【金銭感覚は家庭の影響が大きい】お金にルーズな人間にしない教育とは?

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【金銭感覚は家庭の影響が大きい】お金にルーズな人間にしない教育とは?

お金に対する感覚は人によってさまざまですが、特に育った環境、しいては保護者の与える影響が大きいようです。
無駄づかいしない、借りたものは必ず返す、などまずは保護者自身がルールを守れているかどうか振り返ってみることが大切です。
教育評論家の親野智可等先生にお話を伺いました。

目次

金銭感覚は保護者の影響が大きい

大人でもお金にルーズな人はけっこういます。
周りから信用されなくなりますし、場合によってはお金で大失敗することもあります。

お金に対する感覚(金銭感覚)は人によってかなり違いますが、育った環境、つまりは保護者の与える影響が大きいようです。

もちろん、熟年や老年になれば、自分の人生経験よって身についた独自の金銭感覚を持つようになりますが、子ども時代や青年時代においては保護者の影響が大きいのです。

保護者であるみなさんは、お金にルーズになっていませんか?
子どもが保護者のルーズな行動を見ていると、自然にそれが身についてしまうので、気をつけてください。

オススメ記事:【7歳を過ぎたら遅い?】お金の価値の教え方~入学前に「お金の教育」してますか?~

たとえ1円でもお金はお金

道に落ちていた1円玉を拾ったらどうしますか?
子どもが見ているところで、「1円くらいいいよね」と言いながら自分の財布に入れてはいけません。

大人だけでしたら「1円くらい」で済ませるところでも、子どもがいるところではいけないのです。

なぜなら、子どもは「たとえ1円でも人のものを勝手に自分のものにしてはいけない」という原則を、まず初めに学ばなければならないからです。

わざわざ遠い交番に持っていくのも実際的でないというときは、コンビニに行きましょう。
そして、そこにある寄付箱に入れるといいでしょう。

大人が入れるところを子どもに見せるのでもいいですが、子どもに入れさせればより深く心に残ります。

たとえ鉛筆1本でも

子どもの筆箱に、本人の物でない鉛筆や消しゴムが入っていたらどうしますか?

持ち主の名前が書いてあれば、その子に返すように言いましょう。
書いてなければ、先生のところに持っていくように言いましょう。

たとえ鉛筆1本でも、人の物がいつの間にか自分の物になっているというのはよくありません

なお、鉛筆や消しゴムも含めて、持ち物にはきちんと名前を書くようにしてください。

おつりはきちんと返させる

子どもにお買い物に行かせて、「おつりはもらっていい」などと言っていませんか?
たとえ1円でも、おつりはきちんと返すようにさせてください。

スーパーで一緒に買い物をするとき、商品を黙々と買い物カゴに入れるだけでなく、自分が考えていることをつぶやいて子どもに聞かせるのも効果的です。

「ナスが1袋に5本で310円、3本入りだと195円かあ…」
「5本入りのが1本62円で、3本入りのが1本65円…」
「でも、ナスはすぐに中身が傷むから5本は使い切れないよね」
「1本当たりは高いけど、やっぱり3本入りのにしよう」

保護者のこういうつぶやきを聞いているうちに、子どもも考えるようになります。
そうすれば、よく考えて買う賢い消費者に育っていきます

ATMでひと言

ATMでお金を下ろすときは、「パパとママが一生懸命働いたお金がここに入ってるよ。それを今から引き出すんだよ」と教えてあげてください。

子どもの中には、ATMにいけばいくらでもお金が出せると勘違いしている子もけっこういますので。

大人が取るべき姿として教える

郵便局で使ったボールペンをうっかり持って来てしまったら、返しに行くようにしましょう。そういう姿を見せることが大事です。

スーパーで刺身を買って、無料の醤油やわさびをもらうときは、人数分だけにしましょう。「取り放題だからいいでしょ」とばかりに、ごっそりもらってくるなどということがないようにしてください。

「おごる・おごられる」「お金の貸し・借り」はNG

子どもがいるところで、大人同士が安易におごったりおごられたりなどするのはやめてください。なぜなら、子どもは、「自分の分は自分で出す」という原則を、まず初めに学ばなければならないからです。

同じように、お金の貸し・借りをする姿も見せてはいけません。お金がないときは買わずにがまんすることが大事であり、安易に「お金がなくなったら借りればいい」と思わせてはいけないのです。

この記事の監修・執筆者

教育評論家 親野 智可等

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。X、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。

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