【世界三大穀物とは?】米・小麦・トウモロコシから見る世界の食文化

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【世界三大穀物とは?】米・小麦・トウモロコシから見る世界の食文化

世界の食生活を支えている、米・小麦・トウモロコシ。これらは「世界三大穀物」と呼ばれ、世界各地で広く栽培されています。
世界で最も多く生産されているのは、どの穀物でしょうか? また、同じ穀物でも国や地域によって食べ方が違うのはなぜでしょう。
生産量や栽培される地域、食べ方の違いに注目しながら、世界三大穀物の特徴とそれぞれの地域で育まれてきた食文化について紹介します。

目次

暮らしを支える穀物

食料から燃料まで! 穀物のさまざまな使い道

穀物とは、主にイネ科の植物の種子を食用などに利用する作物のことです。米、小麦、トウモロコシ、大麦などが代表的で、私たちが活動するためのエネルギー源になる炭水化物を多く含みます。
穀物は、人間が食べるだけでなく、牛や豚、鶏などの家畜の飼料や、でんぷん、燃料などの原料としても利用されています。家畜の飼料に使われた穀物は、肉や卵などの生産にも関わっています。
このように、穀物はごはんやパンなどの食材になるだけでなく、さまざまな食品の生産や、私たちの暮らしを支えるためにも役立っています。

世界三大穀物は「米・小麦・トウモロコシ」

米・小麦・トウモロコシは、世界各地で広く栽培され、人々の食生活を支えている代表的な穀物です。この3種類は、一般に「世界三大穀物」と呼ばれています。
2025/26年度の世界の生産量(見込み)では、トウモロコシが約13億t、小麦が約8億4000万t、米が約5億4000万tです(農林水産省『令和7年度 食料・農業・農村白書』※米の生産量は精米ベースの数値)。
生産量ではトウモロコシが最も多く、精米ベースの米の生産量の約2.4倍にあたります。ただし、穀物は生産されたものがすべて人間の食用になるわけではありません。例えばトウモロコシは家畜の飼料などにも広く使われています。
一方、米はアジアを中心に主食として食べられ、小麦はパンや麺類など、さまざまな食品に加工されています。

では、それぞれの穀物はどのような地域で育ち、どんな料理に使われているのでしょうか。米・小麦・トウモロコシの特徴を見ていきましょう。

米の育ち方と食べ方

米

米の特徴と種類

米は、イネの種子を食用にしたものです。日本では炊いた米をごはんとして食べるのが一般的ですが、世界にはさまざまな種類の米があり、風土や料理に合わせて使い分けられています。

代表的な種類には「ジャポニカ種」と「インディカ種」があります。日本でよく食べられているジャポニカ種は、粒が短く丸みがあり、炊くと粘りが出やすいのが特徴です。
一方、インディカ種は細長い粒が多く、炊いても粘りが少なく、粒がほぐれやすい傾向があります。こうした違いには、米に含まれるでんぷんの性質が関係しています。
同じ米といっても種類によって見た目や食感が異なるのです。

ジャポニカ種(左)とインディカ種
ジャポニカ種(左)とインディカ種(右)

春から秋まで、日本の米づくり

日本の米づくりは、春の苗づくりから始まり、夏の生育管理を経て、秋の収穫へと進みます。

[春]苗づくりと田植え
春は稲を育てるための準備を進める季節です。まず、稲の種となる「種もみ」を選び、発芽させてから育苗箱にまきます。苗が田んぼに植えられる大きさになるまで、温度や水分に気を配りながら育てます。
田んぼでは、土を掘り起こしてやわらかくする「田おこし」を行います。さらに、水を張って土を細かく砕き、表面を平らに整える「代かき」を済ませたら、いよいよ田植えです。育った苗を田植え機や手作業で植え付けます。

[夏]稲の成長を支える管理作業
夏は稲が大きく育ち、穂をつける時期です。稲が健やかに成長できるよう、田んぼの水位を調整し、雑草を取り除いたり、必要に応じて肥料を与えたりします。また、病気や害虫から稲を守ることも大切な仕事です。
こうした日々の管理を重ねることで、稲穂には少しずつ米の粒が実っていきます。

