
くどう・及川:そうですね。
くどう:やってからやりたかったことに気付くかもしれないです。流れのままにやったら、そんなにやる気じゃなかったけど意外とハマったりとか。
及川:これからやりたいことは……。ぼくは……ちょっと休みたいかもしれない。
くどう:ふふふ。わたしも~。
お子さんや保護者の方へ|「やりたいきもちがぐんぐん育つ絵本です」
―最後に、『ぜんぶやりたい まにちゃん』が気になったお子さんや親御さんに、メッセージをお願いします。
くどうさん
全ページとてもわくわくする絵が多く、注目できるポイントがいっぱいあるので、絵を指さすだけでも楽しめます!まにちゃんだけでなく、街の人や建物にも注目していただきたいです。みんながまにちゃんからパワーを貰って、なにかをやりたいきもちにぐんぐん水をやってくれたらうれしいです!
及川さん
僕も、読み方は自由に読んでほしいなと思います。どれがまにちゃんかなって探したり、ストーリーと違うとこで楽しむのも面白いんですよね。読み終わったらなんだか自分もまにちゃんのような気がしてきて、唇をムン!とかしちゃって、ドアから飛び出してくれたら最高ですね。
さらに、『ぜんぶやりたい まにちゃん』作者の作品作りについてもインタビュー。お二人が大切にする“こだわり”について伺いました。
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