【実は椅子がとても大事】集中力が高まる学習机とは?

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入学準備品のTOP2といえば、ランドセルと学習机。とくに学習机は、金額的にもサイズ的にも「大きな買い物」だから、しっかり見定めて選びたいですね。

「こそだてまっぷ」でおなじみの教育評論家・親野智可等先生に、学習机の選び方についてアドバイスをいただきました。

目次

長く使えて、集中力しやすい環境が作れるものを

ひとくちに学習机といっても、いろいろなタイプのものがあって、選ぶのに迷ってしまいます。どんな点を重視して選べばいいのでしょう?

親野 「机はランドセルと違って、小学校を卒業してからも使うものですから、長く使えて、集中しやすい環境が作れるかがカギになります。

また、集中力という点では、椅子選びも重要です。机と椅子、それぞれの選ぶときのポイントを挙げてみましょう」

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学習机を選ぶときのポイント

高さやブックエンドの位置などが変えられる

年齢とともに体が成長するのはもちろん、学校で必要なものや持ちものなども変わってきます。天板の高さや、ブックエンドの位置などが調節できるものを選びましょう。

ランドセルが置ける場所がある

ランドセルを掛けるフックなどがあれば、宿題やプリントが取り出しやすく、勉強や翌日の準備もスムーズにできます

収納力があるもの

書道や絵の具のセットなど、学年が上がるにつれて学校で使うものが増えていきます。足元などに収納スペースがあると、机を広く使えて学習効率もアップします。

上棚は、ものも置けて便利な面もありますが、おもちゃ置き場になってしまう可能性もあります。その得失をよく考えて選びましょう。

椅子を選ぶときのポイント

座り心地がよく、正しい姿勢が保てるもの

集中力を保つためには、正しい姿勢で座ることが大切です。実際に子どもを座らせて、背もたれが背中につくか、ひざや太ももの後ろに圧迫感がないか、腰と背もたれに隙間ができないか、足がぶらぶらしないかなどをチェックしましょう。

高さや奥行きなどのサイズ調節ができる

体が成長しても正しい姿勢を保てるよう、座面の高さ・奥行き、背もたれの高さなどが調節できるものを選びましょう。

足置きなどがあり、足が安定するデザイン

キャスター付きの回転椅子は、座面をくるくる回して遊んでしまいがち。また、足がぶらぶらしていると、体全体が安定せず、勉強に集中することができません

キャスター無しのもので、足置きなどで足をぶらつかない配慮がされているデザインがよいでしょう。

自分の机で、ひとりでじっくり集中する時間も必要

低学年のうちは、リビングで勉強することが多いと聞きますが、1年生で学習机を与えるのは早いのでしょうか?

親野 「学習机は、子どもにとって、自分だけの場所、つまり『基地』とか『城』のようなものです。低学年のうちは、勉強をするときにひとりきりだと不安感が強くなるため、親がそばにいるリビングのほうがはかどるのは確かです。

でも、子ども自身が好きなことにじっくりと取り組みたい場合は、ひとりで集中できる場所が必要です。思考を深める機会が多いほど、子どもの自立性が育まれます。

そのためには、学習机が重要な役割を果たします。宿題はリビング、読書やひとりで考え事をするときは机というように使い分けるとよいでしょう。

また、リビング学習では、椅子や机が子どもの体に合っていないことが多く、集中力が続きません。スペースに余裕があれば、リビングに学習机を置くなどして、子ども用のスペースを確保するというのもひとつの方法です。

自分用の机があると、自分の大切なものをしまっておいたり、きょうだいにじゃまされずにやりたいことに取り組んだりできるメリットもありますよ。

ただし、親が一方的に決めてしまっては、子どもも机に愛着が持てません。選ぶときは、ぜひ子どもの意見も聞いてあげてください」

子ども自身が、その机を使いたいという気持ちを持てることがいちばんですね。
親野先生、ありがとうございました。

この記事の監修・執筆者

教育評論家 親野 智可等

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。X、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。

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