[秋]稲刈りと米の仕上げ
秋になると稲穂が色づき、米が十分に実ります。収穫の時期を迎えた稲を刈り取り、穂から「もみ」を取り外す脱穀を行います。
収穫したもみは乾燥させた後、「もみすり」によって外側のもみ殻を取り除きます。こうして得られるのが玄米です。さらに、玄米の表面にあるぬか層などを取り除く「精米」を行うと、普段食べている白米になります。

※米づくりの時期や作業の進め方は、地域の気候や栽培する品種などによって異なります。ここでは、日本の米づくりの一般的な流れを春・夏・秋に分けて紹介しています。

このように、私たちが毎日食べる白米は、季節ごとのさまざまな作業を経て届けられます。
今では田植えや稲刈りに機械が広く使われていますが、気候や稲の成長に合わせた水や土の管理も欠かせません。

アジアを中心に生産されている米

米の主な生産国には中国、インド、バングラデシュなどがあり、東アジアや東南アジア、南アジアには、米を主食としている国が数多くあります。
稲を育てるには、気温や水などの条件が重要です。日本では水を張った田んぼで稲を育てる方法が一般的ですが、海外では地域の気候や地形に合わせて、さまざまな方法で稲が栽培されています。

例えば、カンボジアなどでは雨季の雨水を利用する稲作が行われています。また、ブラジルなどでは水を張った水田ではなく、畑で稲を育てる「陸稲栽培」も行われています。

このように、同じ米づくりでも水の確保のしやすさや土地の特徴によって栽培方法は異なります。世界の稲作を比べると、それぞれの地域の自然環境に合わせて、農業が工夫されていることがわかります。

世界の米の食べ方

日本では、白いごはんやおにぎり、すし、炊き込みごはんなど、さまざまな米料理が日常的に食べられています。また、米を粉にした米粉はパンや菓子などにも利用されています。

世界各地にも多彩な米料理があります。中国では炒飯やおかゆ、米から作った麺のビーフン、ベトナムでは米から作った麺を使う「フォー」などが食べられています。インドなどでは、インディカ種の米をカレーやスパイスを使った料理に添えることがあります。

ベトナム料理のフォー
ベトナム料理のフォー

ヨーロッパにも米を使った料理があります。イタリアでは米を煮込んだ「リゾット」、スペインでは魚介類や肉、野菜などを入れた「パエリア」が知られています。

スペイン料理のパエリア
スペイン料理のパエリア

このように、米はそのまま炊いて食べるだけでなく、炒めたり煮込んだり麺に加工したりと、さまざまな方法で調理されています。米の種類や調理方法、地域ごとの食文化によって食べ方に違いが生まれます。

粉にして利用される小麦

小麦

小麦の特徴と種類

小麦は、コムギの種子を主に粉にして利用します。
小麦粉に水を加えてこねた生地は、パン、うどん、ラーメン、パスタ、クッキーなど、さまざまな食品に加工できます。
小麦粉の特徴のひとつが、水を加えてこねるとできる「グルテン」です。グルテンは生地に弾力や粘りを与え、パンをふっくらさせたり、麺に独特の食感を生み出したりします。

小麦粉は、たんぱく質の量やグルテンの性質などによって、主に「強力粉」「準強力粉」「中力粉」「薄力粉」に分けられます。
強力粉はパン、準強力粉は中華麺、中力粉はうどんなどの日本麺、薄力粉はケーキやクッキーなどのお菓子によく使われます。
このように、小麦粉は種類によって性質が異なり、作りたい料理に合わせて使い分けられています。

世界各地で生産されている小麦

小麦は世界各地で栽培されており、主な生産国には中国、インド、ロシア、アメリカなどがあります。品種や栽培方法によって適した気候が異なり、地域の気温や降水量に合わせて育てられています。

日本では北海道が主要な産地のひとつです。一方、国内で消費される小麦の約8割は海外からの輸入に頼っています。主な輸入先はアメリカ、カナダ、オーストラリアです(農林水産省「麦の生産をめぐる事情〈令和7年4月〉」)。
パンやうどん、パスタなど、私たちが日常的に食べている食品にも、国内産や海外産の小麦が使われています。

