【ラーケーションの日】とは？　愛知県で導入された新しい休み方・学び方について知ろう！

更新日：2024.2.15 公開日：2024.2.15

「ラーケーションの日」という言葉を聞いたことはありますか。
これは、愛知県発の新しい学び方で、県内の公立学校（名古屋市を除く県内53市町村の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校）の児童生徒が、保護者の休みに合わせて年間3日まで取得できる制度です。どのような制度なのか詳しくみてみましょう。

家族で学ぶ「ラーケーションの日」
平日休みを生かして、どんな学びができる？
- どうして「ラーケーションの日」ができたの？
- 「ラーケーションの日」はどう過ごす？

家族で学ぶ「ラーケーションの日」

「ラーケーション」の意味は？

「ラーケーション」という言葉を知っていますか？　よく似た言葉に「ワーケーション」がありますね。ワーケーションは、“work（ワーク・仕事）”と“vacation（バケーション・休暇）”を組み合わせた造語で、テレワークの制度などを利用し、自宅や職場ではない場所で仕事をしながら、自分の時間を過ごすことです。
「ラーケーション」も、ある言葉と“vacation（休暇）”を組み合わせた言葉です。その言葉とは“learning（ラーニング・学び）”です。つまり、「ラーケーション」は、子どもの学びと、保護者の休みを組み合わせた造語で、子どもが保護者といっしょに休んで、学校以外の場でさまざまな学習活動をすることを表します。

ラーケーションは年間3日まで

「ラーケーションの日」は、2023年9月から、全国で初めて愛知県の公立学校（名古屋市を除く県内53市町村の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校）で導入され、順次実施されています。子どもと保護者が校外（家庭や地域）での体験や探究型の学び・活動を自ら考えて企画し、平日に実行します。
「ラーケーションの日」の届け出をすると、子どもは平日に登校しなくても欠席にはならず、インフルエンザによる出席停止や、忌引などで休んだ時と同じように扱われます。「ラーケーションの日」は年間3日までで、1日ずつ分けて取ったり、連続して取ったりすることもできます。

届け出の方法

「ラーケーションの日」は、まず県が発行する「ラーケーションカード」を見ながら、家族で「学ぶ日・学ぶ場所・学ぶこと」を話し合って決め、事前に保護者が学校から指定された方法（アプリ、メールや電話）で事前に届けることで取得できます。そして、家族で「ラーケーションの日」を過ごしたら、その締めくくりとして、学んだことについて家庭で話し合ったり、次回の計画を考えたりして振り返ることも推奨されています。
また、学校行事などのスケジュールによっては、学校ごとに「ラーケーションの日が取得できない日（期間）」が設定される場合もあります。そして、「ラーケーションの日」で欠席した授業の内容は、家庭で自習して補うこととされています。

平日休みを生かして、どんな学びができる？

どうして「ラーケーションの日」ができたの？

もともと「ラーケーションの日」は、愛知県全体のワーク・ライフ・バランスを充実させることを目指した「休み方改革」プロジェクトの中で生まれました。保護者が土曜日・日曜日に働いている家庭では、家族が子どもと過ごす時間が取りづらい現状があり、「ラーケーションの日」を導入することで、家族がいっしょに休んで、学校外での体験や学びの活動をできるようにする狙いがあります。また、保護者の有給休暇の取得を促すことも目的のひとつです。

「ラーケーションの日」はどう過ごす？

「ラーケーションの日」は、過ごし方や行く場所について制限はなく、子どもの学びを意識した計画であれば、基本的に内容についての審査もありません。
平日の休みということを生かして、休日や祝日には混雑する博物館や動物園、水族館などの施設をゆっくり見学するのもよいでしょう。「ラーケーションの日」に対応したプランを実施する施設や企業も増えており、親子で模擬授業が受けられる大学やSDGs体験ができる博物館、宿泊料金が平日料金よりさらに割引になるホテルなどの施設もあります。
どこかへ出かけなくても、自宅で親子でいっしょに料理を作ったり、近くの公園で植物を調べたりすることで学べることも多いでしょう。