小学生のお子さんに、もう国語辞典を用意されましたか?
小学3年生の国語の授業で国語辞典の使い方を習いますが、近年では小学1年生の入学時に購入する方が増えています。さらに入学前から国語辞典を使う方も増えてきました。
たくさんある辞典の中から、どれを選べばいいのか迷っている方もいらっしゃることでしょう。
学研のロングセラーシリーズ『新レインボー小学国語辞典』は、小学1年生から使える工夫がもりだくさん! 全ページオールカラーで見やすく、全ての漢字にふりがながあって読みやすく、初めての国語辞典としておすすめです。
今回は、2023年12月7日(木)に発売する『新レインボー小学国語辞典 改訂第7版』の魅力について、株式会社 Gakken の辞典チーム 統括編集長の森川聡顕氏にインタビューしました。
インターネットの検索で終わらせず、辞典によって探究心を育てる
今の時代は、インターネットさえあれば簡単に知りたいことを調べられますよね。
しかし、小学生のうちはできればインターネットでの検索で終わらせずに、辞典(国語辞典・漢字辞典・英語辞典)や、特化型辞典(ことわざ辞典・四字熟語辞典・類語辞典など)をはじめとして、図鑑・百科事典・地図・参考書などを用いて、複合的な視点で探求していってほしいと考えています。
わからないことについて理解しようと、自発的に粘り強く調べることが、お子さんの探求心を育みます。お子さんには、知らないことがあることを理解し、その知らないことを知るために、調べる習慣を身につけてほしいのです。この行為はお子さんが成長し、大人になってから特に大事な能力となる「課題に対して解決する力」の源になります。
そのため家庭では、いつでも調べることができるように、辞事典・図鑑・地図などをリビングなどに置いてほしいと考えています。
幼児から小学校の時期は、言葉をたくさん吸収する成長期
幼児から小学校の時期は、言葉をたくさん吸収する成長期に当たります。だからこそ、ぜひとも国語辞典を使って言葉をたくさん身につけてほしいのです。
また、その時期は、音声と文字を一致させる時期とも言われています。可能であれば、引いた言葉を一緒に読んだり、読み聞かせたりできるとよいでしょう。
『新レインボー小学国語辞典』監修者の金田一秀穂先生は「語彙の多さは、画素数と同じ。多ければ、気持ちや考えがはっきり伝えられる。」といつもおっしゃっています。語彙力を高めて、さまざまな力を身につけてほしいと心から願っています。
本当の意味での「語彙力」が身につく辞典
お子さんの探求心や語彙力を育むために、『新レインボー小学国語辞典 改訂第7版』では様々な工夫を凝らしています。その工夫について、少しだけ紹介させていただきます。
監修者の金田一秀穂先生は、このような考え方で小学国語辞典を監修なさっています。
(1)たくさんの言葉を掲載することを重視する辞典ではなく、使いやすい辞典にしたい
(2)国語辞典で、言葉の使い方の目安を示したい
このお考えに沿い、「類語辞典」の要素を入れ込み編集しました。つまり、ただ言葉の数を増やすのではなく、言葉どうしの関連性にも重点を置き編集しています。言葉をやみくもに覚えるのではなく、関連する言葉をまとめて知ることで本当の意味での「語彙力」が得られます。
紙面では、次の2つのような工夫をしています。
(1)「ことば選びのまど」
見開き1ページで類語を集めています。例えば「すごい」を見出しとして、類語「最高」「素晴らしい」などと言い換えることができるようにしています。
(2)「ことば選び」ラベル
コラムだけでなく、本文でも言い換え例を示しています。例えば「やばい」の見出し語には、「あぶない」「よい」「おいしい」などの言い換えることができる言葉を示しました。
本当に小学生のことを徹底的に考えた辞典
先ほどの金田一秀穂先生の2つのお考えを受けて、編集部では次のことを大切にしています。
(3)学齢に合わせて適切な語数があると考え、その枠内に収める
(4)使い方や運用を丁寧に説明していく
「(3) 学齢に合わせて適切な語数があると考え、その枠内に収める」については、成長につれて言葉を調べる手段も増えていきますが、小学生ではまだその手段が多くないことから、小学辞典はある程度の語数まで増やしています。
しかし、情報を入れ過ぎないことも成長につながります。
小学生が言葉を調べる手段としては、図鑑・百科事典・特化型辞典(ことわざ辞典・四字熟語辞典・類語辞典など)・参考書などがあります。お子さまが自主的に新たな手段を探す・見つけるためには、「もっと知りたい」という感覚も必要です。
得られる情報に不足を感じたら、辞典なら小学辞典から中学辞典、高校辞典と早めに買い替えていくことがあってよいと考えています。
「(4)使い方や運用を丁寧に説明していく」については、小学生が見やすい、引きやすい、使いやすい工夫を考え続けています。
辞典で調べることを面倒と感じないよう、引きやすさ・探しやすさを工夫しています。また、引いたときに見やすい、読みやすい紙面づくりや、読んで分かる、関連した項目も引くことができるような内容としています。
以下のことは、学研が学習国語辞典で初めて取り組んだことです。
・欄外の楽しいクイズ(1994年2版)
・漢字の横にふりがな(1994年2版)
・全ての漢字にふりがな(2005年3版)
・しおり2本(2005年3版)
・オールカラー(2015年5版)
・まんが「漢字のつかい方」小冊子(2015年5版)
・インデックスシール(2019年6版)
引きやすく読みやすい紙面にすることで、ちょっとした疑問でも子どもが自分から率先して調べたくなり、その結果として探究心が育まれるのではないかと思います。
そのような視点から考えて、はじめての辞典選びは引きやすさ、読みやすさが重要ではないでしょうか。
英語学習、書写の授業に役立つ工夫も
本書には国語以外の授業でも役立つ内容が多数含まれています。
小学校では英語学習が必修化し、カタカナ語・外来語は英語との関連性を重視する傾向が出てきました。そのため、カタカナ語・外来語の説明で、英語(外国語)を直訳して使っているものと、日本語化して使っている(=そのままでは英語(外国語)として通用しない)ものとを区別して、説明を加えています。
また、本書を購入すると「書写毛筆動画」を視聴することができます。
小学校で習う漢字1026本と、ひらがな・かたかな合わせて92本の動画。書写の専門家の平形精逸先生が実際に書いているところを撮影したもので、書写の授業に役立つだけでなく、筆の使い方や動かし方がわかり、美しく正しく書けるようになり、見ているだけで漢字も筆順も覚えられるようになる、といくつもの効果があるものにしています。
語彙力を高め、人生をより豊かに
他人の言動を吟味して判断したり理解したりするのも、自分の感情や思考を心の中で整理するのも、言葉を用いておこなっています。語彙力を身につけると、自分の気持ちを適切に言葉にしたり、自分の考えを明快に相手に伝えたりと、表現力がつきます。また、相手の考えを理解する力が高まり、読解力がつき、コミュニケーションの力もつきます。たくさんの言葉を知ることは、お子さんの未来を広げることにつながるのです。
ぜひ辞典を活用し、知らないことを学ぶ楽しさを感じながら、探究心や語彙力を高めていって欲しいと思います。
新レインボー小学国語辞典 改訂第7版 ワイド版(オールカラー)
金田一 春彦(監修) 金田一 秀穂(監修)
発売日 2023/12/07
価格 2,750 円 (税込:10%)
この記事の監修・執筆者
未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!
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