世界の小麦料理

小麦は粉に加工することでさまざまな料理に姿を変えます。同じ小麦でもふっくらと焼いたパンにしたり、細長い麺にしたり、小さな粒状に加工したりと、食べ方はさまざまです。

日本ではパンやうどん、ラーメン、そうめん、パスタ、ケーキ、クッキーなどに使われています。

世界にも小麦を使った料理がたくさんあります。ヨーロッパではパンやパスタが親しまれ、中東や北アフリカでは平たいパンなどが食べられています。

さまざまな形に小麦を加工したパスタ
さまざまな形に小麦を加工したパスタ

北アフリカなどで食べられている「クスクス」は小麦から作られる粒状の食品で、肉や野菜などといっしょに食べられます。

クスクスを使った北アフリカ料理
クスクスを使った北アフリカ料理

このように、小麦は粉にして生地を作るだけでなく、粒状に加工するなどさまざまな形で利用されています。地域の気候や歴史、食文化によって多彩な小麦料理が生まれてきました。

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食べるだけじゃないトウモロコシ

野菜のスイートコーンと穀物のトウモロコシ

トウモロコシには、野菜として利用されるものと穀物として利用されるものがあります。
野菜として食べられるのは「スイートコーン」です。穀物用のトウモロコシと同じ仲間ですが、甘みが強いなど、性質の異なる品種です。実がやわらかく、甘みのあるうちに収穫され、ゆでたり焼いたりして食べられます。一方、穀物用のトウモロコシは、実が十分に成熟してから乾燥した状態で収穫されます。

スイートコーン
スイートコーン
穀物として使われるトウモロコシ
穀物として使われるトウモロコシ

生産量が世界三大穀物の中で最も多いトウモロコシ

穀物のトウモロコシは世界各地で栽培されており、米・小麦・トウモロコシの中で生産量が最も多い穀物です。主な生産国は、アメリカ、中国、ブラジル、アルゼンチンなどです。

穀物用のトウモロコシは粉にして主食として食べられるほか、家畜の飼料や食品・工業原料など、幅広い用途に利用されています。世界で生産される穀物用のトウモロコシの多くは、牛や豚、鶏などの家畜の飼料として使われています。
日本でもトウモロコシは栽培されていますが、飼料用の多くは海外から輸入にされ、肉や卵などの生産を支えています。

世界のトウモロコシの食べ方

トウモロコシは、地域や品種によってさまざまな食べ方があります。
メキシコでは、トウモロコシの粉などから作る薄い生地「トルティーヤ」が日常的に食べられ、肉や野菜などを包むタコスにも使われます。

メキシコ料理のタコス
メキシコ料理のタコス

また、アフリカのザンビアやジンバブエでは、トウモロコシの粉を湯で練って作る「シマ」が主食のひとつです。

ザンビアの主食のひとつであるシマ(右下)
ザンビアの主食のひとつであるシマ(右下)

ポップコーンは、加熱すると粒がはじける性質を持つ「爆裂種」という種類のトウモロコシから作られます。

このように、トウモロコシはそのまま食べるだけでなく、粉にして主食にしたりおやつに加工したりと、地域の食文化に合わせて幅広く利用されています。

まとめ

米・小麦・トウモロコシは、それぞれ育つ環境や主な生産地域、食べ方が異なります。
また、穀物は人間が食べるだけでなく、家畜の飼料や加工食品・工業原料としても利用されています。私たちが普段食べている肉や卵なども、穀物とつながっています。

いつも食べているごはんやパン、おやつで食べるポップコーンなどは、どこで育ち、どのように食卓に届くのでしょうか。
食品の原材料表示を手がかりに地図などを調べてみると、身近な食べ物を通して、世界の地理や農業、食文化のつながりが見えてきます。
親子でいっしょに調べながら、世界の食べ物への興味を広げてみましょう。

この記事の監修・執筆者

編集部員 こそだてまっぷ編集部

未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!

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