小学校の6年間使ったランドセルも、卒業とともに使い納めです。
子どもの成長を見守ってくれた思い出の品としてとっておくのももちろんよいのですが、最近は国内外の子どもたちに寄付する活動も増えています。
使わなくなったランドセルの有効利用のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。
ランドセルの寄付って、どういうこと?
ランドセルを必要とする子どもたちに
6年間使ったランドセルも、小学校を卒業すれば使わなくなります。あちこちに傷や汚れがついているのもよい思い出かもしれませんね。しかし、そんな思い入れのあるランドセルを、小学校時代の大切な記念として保管しておきたくても、保管場所の問題などからやむなく処分することもあると思います。
もし処分することを考えているようなら、寄付を検討するのもよいのではないでしょうか。
寄付をする先は、フィリピンやカンボジアといったアジア諸国の貧困層の子どもたちのほか、アフリカや中東などの治安・政治経済が不安定な国の子どもたちや、その他、世界中で紛争などによって難民となった子どもたちなどさまざまです。また、日本国内向けに寄付されることもあります。寄付することで、ランドセルを必要としている子どもたちに再利用してもらうことができるのです。
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社会貢献にもなる
「6年間も使ったランドセルなのに、まだ使えるの?」と思われるかもしれません。でも、日本で普及しているランドセルは丈夫に作られているので、6年間使ったものでもまだまだ十分使えるのです。
途上国には、経済的な問題で必要なものを買えない家庭はたくさんあります。海外へランドセルの寄付活動を行っている団体の「NPO法人グッドライフ」によると、ランドセルをもらった子どもたちは大喜びするそうです。
捨ててしまえばごみになってしまうランドセルをだれかに引き続き使ってもらえば、SDGsの目標達成に寄与するなど、社会貢献することにもなります。ぜひ検討してみてください。
具体的な寄付の方法は?
NPO、NGOや企業が窓口に
ランドセルを寄付するには、具体的にどのようにすればよいのでしょうか。自分自身でランドセルを求めている子どもを探して送ることはまず不可能です。現在、海外支援を中心に活動するNPO(非営利団体)やNGO(非政府組織)、そしてランドセルメーカーなどの企業が窓口となってランドセルの寄付を呼びかけています。団体によって募集時期や送り先、受付方法などが異なるので、各団体のWebサイトの情報を確認するとよいでしょう。受付団体までの送料がかかるほか、海外への輸送費の負担が必要な場合もあるので、あわせて確認しておきましょう。
≪ランドセルの寄付活動をしている団体の例≫
セカンドライフ(NPO法人グッドライフ)
国際協力NGOジョイセフ
NPO法人ワールドギフト
寄付する際の注意点は?
ランドセルを寄付するときは、注意点があります。
まず、使用済みのものでかまわないとはいえ、破損がひどいものやランドセルとして使えないものは寄付できません。部品が取れていたり、破れたりしていないか確かめてから寄付しましょう。名前が書いてあることなどは問題ありません。
次に、一部でも豚革を使っているところがあると、宗教上の理由でアフガニスタンなど送れない地域があります。豚革が使われているのは、主にかぶせ(ふたになるところ)の裏側で、皮の表面に毛穴があるのでわかると思います。豚革が使われているランドセルは受け付けていない団体もあるので、事前に確認しましょう。
また、お守りや防犯ブザーなど、ランドセルに後からつけたものは、寄付するときには外しておきましょう。
団体によっては、ランドセルの中に鉛筆やノートなどの文房具、リコーダーや鍵盤ハーモニカなどの楽器などを入れていっしょに送れる場合もあります。ただし、新品に限るといった条件があるので、事前に確認しましょう。
社会貢献への意識を高める
ランドセルを寄付するかどうかは、ぜひお子さんと相談してみてください。自分が使ったランドセルが、世界のどこかでだれかの役に立つと思うと、思いやりの精神を育むことにもなり、リサイクルや途上国への援助といった社会貢献に目を向けるよい機会にもなるはずです。
この記事の監修・執筆者
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