【偏差値って？】知っているようで知らない「偏差値」についてわかりやすく解説

更新日：2025.3.4 公開日：2025.3.13

テストや模擬試験などを受けると提示される偏差値。
「受けたテストや模試によって、偏差値に大きな違いが出るのはなぜ？」「得点が高いテストより、低いテストのほうが偏差値が高かった。どうして？」偏差値について、そんな疑問を感じたことがある保護者も多いかもしれません。
今回は、偏差値についてわかりやすくご紹介します。

偏差値って、なに？
- 偏差値の基準は？
- 偏差値でわかること
偏差値で気をつけること
- 単純に比べられない偏差値
- 模試の偏差値のちがい

偏差値って、なに？

偏差値の基準は？

偏差値は、テストや模試を受けた集団の中での、自分の位置を示す数値です。偏差値との差と得点のばらつきを考え、平均が50、標準偏差が10になるように調整したものです。
平均点が基準になり、自分の点数が平均点と同じなら偏差値は50です。平均点より高ければ偏差値は50より高くなり、平均点より低ければ偏差値は50より低くなります。

偏差値でわかること

例えば、学校の1学期の国語のテストが80点、2学期の国語のテストが70点だったとします。得点だけで考えると、成績が下がったように感じます。でも、1学期のテストの平均点が80点で、2学期のテストの平均点が50点だった場合、偏差値に換算すると、点数は下がっていますが、偏差値は上がっています。

●1学期のテストの得点は平均点と同じ　→　偏差値50
●2学期のテストの得点は平均点より高い　→　偏差値50以上

つまり、偏差値によって、得点が低かった2学期のテストのほうが、よい結果だったことがわかるのです。

そして、偏差値は、得点がどれだけ平均点から離れているかを示すので、得点のばらつきも考慮して計算されています。例えば、得点が低く感じても、大勢の人の得点が全体的に低ければ、偏差値は高くなります。

テストの結果を相対的に把握するには、平均点との差と、得点のばらつきの大きさを示す指標「標準偏差」の両方を考えた偏差値が有益です。

また、順位がわかれば、受けた人たちの中での自分の位置がわかります。しかし、順位は受験者数によって評価が変化します。例えば、同じ100位でも、受験者数が300人の場合と、1000人の場合では、その価値が変わります。
偏差値は、平均点、得点のばらつきを考慮した数値なので、受験者数、順位にかかわらず、受けたテストや模試での自分の成績が正確にわかるのです。

偏差値で気をつけること

単純に比べられない偏差値

偏差値は、自分の得点と平均点との差、受けた人の得点のばらつきを踏まえて、自分がどの位置にいるかを表す数値なので、受ける人数が少ないテストや模試には適しません。
また、受ける集団がちがう場合は、偏差値で成績を比べることはできません。例えば、学校で受ける定期テストの偏差値と、全国を対象とした模試の偏差値を比べても、受けた集団の学力のレベル、得点のばらつきが異なるので、どちらがよかったといった判断はできません。

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模試の偏差値のちがい

中学受験を考える小学生は、さまざまな模試に挑戦する機会がありますね。
同じお子さんでも、A模試では偏差値が高かったのに、B模試では低いということがあります。これも、A模試は中学受験のための学習を始めたばかりの受験生も広く受ける模試で、B模試は難関校を目指す受験生が多く受ける模試など、模試を受ける集団のちがいによるものと考えられます。
偏差値の意味を正しく理解して、その模試においてのお子さんの学力を把握するために役立てましょう。

今回は、お子さんの成長とともに、耳にする機会が増える偏差値についてご紹介しました。お子さんの中学受験を考える保護者も、ぜひ参考にしてください。

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