【手を正しく洗えてる?】10月15日は「世界手洗いの日」

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【手を正しく洗えてる?】10月15日は「世界手洗いの日」

毎年10月15日は、「世界手洗いの日」であることを知っていますか?
この機会に手洗いの意味や衛生について考えてみてはいかがでしょうか。

目次

「世界手洗いの日」とは?

2008年の国際衛生年に制定

新型コロナウイルス感染症予防のひとつとして手洗いが推奨されたことから、手洗いは私たちにとってより身近な習慣になりました。
石けんときれいな水で手洗いをすることで、さまざまな病気を防ぐことができます。
しかし、世界には不衛生な環境で暮らさざるをえないために、病気になったり命を落としたりする人も大勢います。国連は2008年を「国際衛生年」として、衛生の重要性に対する認識を高め、さまざまな行動を進めることとしました。
そして、この年にユニセフなど、水と衛生の問題に取り組む国際機関や大学、企業などが、毎年10月15日を「世界手洗いの日(Global Handwashing Day)」と定めました。

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10月15日になったのはなぜ?

「世界手洗いの日」が10月15日とされたのはなぜでしょうか。まず、学校などで子どもたちに正しい手洗いを伝えるために、世界の多くの学校で長期の休みではない10月が選ばれました。
さらに、国連が定める「◯◯の日」になっていなかった15日に決まりました。特に手洗いにまつわる出来事があった日というわけではないのです。

「世界手洗いの日」の目的

日本では、当たり前のようにきれいな水や清潔なトイレを使うことができます。しかし世界では、不衛生な環境や生活習慣などが原因で肺炎や下痢、マラリアなどになる人が大勢います。
開発途上国を中心に、年間500万人以上の子どもたちが5歳になる前に亡くなっていますが、多くはこれらの病気が原因です。石けんを使って正しい手洗いができれば年間100万人もの子どもの命を守ることができるともいわれています。
「世界手洗いの日」は、子どもたちに正しい手洗いを広め、自分の体を病気から守ることができるようにすることをめざすもので、世界各国でさまざまな取り組みが行われています。

きれいな水やトイレは“当たり前”ではない。
きれいな水やトイレは“当たり前”ではない。

正しい手洗いをしましょう

手洗いをするわけは?

身の回りには、目に見えない細菌やウイルスがたくさん存在しています。その中には、さまざまな病気の原因になる病原体もたくさんあります。病原体が口や鼻などから体の中に入ることによって、病気になる危険度が高まります。
体には病原体とたたかい、病気を防ぐ免疫というはたらきがありますが、免疫力が病原体に負けてしまうと具合が悪くなります。病原体がついた手で顔をさわることで、病原体が口や鼻に移動し、体に入ることがあります。
正しい手洗いによって手の病原体を洗い流せば、その経路を断ち、病気にかかりにくくなります。

病原体と免疫力がたたかっている。
病原体と免疫力がたたかっている。

手洗いをするタイミング

手に病原体がついたら手洗いをするとよいのですが、病原体は目に見えません。次のような場合に手洗いをするとよいでしょう。
◯外から家に帰ったとき
◯トイレをすませたあと
◯体の一部や服などをさわったあと
◯せきやくしゃみなどをしたあと
◯イヌやネコ、小鳥などにさわったあと
◯料理をする前
◯食事をする前
◯そのほか、手に病原体がついたおそれがあるとき

正しく手洗いをしましょう

手洗いの目的は、手についている病原体を洗い流すことです。学校や保育園などでも子どもたちが手洗いをすることがありますが、水でちょっとぬらしただけという子どもも少なくないようです。お子さんといっしょに、ぜひ正しい方法で手洗いをしてみましょう。
大切なのは、石けんを使うこと。石けんには、水だけでは落ちにくい油の性質を持つものを落とすはたらきがあり、病原体も落ちやすくなります。石けんをよく泡立てて、手のすみずみまで洗いましょう。爪の間や指と指の間など、溝やくぼみがあるところは汚れやすく、汚れが落ちにくいので、ごしごしこすって、しっかり落としましょう。手の甲や手首も含め、手全体をきれいに洗ったら、水で流し、きれいなタオルでふきましょう。
日本ユニセフのサイト(https://handwashing.jp)では、正しい手洗いを楽しくできる「世界手洗いダンス」の動画が見られます。参考にしてみましょう。

正しい手洗いの例
正しい手洗いの例

正しい手洗いを広める取り組み

日本ユニセフの取り組み

日本ユニセフは、2009年に「手をあらおう。手をつなごう。」を合言葉に、「世界手洗いの日」プロジェクトを発足させました。日本の子どもたちに、開発途上国の衛生問題や正しい手洗いの大切さを伝え、楽しい手洗いの習慣をつけてもらえるよう取り組んでいます。
「世界手洗いダンス」などの制作、正しい手の洗い方を学ぶイベントの開催、「手洗い調査隊」に任命した子どもたちによる手洗い状況の調査などを行ってきました。

JICAの「健康と命のための手洗い運動」

独立行政法人 国際協力機構(JICA)は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、手洗いの大切さを積極的に広めるため、2020年9月~2022年3月に「健康と命のための手洗い運動」を行いました。世界61か国で296の活動に取り組み、約3億人に正しい手洗いの大切さを伝えました。世界の多くの人々にメッセージが伝わるよう制作された、手の洗い方を紹介するマンガは34の言語に翻訳され、アニメーションも生まれました。

正しい手洗いは、自分の体や衛生について学ぶための入り口といえます。「世界手洗いの日」をきっかけに、お子さんといっしょに正しい手洗いを実践し、手洗いの大切さについて話し合ってみましょう。

この記事の監修・執筆者

編集部員 こそだてまっぷ編集部

未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!

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